後継者

表面的にうまく行ってそうに見える後継者の悩み

ある後継者は、けっこうメディアなんかにも露出していて、すごく成功しているように見えます。
華やかな人なので、いつも色んな人に囲まれて、とても幸せそうに見えます。
しかし、ふとした時に出てくる表情は、どことなく憂いを感じます。

その方に聞いてみました。
あの先代の元でやるの、大変じゃないですか?
彼は一瞬体が縮んだようにちからが抜けた状態で言いました。
「わかりますか?」

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頑張って成果を出している後継者の特長としてこんなことが挙げられるかもしれません。
□前向きで勢いがある
□先代とは何の問題もないように見える
□「先代を尊敬している」という言葉を頻繁に使う
□事業の拡大に対した高いモチベーションを持っている
□華やかな活動が好き
□WEB系の分野で事業を伸ばしていたりする
□〇〇でなければならない、が口癖。
□身なりはキレイ(高価なスーツを着ている)
まあ、いろいろありますが、この辺にしておきます。
人によってこだわりポイントが違うので、全部当てはまる人はまれかもしれませんが、けっこうな割合でチェックをつける人は多いと思います。

こう言う人たちは、なんとか会社の中での人間関係もうまくこなしながら会社の業績を上げています。
このシチュエーションは、それができない後継者からすれば理想的な状態ですし、場合によってはジェラシーさえ感じるかもしれません。
ただ、本人たちは案外苦しい思いをしていることもあるようです。

どれだけ華やかな活躍をしても、輝かしい成果をあげても、なにか満たされない思いがある。
そんな状態の方が結構いらっしゃるようです。

ここで考えたいのが、後継者としてのゴールをどこに設定するのか。
会社を見事継いで伸ばしていくというのは仕事上のゴールではあると思いますが、一人の人間としてのゴールとしてはどうかと思います。
終局的な話として、人生のゴールというのがあって、ゴールを達成する手段の一つが事業承継なんだと思います。
本来は私たちが幸せに生きて、幸せに死ぬことが活きている目的じゃないかと思います。

そこが満たされなければ、実は会社がどれだけうまく行っても満たされないのではないかと思います。
有名なスタートアップ企業の黎明期を支えてきたある方は、こんなことをおっしゃっていました。
「起業家で、事業が成功した人ほど、幸せそうではない」というのです。
お金や地位や名誉は手にしたけど、それらがいくらあっても「もっと、もっと」となっていつまでも幸せになれないとおっしゃいます。
事業承継がうまく行った後継者の方も、もしかしたらそんな状態にあるのかもしれません。

もちろんそういった富と名誉をもとめる人生もアリだと思います。
ただ、それにどこかしら空虚感を感じるとしたら、本来の生きる目的に立ち返って考える機会を持つことも必要なのかもしれません。

今日のブログに関連していそうなYouTube動画をご紹介します。
良かったら見てみてください。

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