後継者

後継者の苦悩 前に進みたいのに進めない

以前、同業者の後継者の会を作り、運営していたことがあります。
そうすると、みんなかなり前向きです。
前向きなんだけど、常に悩みを抱えています。
その悩みは何かというと、前に進みたいのに進めないということです。

どういうことなのでしょうか?


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ある後継者の苦悩

社内のシステム化が進まない

Hさんの会社は、保険代理店。
社員数は8名。
うち事務員さんが2名います。

事務員さんは、かなりの業務量。
朝は、お客様やメーカーである保険会社からの電話への対応に忙殺されます。
さらに営業社員からの事務書類作成のオーダーで大変。
お昼ごろになると少しゆったりするものの、膨大な書類の整理とファイリングに多大な時間を奪われます。
夕方に離行社員が返ってくると、「至急」の申込書作成が次々とやってくる。

結局毎日残業が当たり前、という状態に。

残業になれば、当然割増賃金を支払わねばならず、会社としての出費は増えます。
実は、これを改善するシンプルな方法があります。
それは、ペーパレスの導入です。
しかし、それには先代の反対を受けて、一向に前に進みません。

新しい営業スタイルを試してみたいけど……

Oさんの会社は、やはり営業会社。
今までは、営業パースンの力量だけに頼ってきましたが、後継者はしっかりとしたマーケティングを行おうと考えました。
集客用のホームページを作り、その問い合わせに対応する、というスタイル。
こちらに舵を切ろうとしますが、先代は首を縦に振りません。
理由は、今まではそんなことをしていない。
今まで通り、リアルの付き合いで、お客様のムリを聴いて頑張ることで選ばれる会社になれ、というのです。

現実はお客様のムチャ振りに振り回され、社員はみんな疲弊しがち。
やめていく社員を見送りながら、労働環境のテコ入れをしなければ会社の存続は難しい、というのが後継者の考え。
しかし、先代は、その後継者の考えを受入れる様子はありません。

後継者の最大の悩みは先代との意見の食い違い

後継者の将来の負担は先代との関係から

後継者は、「不安」「自信のなさ」を訴える人が多い。
しかし、その原因は実は、先代との関係から生まれていることも多いと考えています。
そもそも、後継者の意見を受入れない先代は多いと思います。
そういう関係の中では、後継者は「先代から信用されていない」という思いを抱きがちです。
さらにいうと、信用されないことで自信を喪失してしまいがちです。

親子の事業承継がうまくいかない原因の多くは、こういった人間関係にあるのではないかと思います。
人間関係がうまくいかないから、経営方針の相違も極端になっていきます。
後継者は先代に認められたいから、先代の考えとは真逆のフィールドで成功しようとします。
独自性を打ち出さずにはおれないのですね。

一番有効な方法は「受け入れること」

このような状況に陥ると、後継者は先代に対して攻撃的になりがちです。
それを受けて、先代もまた攻撃態勢を創り出します。
ここで喧嘩が起こるのです。

けど、一旦、そういった感情や現実はおいて置いて、「先代の気持ち」を理解するよう努めてみてください。
きっとオヤジはこういう思いがあるんだな、とか、
オヤジはこういう不安があるから、新しいことをやりたがらないんだな、とかいう事をまずは受け入れてください。

すると何が起こるかというと、こちらが武装解除をすると、先代も態度が緩みます。
嘘のような本当の話です。
だから、お互いが意見を譲らない状態になったら、一旦は、相手を受入れましょう。
そうして、徐々に話をしながらやりたいことをやっていく。
そんな流れを意識して見てください。

きっと、打開策が見えてきます。

 

 


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