後継者

後継者・跡継ぎのストレスを解消する5つの方法

後継者・跡継ぎというのは孤独です。
同僚にも、親にも、社外の人にも、学生自体の友達にも、仕事の悩みを相談することは難しい。
誰一人私たちに共感できる人がいないからです。
すると、そういったストレスを何とか自分の中でしょうかしていかねばなりません。
そのためにはどういう方法があるのでしょうか?


私の著書です。

関心を持っていただいた方は、画像をクリック。


後継者・跡継ぎが抱えるストレス

誰にも相談できないストレス

後継者・跡継ぎという立場。
なかなか周囲の理解が得られないことが多い。
例えば、経営者同士がつながる場はあるけど、創業社長と後継者は話が合わないことも多い。
社内で悩みを相談しようと思っても、同僚にも、親にも相談しにくいことがある。
学生時代の友人からみれば、私たちはお気楽なボンボンにみえがち。
何を言ってるんだと一蹴される。

つまり、相談先がないのです。

人は、物事が根本解決しなくとも、共感してくれる人がいたり、
悩みごとを吐き出すことで、そんな気持ちが軽減されることがほとんどです。
むしろ悩み相談のほとんどは、問題を解決する事より話を聴いてもらうことにあると言っても過言ではありません。

後継者・跡継ぎがストレスをため込んでしまうのは、共感してもらえる相手が周囲にいないことにあります。

なぜ、私の本が多くの後継者の手にとられたか?

2019年に出版した、私の書籍があります。
お陰様で、細く長く売れています。
たまに、「この本に救われた」と涙ながらにお礼をお伝えいただくことも少なからずあります。
なぜこの本がそんなに悩める後継者の方々の心に刺さるのでしょう。

簡単です。
後継者・跡継ぎがみんな「こんなことで悩んでいるのは自分だけかもしれない」と思っていたことを、
たくさんの方が悩んでいることをお伝えしているからです。
自分の悩みは口にできなくとも、自分だけじゃない、と感じるだけでホッとするんですね。
ホッとすれば、明日への活力が湧いてきます。
そこからきっかけをつかんでいかれる方も多いようです。

もしよければ、ご一読ください。

後継者・跡継ぎのストレスを軽減し、前向きな力を発揮するための5つの方法

ストレス軽減法①気持ちを書く

まずはお手軽なところから。
過去のブログで何度も紹介している方法です。
これは、気持ちが落ち着かないとき、とにかく紙に向かって、頭の中の想いを言葉にして、書き記します。
雑でも、文章になってなくても、単なる思い付きのキーワードだけでもOK。
たとえば、こんな感じです。

「なんか、紙に気持ちを書けと言われたから書いてみてるけど、なんのこっちゃやな。
書いたから何が起こるってわけでもないと思うけど・・・。
あ、そういえば、朝食べたトースト、美味しかったな。
今でもお腹がいっぱいだ。
そういえば、コーヒー、もう一杯飲もうかな・・・」

まったく何の脈絡もない文章ですね。
ここまで文章になってなくても大丈夫。
ただ、思うに任せて書いてみてください。

誰かへの恨みつらみを描くデス・ノートになっても大丈夫。
いえ、むしろタブーの先に踏み込んで、口には出来ないこともたくさん書いてください。
時間は出来れば15分くらいは取りたいところ。
はじめの数分を超えると、だんだんと書く内容が変わってきたり、無意識にペンに任せていると、自分でも意外な思いが出てくるかもしれません。

さしあたっては読み返す必要はありません。
ただ、書き出すだけで、スッキリして、自分の気持ちの整理や切り替えができることに驚かれるはずです。
できれば、しばらくの間、毎日続けてください。

ストレス軽減法②体を動かす

特に、座り仕事が多い人の場合、一日の大半を体を動かさず過ごすことになります。
これ、実は、心身の健康には思った以上に悪いのです。
だから、最低でも週に1回程度、可能なら週に2~3回ていど、身体を動かす時間を作ってください。
ジムに行くのもいいし、ランニングするのもいい。
散歩でもOKです。

ちょっと負荷をかけた運動をすると、心の中のいろんなものが洗い流されます。
無心になる時間というのができると思います。
これは、ある意味瞑想のようなものです。
実際に、仕事上でも、身体を動かしたほうが効率がいいという研究もありますので、忙しい中でも時間をとってやってみることが大事です。

私は、週に一回、ジムで1時間ほど泳いでいました。
誰とも話すことなく、心の中でつぶやくつぶやきに耳を傾けながら身体を動かす、というのはとても重要な時間でした。

ストレス軽減法③自然に身を置く

自然の中、特に緑の中に身を置くのは、ストレス軽減法として効果の高い方法です。
緑を眼にするだけでも軽減効果があるので、なかなか自然の中に行けないときは、木や山の絵画や写真をうちの中においてぼんやり眺める時間を作るのもおすすめです。
家族でのキャンプなどもいいですが、静かな時間も取れるとベストです。

ストレス軽減法④散歩する

これは②と③の合わせ技ということも言えるかもしれません。
週に何度か、1時間程度の散歩の時間をとるというのもおすすめです。
大事なのは、「目的も道順も決めずに思うままに歩く」ということです。
計画せず、ただその時の直感に任せて歩きます。
自然(といっても、公園の木や、小さな川でも十分)を五感で感じながら歩きます。

買い物のついでや、犬の散歩とは分離して、一人で歩けるとベストです。
頭の中を色んな思考が去来すると思いますが、それをぼんやり眺めながら歩いてみると良いと思います。

ストレス軽減法⑤物の見方を変える

これはほかの対処方法的なものとは違い、根本的な対応方法です。
ちょっと難しく感じるかもしれませんが、一旦カチッとスイッチが入るとストレスがたまりにくくなります。

簡単に言うと、「どうしようもない事に気を取られない」ようにする、ということです。
簡単なワークをして見てください。
今目の前にあるたくさんの課題を付箋に書き出し、それを「(がんばれば)自分でコントロールできる問題」と、「コントロールできない問題」に分けます。
たとえば、景気の悪化などは、私たちにコントロールできません。
先代が引退しない、というのもコントロール不可です。

で、そうやって見たときに、コントロールできないことはいくら考えても無駄なので、全部無視します。
変わってほしいけど、変わらないものとして、放置します。
逆に、自分がコントロールできることだけに集中して行動する決心をします。
これが腑に落ちると、ほとんどの事が気にならなくなります。
結果として人の器がひろがったことになります。
これ、経営者にとっては大事な資質です。

まとめ

  • 後継者・跡継ぎは、ストレスを発散するのが難しい
  • その理由は、共感してくれる人がいないから
  • ストレスを解消する方法は五つ
  • 一つ目は、気持ちを書き出す
  • 二つ目は、身体を動かす
  • 三つ目は、自然の中に行く
  • 四つ目は、目的も道筋も定めない散歩に行く
  • 五つ目は、コントロールできない問題を手放す

以上、参考になれば幸いです。

 

 


私の著書です。

関心を持っていただいた方は、画像をクリック。


 

関連記事

  1. 事業承継をうまく進めるコツは「譲る前提」で事業をかじ取りする事

  2. 後継者・二代目社長は、自分の問題からいったん離れてみよう

  3. 恐れによる行動と、喜びによる行動。その先にあるものは?

  4. 私が親の会社を継ごうと思った理由

  5. 同族会社の後継者が大切にしたい、「卒業」という考え方

  6. ”内向型”後継者が疲弊しないための戦略

  7. 「伝える」と「伝わる」の違いを理解すると後継者の立場は劇的に良くなる!…

  8. 後継者は侮ってはいけない「顧客名簿」の威力