創業者

危機感をあおっても事態は好転しない

家業を継ごうと後継者が会社に入る。
先代は、なれ合いを避けるために後継者を厳しく育てる。
ただ先代から見ると後継者は、どこか緊迫感がないように見えるのでしょう。
そして危機感をあおろうとする。

もっと頑張らなきゃだめだとか、
実際以上に決算内容を悪く伝えたり、
余計な借り入れを起こしたり。

それは後継者として真正面から受け止めれば、効果はあるかもしれませんが、
たいていはむしろ逆効果なのです。

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時々こんな講演の依頼を受けます。
「業界のぬるま湯につかってる参加者に危機感を感じさせてください」と。
別に主催者が、サドとかそういうわけではありません。
その業界を良くするために、みんなが危機感を持って必死に頑張ってる姿を主催者はイメージしているのだと思います。

しかし、その狙いはたいていうまくいきません。
なぜなら、人間の脳って、危機感を植え付けられると動けなくなるんです。
もちろん、火事場のバカ力なんてのがありますが、それはやるべきことが明確な時です。
世の中がどう動くかわからない今の時代、何をやっていいかがわからないから、固まってしまうしかないのです。

 

後継者の立場もそれに似ています。
一生懸命やれとか、必死になれとかいわれ、
借金を背負わされたり、責任を背負わされたりしたところで、
何をどうやっていいか明確ではないから、動くことができなくなるんです。
立往生です。

そもそも後継者は、どうしてもやりたくて家業を継いだケースは少ないと思われます。
スタート地点がそこなのに、さらに何かを強制されるとなると、猛反発しか出てきません。

Arek SochaによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

脳の機能から考えると、後継者を活かすのは「何を言っても安全」であることを知らしめること。
そして、自由な発想で主体的に行動させる。

この辺りのマネジメントはあるていどの理論を知っていないと難しいと思います。
というか、考えてみれば、事業承継の資料は沢山あるのに、そういった教育方法や、後継者自身のセルフマネジメントについて触れられた情報は非常に少ない。
だからそれを必要なことさえ思い浮かばない、というのが実態です。

これは例えば、後継者が社員と心を通わせる際にもとても大事なことになります。
非常にシンプルに言えば、相手の話を聞け、ということなのです。
つまり、相手の中にあるものを引き出すことが重要です。

そのためにはやはり押さえつけて絞り出すなんて言う方法論はナンセンスで、
自然と出るようにすることが大事なのです。

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