後継者

後継者が親である先代との人間関係に悩んだときに内面で起こっている事

親子での事業承継に際して、後継者が親である先代との人間関係が上手くいかないという話は良くある話です。
というか、親子の事業承継の問題の大半はそういった親子の人間関係を中心とした、いわば組織の問題と言えます。
一般的には、話し合いをするとか、お互いの考えをしっかり口にするとか、相手との相互理解の問題という形で考えられているかと思います。
それは間違いではないのですが、そう言った前提に立った時、双方に歩み寄りが必要です。
しかし歩み寄りができないからうまく行かないわけですから、根本的な戦略を見直したほうがいいように思うのです。

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親子で事業承継をする際、高圧的な親である先代と、自分の意見を通したい後継者でもめがちです。
そのもめ事を解決したいと思ったとき、後継者の立場からすると、「これからは俺たちの時代だから、先代は口を出さないでほしい」という要求から入るのではないでしょうか。
それは口には出さなくとも、頭の中はそんな思いがあるわけです。

そういった前提で親である先代と話をしているとどうにもイライラしてきます。
何で自分の思いどおりにやらせてくれないのか、と。

じゃあ、そのイライラの原因とは何なのでしょうか。
じつはそれは、自分が尊重されていないという事に対するいら立ちではないでしょうか。
物事が思い通り運ばないことにイラついているように見えて、自分が大事にされていないことにイラついているのです。
認めたくないことだとは思いますが、それが現実です。

じゃあどうすればいいか、ですが、自分が大事にされようがされまいがどうでもいい、というメンタリティを持てればいいのです。
たとえば、後継者だなんだとみこしに担がれて、みこしに乗っている以上はそれっぽく振る舞いたいと思うのは人情です。
後継者なんてけっこう割に合わない役割であることも多いでしょうから、それに応じた何かしらの見返りが欲しいと思うことは当然です。
だからそのバランスをとろうとしがちなんですが、バランスなんて取れないもの、とあきらめてしまえば逆にすごく楽になります。

まあ、こういう役割なんだから仕方がない、とあきらめると逆にちゃんと受け止められる部分もあります。

ある後継者は、親の会社の勢いを落とさないために必死で働いていました。
彼はとにかく「リスク」を嫌います。
堅実な道以外は進もうとしません。
その結果、会社は無難に運営出来ていますが、あまりに無難すぎて社会の変化の中ではじりじりと会社は停滞。
そんな中でもリスクは取りたくないけど、業績は上げたいという思いから、色んなノウハウをつまみ食いしては放置し、つまみ食いしては放置し、を繰り返していました。
そして驚くべきことに、本人はそんな自分の行動パターンにまったく気づいていなかったようです。

それを指摘したところ、かなり強い衝撃を受けていましたが、自分の行動パターンに気付いたようです。
リスクを避けた選択は常に自分を守ろうとする意識からで、そのけっか、うまく行かないノウハウばかりを買ってむしろ損をしていたことに気付きました。
決めて断つ、ということをこの時強く意識し始め、今は会社も順調に伸びているようです。

会社も事業承継も、自分の心構え一つなのかもしれません。

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