後継者と先代(親)社長、色々とコミュニケーションで上手くいかないことも多いと思います
感情的なコミュニケーションエラーもありますが、今回は、もう少しビジネス寄りの「伝達すべきことが伝わらない」という時に、
私が試して、「上手くいかなかった事」について取り上げたいと思います。
上手くいったのではなく、上手くいかなかったことです。
私の著書です。
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Contents
先代社長のビジネスパートナーとしての後継者
後継者にとって先代の指示はわかりにくい
後継者と先代社長は、親子関係の場合がまだまだ多い。
そういった場合、ある意味、後継者と先代、つまり親子は時間的に長い時間を多く過ごすことになります。
その際に、後継者は親の仕事のビジネスパートナーとして、助ける役割を持っているといえそうです。
私自身、若いころは、休日に出勤させられて、父である先代の企画書を作らされた記憶があります。
けどこれ、本当効率が悪いんです。
こういうものを作ってほしいといわれ、その通り考えて作ります。
出来上がってから、いろんな要素が加わったり、修正が入ったり。
それはある程度しょうがないのでしょうが、「はじめにそれを言ってくれよ」というたぐいの情報もあります。
その前提を知らなかったから回り道をして、結局先代の都合に合わせて休日出勤とかやってられない、と思った記憶があります。
先代に「カルテ」をつくる
そんな経緯もあって、何かしらの仕事の依頼を受けたとき、一定のカルテのようなものを残すようにしてみました。
出来ることなら、その質問項目を書いてほしいと思いましたが、さすがにそれは難しい。
ならば、仕事を受ける時点で、どんなことを聞いたかを記録しようと思いました。
しかし、残念ながらそれは機能しませんでした。
なにしろ、朝令暮改は当たり前です。
より良いものを作るため、と言えばよい話に聞こえますが、そこに振り回される立場としてはたまったものではありません。
また、自分のペースで仕事ができないストレスはなかなか大きいものでした。
後継者としての先代のサポートから学ぶこと
後継者は先代を型にはめようとしても難しい
今回、私がやろうとしたのは、先代を型にはめようとする行為でした。
随分とそれを頑張ってみましたが、そううまくはいきません。
そうやって、私は親である先代への嫌悪感を強くしていき、親は後継者の能力を低く見積もり始める。
誰も得をしない話なんですね。
後継者が後に必要となる許容する能力
さて、このせめぎあいは、実は、後継者と社員の間でも起こる可能性があります。
後継者的には、自分ルールに社員をはめ込み、突発的なトラブルを起こさない組織を作りたい。
けど社員は、なかなかそんな型にはまってくれない。
先代ほど頑固ではないにしても、なかなか雰囲気は悪くなっていきます。
その結果、クーデターや大量退職につながることもあるでしょう。
それを避けるには、形通りにいかないこともある、という事を受入れる力を養う必要があります。
実は先代との衝突って、そういうトレーニングなのかもしれない、と最近は思います。
お互い相手に望むことがあるのです。
そのはざまに、何かしらバランスをとれるポイントを見出すことが、事業承継をスムーズに行うコツなのではないでしょうか。
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