後継者

後継者にとって一歩踏み出すことの大切さ

パッと見、しっかりしている後継者・跡継ぎのひとも、じっくり話を伺うと皆それなりに悩みや不安を持っています。
にもかかわらず圧倒的多数の人は、その悩みや不安を解消するための行動をとる人は多くはありません。
たとえば、ネットを検索すればいろんな情報があるのに、そこにアクセスしようとさえしない人が圧倒的多数なのです。
このブログも、1,800に及ぶ記事がありますので、何かしらヒントを見つけられるはずです。
しかし、後継者が検索しているらしいキーワードは検索のボリュームがさほど大きくないように思えます。
それはいったいなぜなのでしょうか。

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私がお目にかかった後継者・跡継ぎ・二代目社長の多くは、胸を詰まらせるような苦しい思いを吐露される方が多いです。
なかにはうつ病を患って会社になかなか行けない状態の人も一人や二人ではありませんでした。
そんな思いをもって、あがいて、解決策を求めようという人は、ネットで検索したりすることで私の書籍を買ってくださったり、ブログやYouTubeを見て頂いたりしているのだと思います。

そういった行動をしている人は、きっといつかは自分なりの回答を得られると思います。
しかし、どうもそういった行動を起こすことなく、人知れず自分の殻に閉じこもったままで、嵐が過ぎ去るのを待ち続けている人もいるようなのです。
当然こういった人とは、私は接点を持つことができません。
なぜなら、私が出会うのは、何かしらの積極的な行動を行った人だけです。
検索し、本を買い、コンタクトをとってくださった方々です。

だから、仮に現在ふさぎ込んでいたとしても、光を求めて動いている人たち。
そういった方の相談に乗ったりしていると、一回では根本的解決には至らなくとも、何度もお話をさせていただく中で活路を見出していただける方もいらっしゃいます。
あるかたは、いい形で先代が引退してくださり、活き活きと自分らしい経営に乗り出したりもされました。

こう言った方は動いているから、少なくとも状況は刻一刻と変化していきます。
時には今以上に悪くなることもあるかもしれないし、良くなることもあると思います。
それでも一か所にとどまることなく動くことで、次のステージが見えてくる方がほとんどです。

一方で、何もしない方というのは、恐らく、今の悩みや苦しみをずっと我慢しながら日々を送ることになるんだと思います。
これは「自分さえ我慢すれば」という感覚なのかもしれませんが、こういった我慢はだんだんと重くなっていくこともあります。
その重さに耐えられなくなれば動き出すのかもしれませんが、今は、無意識レベルでは「今の状態のままがいい」と感じておられるのかもしれません。

ならば、ある意味本人としては理想的な状態といえるのでしょう。
自分ではしんどいしんどいと言ってはいるかもしれませんが。

人間というのは不思議な生き物で、表面的にはつらいと感じていても無意識レベルではそれが心地よい時があります。
たとえば、後継者・跡継ぎ・二代目社長のケースですと、親が会社で張り切っていて自分の出る幕がないことに苦しさを感じるのですが、逆に親がいることで責任あるところを親が担ってくれていることにホッとしている一面があることが多いようです。となると、親には早く引退してほしいという思いとは裏腹に、そうなると今の自分の安全な立ち位置が確保できなくなるから不安だという逆の思いの綱引きが心の中にあらわれます。
人の心には不安や恐怖のほうが強く影響しますから、親がいなくなる不安にはあらがえないのです。結果として何も動かない、という状況が起こりがちです。

そんなダブルバインド(二つの矛盾した選択肢にストレスを感じる)の状態を抜け出すには意志の力が必要なので、そのことに本人が気づくかが分かれ道と言えるでしょう。

いずれにせよ、このブログにたどり着いた方は、少なくとも「今の状況を脱しよう」と動き始めている人ですから、そう言った葛藤を乗り越えようとされている状態だと思います。
動けば変わる。
この事さえしっかりと意識していれば、いずれしっくりくる道にたどり着くのではないかと思います。
ぜひもがいてみてください。

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