二代目経営者・後継者にとって「理不尽」はある前提で前進しよう!

何かの本で読んだのですが、ある医師がこんなことを言っていたそうです。
患者さんにがんを告知した時に見られる反応はこんなものが多いそうです。
「なんで、自分が……」

そこには、健康には気を使ってきたのに、とか
悪い事なんてしていないのに、とか
自分はこんなに苦労してきたのに、とか。

世間的にいい事をしていれば、悪いことは起こらない。
そう言う風に世界をとらえることを、『公正世界仮説』というそうです。

たとえば、コロナ禍で一時期話題になった「自粛警察」というのもこういった世界のとらえ方で、自粛という正義があり、それを守らない人は守らないバツを受けるべきという考えになるわけです。

ただ、一般的な研究においては、世界はそのようにできてはおらず、理不尽なことは常に起こるもの、と考えられています。

二代目経営者・後継者にとってもまた、理不尽な状況は避けきれないものなのです。

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正しいか?誤りか?

Mari AnaによるPixabayからの画像

物事を正誤で判断することの難しさ

親子で会社を経営するとき、やはり確執めいたことがかなり高い確率で起こります。
そんな時、私がはじめに考えたのは、「会社の未来を担うのは後継者だから後継者に経営をはやくゆだねるべき」「二代目社長がやりやすいように、先代はサポートすべき」という風に考えていました。
これが私にとって正義であり、この正義を貫くためにどうすべきか?ということに頭を悩ませました。
しかし、その行く先は結局、親を会社から追い出すか、自分が辞めるか、といった極論になりがちです。

ところがあるとき、ふと考えてみました。
本当に、自分が信じていることが「正しい」ことなのか、と。

人生において、その結果は時にとんでもないところに落ち着くことがあります。
たとえば、交通事故にあったからこそ、人生における大事な人と出会ったとか、
会社が倒産したからこそ、自分が本当にやりたい分野で企業出来たとか、
目の前で起きる出来事を、その時の価値観で正誤を決めてしまうのはけっこう危険だと思い始めました。

そう考えたとき、後継者優先という私の考え方も、100%正しいとは言い切れないのかもしれない、と思い始めました。
少なくとも、その考えの正しさを証明するには、数年後の結果を見ないとできないことに気付いたのです。

正しさを追求した先に何があるのか?

逆に、「これが正しい」と思うものを徹底的に追求したとしたら何が起こるでしょうか。
実はこの「正しさ」というのはけっこう難しいものです。
極端な話に聞こえるかもしれませんが、戦争中は「お国のために身を投げ出す」ことが正しさでした。
しかし、それは終戦と同時に真逆の価値観にかわりました。
仕事がらみにおいても、かつてはただひたすら長時間働き、たくさんお客さんを訪問することが、仕事における正しい努力でした。
しかし今は、一定の時間の中で、おきゃくさんには合わない方向で出来ることをやるのが正しい努力という風になりつつあります。

つまり、正しさというのは、場所や時代によって変わります。
逆に言うと、絶対的に正しいということはないと言えそうです。

だから、正しいか誤りかを論じることは、案外不毛なことが多いのではないでしょうか。
Amazonが「本の通販を始める」といったとき、ザッポスが「靴の通販を始める」といったとき、ビジネス上の常識から言えば彼らは誤ったことを始めました。
しかし、結果はご覧の通りです。
最近見たVOLVOの広告では、VOLVOがはじめて三点式シートベルトを開発した時、マスコミはこぞって「あんなもので人をシートに縛り付けるなんて人権侵害」と訴えていたそうです。
今ならとんでもない話です。
彼らが「正しさ」の基準を変えたと言えるのかもしれませんが、正しいか誤りかは、かなりあやふやな基準のようにも思えます。

後継者・二代目社長らしさって?

Free-PhotosによるPixabayからの画像

世間が求める後継者・二代目社長像

皆さんは、後継者・二代目社長であると思うのですが、自分達がどんな期待を受けていると考えられていますか?
親の会社を続ける事?事業の伝統を守ること?
だいたいの認識は、親の会社を守り育て、次につなげる事だと感じている方が多いと思います。
けどそれもまた、何が正しいかなんてまったくないわけです。

ある後継者は、親の会社を受け継ぎ、持っている資産を次々と不動産に変えて、不動産収益をとるようにしました。
親からすれば、どんどん自分が立ち上げた事業がどんどんしぼんでいき、不動産収入にかわるのを見て寂しい思いをされていたようです。
しかしまあ、それも間違いではないのでしょう。
最後に聞いたとき、社員は全員解雇して、後継者がとりあえず食べていくだけの収益は不動産から得られる状態になって後継者は「身軽になってよかった」と笑顔でした。

個人的にそれが美しいかといえば、そうは思えませんが、間違いではないのでしょう。
逆に、周囲の目を気にせず思ったようにできる彼のことがうらやましくも感じたりもしましたが・・・。
ここまでドラスティックである必要はありませんが、世間の求める後継者・二代目社長像もまた、決して正誤で測れるものではありません。
なにより、世間などは言いたいことを好き勝手に言っているだけで、その言葉に責任を取るつもりは一切ないわけですから、信じるに足る情報足りえないと考えるのが良いと私は思います。

公正世界仮説と後継者・二代目社長

こうやって考えてみると、後継者・二代目社長のふるまいに関しても、正誤で語るには根拠がほとんどないことに気付きます。
となれば、割り切って、「間違いなどない」という思いでやるのが気楽でいいかもしれません。
公正世界仮説は、「〇〇が正しい」という前提が成立しないと、仮説全体が成立しないと思いますので無効化されます。
ただ、私たちの心の中で創り出す仮説があることは、見過ごせないものだと思います。

頑張っていても報われない後継者・二代目社長?

pivisoによるPixabayからの画像

後継者・二代目社長の内面に芽生える公正世界仮説

問題は、こんな風に起きがちです。

自分はこんなに頑張っているのに、なぜ社員は自分と同じくらい頑張らないのか。
自分はこんなに努力しているのに、なぜ親は自分を認めてくれないのか。
自分はこんなに苦しんでいるのに、なぜ組織はまとまらないのか。

後継者・二代目社長が、会社を前にすすめていくに際しては色んな理不尽にぶつかります。
どうしても理不尽さにはヤキモキするものです。
理不尽になぜやきもきするかというと、私たちは、理不尽さは正しくないと思っているからです。
理不尽なんて、世の中に存在してはいけないと思っているからです。

しかし残念ながら世の中は、常に理不尽が付きまといます。
だから、大事なのは、「人生には理不尽は必ずある」という前提で生きることなのではないかと思うのです。
ないものとして考えると理不尽が起こるとテンパってしまいますが、あるものと準備しておくと「やっぱり来たか」くらいで対処が可能になります。
逆に、絶対になくなることのない理不尽をなくそうとして苦労している後継者・二代目社長の方は結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。
無くせないものは、「ある」前提で考えれば、100倍楽になります。

遠くに視点を移してみる

自動車運転免許を取得するとき、よく言われたのは「視点を遠くにおく」ということ。
そうすることで、より広く道路状況を把握して、適切な運転ができると聞いたように思います。

人生もきっと同じだと思います。
目の前の理不尽は、いわば、ちょっとごつごつした段差かもしれません。
これを乗り越える事ばかりに必死になってると、すごく狭い世界観になります。
しかし、視点を遠くに移してみると、たとえば会社をどうしたいとか、自分はどうなりたいかとか、そう言うところを見ると、目の前の段差を超えることの意味が理解できることもあるんじゃないかと思います。
そのためにはやっぱり、「どこへ向かいたいか?」というのが結構大事だと思います。
そこをしっかりとらえてみてはいかがでしょうか。

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