後継者

事業承継における後継者が会社を辞めたときに感じる後悔

後継者が、一度は事業承継して親の会社を継ごうと思って入社しても、それを継続することが難しくなることがあります。
親との確執、社員との軋轢、仕事へのモチベーション…
様々な理由が入り混じり、もう辞めたい、という悩みは非常に多い。

まれに、それでもがんばれば、その状況が打開されることもあります。
しかしほとんどの場合は、やり方を変える必要に迫られます。
そこに気付かないと、続けるか、辞めるかという二択になってしまいます。

そして、「やっぱりやめたい」というところに気持ちが傾いたとき、辞めるとどんな後悔がおとずれるのでしょうか。

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普通、人が一度就職した先をやめるには、結構いろんな思いが渦巻くものです。
たとえば・・・
・辞めたら根性なしと思われるのでは?という劣等感
・一部の仲のいい同僚との付き合いは?裏切るみたいな罪悪感
・この先のことに対する不安。次の勤め先との相性などの心配
といった気持ちがぐるぐるとめぐりがちです。

そこに来て、親族の会社を事業承継の前提で入社したとなれば、そこをやめるにはさらに深い思いが出てくるはずです。
・後継者として不適格と世間から評される。世間的には「やっぱり・・・」と言われそう
・親の気持ちを踏みにじる親不孝と言われる。あるいは自分を責める。
・家系を手放してしまう不安や苦しみ
といったように、さらに重い十字架を背負います。

ところで、私は、家業を事業承継しようと会社に一旦入ったら絶対やめてはいけない、というつもりはありません。
基本的には自分の選択を尊重するべきだと思っています。
実際に、ある方は随分悩んだ挙句、会社を飛び出し、今は幸せに友人と事業を営んでいる方もいます。
彼から相談を受けたときに強調したのは、辞めることによる精神的なストレスもしっかり検討してほしい、とお伝えしました。

勢いでやめてしまって、予測もつかないことで後悔するより、
事前に、気に病むことを知ったうえで、対処しておいたほうがいい、という事です。

 

さて、こういった検討項目を見ていくと、大半の人は「結局決められない」あるいは、「現状を継続せざるを得ない」という結論になりがちです。
それぞれで環境は違うとはいえ、多くの場合、辞めて失うものがけっこう大きいからです。

ただ、よくよく考えてみると、辞めたい気持ちが芽生えるのも、辞めて後悔するであろうことも、ひとつの共通点があります。
それは、他者への期待です。
私たちは、後継者なんだからちゃんと扱ってほしい、という思いが心の奥底にあるのではないでしょうか。
自分のためではなく、親のために、事業承継を選び、後継者になろうと努力している、というものが本音にあるのではないですか。
すると、少し横柄な言い方をすると、「親が望むからやってあげているのに、現実の対応は自分を後継者として尊重していないじゃないか」という期待値とのギャップに気持ちがざわつくのではないかと思います。
事業承継の後継者になる、と自分で決めたのではあるのでしょうが、そもそも論として望まれてやっているのにそれに応じた対応をされない、という事に腹が立つのではないでしょうか。

これはある意味わがままです。
このわがままに気づくと、人として一段大きな器を手に入れ、経営者としての成長が見込めます。
しかし、そこに気付かずにいると、親の会社を辞めたところで別の問題が出てくるのではないかと思います。
大事なのは、親のためにやっている、という前提を乗り越えることではないかと思います。
そんな事を含めて考えたうえで、それでも辞める、というなら、その選択はきっと後悔のない選択になるのではないかと思います。

ぜひ、内観してみてください。

 

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