なぜか親である先代社長は、自分の一番痛いところを突いてくる。
なぜか親である先代社長のやることは、いちいち癇に障る。
そんな風に感じられる方は少なからずいらっしゃると思います。
それはなぜなのでしょう。
そしてどうすればいいのでしょうか。
先代社長に限らず、生きていれば、イラっと来る人って一定数いると思います。
まず結論から言うと、そのイラっと来る相手というのは、自分と同じものを持っている人である、という事を認識する必要があります。
これは心理学でいうところの投影といいます。
本来、どうでもいい他人の振る舞いは、どうでもいいのでほとんど気になりません。
しかし、何かしら気になる振る舞いがあるとすれば、それを気にしているのは他の誰でもない自分自身です。
ということは、自分の中にその振る舞いが気になる原因があるはずです。
たとえば、先代社長の頑固さにいつもイライラさせられるとしましょう。
すると後継者の中には、
・自分だって曲げたくない思いがあるのに曲げざるを得ない(頑固さを貫けない)
とか
・自分の頑固さを知っていて、そのことが嫌なんだけど、その嫌な部分を親が自分に見せつけてくる
とかいった感情がわき上がってきます。
これが、自分でも「そうなんだよねー」と理解できていればいいのですが、たいていは言語化できないイライラとなっているはずです。
結果として、「なぜかわからないけどあの人を見ているとイライラする」という事になっているのです。
こう言ったイライラをなくす方法はシンプルです。
周囲の意見を気にせずガンコさを貫く、あるいは、自分の頑固さを認めてあげるという事です。
はじめに、自分の頑固さを認め、それでも満足できなければ頑固さを周囲に貫くという順序がいいでしょう。
やることはたったこれだけです。
けど、なぜこんなにシンプルな答えが見えないかというと、自分の嫌な部分を人は見ようとしません。
脳が戦略を組んで、自分の嫌な部分を見せないようにしようとしているから、自分では気づかないのです。
だから逆に言うと、人に対してイラっとするというのは、自分の外にあるセンサーが発報していると思うといいかもしれません。
イラっとする他人の部分には、自分にもあるんだけどそれを抑圧しているとか、そう言う自分の一部分を嫌っているという背景があるという前提でみればいいわけです。
やるべきことは簡単だけど、実際にやろうとするとけっこう勇気が言ったりもします。
これも脳の戦略で、自分の禁を破るのはかなりビビります。
けどまあビビるという事はある意味正しい道を進んでいるシグナルとも言えますから、是非その方向で進んでみてください。
きっと新しい局面が開かれます。