後継者

後継者・跡継ぎは「恐怖」や「不安」を増大させていないか?

何か新しいことを始めるとき、人は不安や恐怖を感じます。
上手くいかなかったらどうしよう。
上手くいかなかったら、自分はこんな風に立場が悪くなるかもしれない。
先代には冷たい目で見られ、社員からは突き上げられ、同業者からは笑われ、家族からはがっかりされる。

放っておくと、不安はどんどん広がっていきます。
この不安に取り込まれていくと私たちはなかなか前に進めなくなることがあります。

そんな不安を乗り越えるにはどうすればいいのでしょうか。

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不安や恐怖は放っておくと大きくなる

不安は育つ

私は以前、おかしな方向に生えた親知らずに悩んでいました。いちど、街の歯科医院で抜いてもらおうとしたのですが、「ウチではできないから大学病院に紹介状を書きます」とおっしゃいます。
それまであまり深くは考えていませんでしたが、だんだんと不安は増大していきます。
あるお医者様の奥様に話すと、「大学病院なんかに行くのはよしたほうがいい」と言います。なぜかというと、学生の見世物になるというのです。なるほど、そんな可能性もありそうです。
また、私の親知らずはほとんど歯が歯茎の外には出ておらず、上向きではなく前向きにはいていました。これ、どうやって抜くんだろう?と自分なりに調べてみると、まあなんとも大ごとな感じです。
調べれば調べるほどビビらされるような事ばかりが判明し、歯医者さんに行く脚がどんどん遠のきました。

結果放置する事、約10年。
おかげで周囲の歯に良からぬ影響を及ぼし、他の歯が割れたため、その流れで親知らずも抜かざるを得なくなりました。
結果として、いい先生に巡り合い、たった30分で10年分の悩みと恐怖は消え去ったのです。

何が言いたいかというと、事実とは関係なく、人の心の中で不安や恐怖はどんどん大きく育っていくという事です。
たった30分の思いきりのために10年の月日と、1本の虫歯。
なかなかな損失だったように思います。

後継者・跡継ぎがもつ不安

後継者・跡継ぎの人にとっては、実は様々な不安や恐怖を持っていると思います。会社を継ぐという前提にあって、
・自分は親の会社のリーダーとしてふさわしいのだろうか?
・会社を経営するなんてことやっていけるのだろうか?
・親の会社を自分が潰したりはしないだろうか?
という悩みや不安がはじめのスタートかもしれません。
それらは次第に、
・未来にこの会社が生き残れるとは思えない
・このままではいけない
・しかし会社改革はいろんな邪魔が入りできない
といった、現実の息苦しさとあいいまった臨場感を持って私たちは将来の不安を感じます。
そして周囲を見回したとき、自分ひとりが不安を感じ、苦しんでいるような孤独感を感じ始め、会社に居ること自体が嫌になったりすることもあるかもしれません。

不安や恐怖に「対処しようとしてはいけない!?」

不安や恐怖は未来にある

さて、この不安や恐怖について冷静に考えてみましょう。
恐らく、それらは「未来にあるまだ起こっていない事」にたいするものではないでしょうか?
実はある研究においては、こういった心配事の9割は実現しないという事がわかっています。
つまりほとんどのことは取り越し苦労で、終わってしまえば大した問題ではない、という事なのです。

後継者・跡継ぎの方の立場だとわかりにくいかもしれませんが、私は家業を継いで保険の仕事を通じていろんな経営者を見ています。
もちろん素晴らしい経営者も一定程度いらっしゃいますが、どうしようもないような経営者もたくさんいらっしゃいます。
よくそんなので経営者が務まるな、という人が意外と多かったりします。
それでも会社はどうにかこうにか動いています。
つまり、経営者であることが、スバラシイ経営能力を持っているという事とはイコールではない、という事なのです。

現在、後継者・跡継ぎとして修業をされている方々にとっては、少なくとも今よりスキルアップした未来に経営を任されることでしょう。
世の中ではきっと皆さんよりダメダメな経営者がたくさんいらっしゃいます。
だから、肩ひじ張らず、リラックスしていただきたいと思います。

そうはいってもなかなかそうともできない方が多いから、不安と恐怖のめくるめくストーリーを頭の中に描いてしまうのでしょう。
そんな時は、「今ココの瞬間に意識を持つ」よう意識されればいかがでしょうか。

不安や恐怖は自分で創り出した思考

不安や恐怖を覚える内容は、今現在おこっている事ではない、という事にはご同意いただけると思います。
ある意味未来の先取りで、未来になってそれが起これば対処せざるを得なくなる問題に対し、起こっていない今からあれこれシミュレーションをしている状態といえるでしょう。
それはすなわち、未来への危機対応であるため、起こるかもしれないけどおこらないかもしれない。しかもおこらない確率が9割オーバー。
なのに、現在の行動ができないというのはあまりにももったいないと思いませんか?

実は思考を不安や恐怖で満たすのは、人間の自己防衛本能のなせる業です。
そこを少し解除して、飛び込むには、この思考を止める必要があります。
この思考を止めるもっともすぐれた方法が、「今にいる」ことです。

具体的には、今の身体の感覚にフォーカスし、五感で感じることに注目をします。
頭の中でいろんなストーリーを思考が展開し始めたら、改めて身体感覚に意識を戻します。
不安や恐怖は未来にあるものなので、心が今にいることができればそれは消え失せます。
それよりも何よりも、今まさに目の前ですべきことに集中するというとても大事です。

未来の不安への対処行動ではなく、今目の前で起こっていることに関する、今すべきことをやることに集中します。

未来の不安や恐怖に対処しようとするのではなく、そう言った気持ちを自分はもっているんだな、と納得したうえで現在の行動に意識をフォーカスします。
これは言ってみれば瞑想のようなもので、Googleなどの最新の知見を重視する企業がなぜ瞑想を推奨するかはここに理由があるのではないかと思います。
未来の不安を感じるとき、今に戻ってきてみてください。
そうすれば、大事なことが見えてくるように思います。

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