先日、ある研修会で「幼児決断」という言葉を耳にしました。
私はあまり詳しくないのですが、交流分析TA(Transactional Analysis)というところで使われる言葉です。
別のテーマの話の中で軽く触れられただけなので私の理解が正しい化は怪しいのですが、私たちは子どもの頃に決めた価値観の中で生きているという事のようです。
それが幼児決断で、実はこの決断は無意識の中で働いているから、私たち自身がなかなかわからない部分なのだそうです。
その幼児決断がどう後継者の判断に影響しているのでしょうか?
——————————————
——————————————
後継者の幼児決断
幼児決断とは?
幼児決断というのは、子どもの頃に決めた価値観というか思い込みのようなもののようです。
たとえば、
私は 〇〇 だ。
人は 〇〇 だ。
世の中は 〇〇 だ。
という伏字の部分に言葉を入れてみます。
人によっては、
「私は、元気だ」というかもしれないし、「私は、孤独だ」というかもしれません。
「人は、愛の対象だ」かもしれないし、「人は、信用できない」かもしれません。
「世の中は、バラ色だ」という人もいれば、「世の中はイバラの道だ」という人もいるかもしれないですね。
いずれにせよ、何かしら、ボンヤリ浮かぶ言葉があると思います。
こういった思い込みは、多くの場合子どもの頃に自分が決めた価値観なのだそうです。
そしてその幼児決断を構成する要素には、親との関わりが多分に影響があるんじゃないかと思います。
たとえば、親から「ダメ」と言われたり、「もっと頑張りなさい」と言われたり、「なんでそんなにトロいの」と言われたりして育つと、こどもは「私はダメ人間だ」なんて言う風な価値観を持つかもしれません。
親がきちんと話を聞いてくれなかった家庭で育った子供は、「私は孤独だ」という価値観を持っていたりしそうです。
これらはあくまで当時、たまたま接した体験からの学びであり、本来は自分も人も世の中も、もっといろんな側面を持っているはずです。
そもそも今持っている解釈自体が本当なのか?というと、案外、偏った思い込みであることも多いのではないでしょうか。
個性的な先代・後継者の育ち
受け入れられない後継者!?
さて、親が会社経営者である場合、一般の親とは違った個性を持っている可能性があります。
たとえば夫婦で働いていたりすると、子である後継者は十分話を聞いてもらえていなかったり、弟や妹の世話をさせられ「早くしっかりしてほしい(つまり、親に甘えないでほしい」という環境にあったかもしれません。
経営者の性格は偏りがある方が多いので、子育てにおいてもどこかしら偏りが出てくるものです。
たいてい自分の話を聞いてほしい親なので、子どもの話を真剣に聞く余裕はないかもしれません。
そうすると、子どもの目から見ると、やっぱりどこか受け入れられていない寂しさを感じる。
そしてそれは自分のせいだと思うのだと思います。
そこで、いい子になれば、しっかりと勉強すればもっとかまってもらえるかもしれないとか、おとなしくしていればもっと認めてもらえるかもしれないとか、そんな思考を持つことになるんだと思います。
後継者として幼児決断を意識する
そしてこの幼児決断というのは、大人になっても無意識に発動するのだそうです。
自分は足りない、という幼児決断をしていれば、大人になっても自己肯定感が低いままです。
そしてそういう人が後継者として親の会社を継ぐのですから大変です。
これもそもそも、そうすることで親に認められるのでは?という思いがあるからなので、なかなか認められない環境では結構しんどいものがあると思います。
で、それをどうすればいいのか?という話ですが、この時に買えるのは環境ではなく自分です。
自分がどんな幼児決断を持っているか?ということを知ることで、それが動いてる時を捕まえるのです。
自分はいま、幼児決断で反応しているな、という事がわかると改めて自分の頭で考えることが可能になります。
そうやって一つひとつの信念を随時見直すと、徐々に幼児決断から解放されるとのことです。
是非一度試してみてください。
——————————————
——————————————