若いころの記憶をたどると、こんなことを思っていた気がします。
「会社の売上を伸ばしたい。そして、その立役者として自分が称賛されたい」
誰かの手柄じゃなくて、自分の手柄であってほしい。
そんな風に思っていた時期がありました。
しかし、そう思う時、たいてい物事は上手くいかなくなったりします。
——————————————
後継者の社交場、後継者倶楽部はこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
後継者ONLINE倶楽部
私が30歳代のころ、ある社外の団体の役員をしている関係で、なかなか会社の仕事に集中できない時期がありました。
しかし、不思議なことに会社の業績はけっこう上がる。
本当に不思議な事なんですが、人様のためにいろいろとつくしていると、あれよあれよという間に会社の業績って上がることがあります。
べつに、そのお役目から直接仕事が入るわけでもないのです。
なのに、業績が上がる。
ただ私はその団体のことにつきっきりで、会社のことはほとんどできていません。
すると、なんだか自分が会社に貢献してないような、ひとりぼっち感というか、孤独感というか、劣等感というか、複雑な感情を持ったような記憶があります。
後日わかったのは、自分は「純粋に会社を伸ばしたい」と思っていたつもりですが、実は「自分の功績で会社を伸ばしたい」というのが本音だったように思います。
つまり、自分がヒーローでなければならない、という思いと強く持っていた気がします。
冷静になって考えると、なんとも我の強い話です。
余談ですが、我が強いというと、私たちから見た先代もそうじゃないかと思います。
先代の行動を見てイラっとするのは、似ているからなのかもしれませんね…
さて、この我の強さ。
どこから来るかというと、私たちは常に周囲からの評価に目を奪われているからだと思います。
誰かに認めてもらわなければ…という思いが私たちの仕事のモチベーションになっていたりはしないでしょうか?
その「誰か」というのは、例えば親だったり、例えば世間だったり、たとえば従業員だったり。
自分を振り返ってみると、どうも自分が認められるために仕事をしていた、という事なんだな、と思います。
べつに自己犠牲で仕事をすることをすすめているわけではありません。
大事なのは、「誰かに認められる」という事を基準にすると、どこまで行っても満たされない状態になる可能性が高いので、ずっと「何かが足りない」という感覚から抜けられなくなります。
そもそも「誰か」に認められるためには、どんな業績や結果が必要なのでしょうか?
対前年比20%アップ?それとも売り上げ倍増?支店増設?従業員数〇名以上?あるいは上場?
それを目指してまっしぐらというのもいいのですが、じゃあそれで後継者であるあなたをみんなが認めてくれるか?といえばそれは未知数です。
判断基準を持っているのは私たちではなく、相手、それも「社会に認められる」なんてことを望んでいたとしたら、顔の見えない誰か。
彼らが何をもって、後継者であるあなたを認めるか、そもそも認める気なんてあるのかはまったく見えない世界です。
じゃあ、どうすればいいかというと、一番いいのは「自分の手柄でなくとも、会社がいい状態ならいいじゃないか」と思えるメンタリティじゃないかと思います。
もちろん自分は何もしなくてもいい、と言っているわけではないのです。
けど、縁の下の力持ちでもいいんじゃないですか、という提案です。
そんなことしたら、周りの人に自分が認められないじゃないか、と思われるかもしれませんが従業員はけっこう後継者の振る舞いをよく見ています。
なにしろ、自分の勤め先の将来を握る人間ですから、なんだかんだ言ってこっそり見てます。
そんな時に、何でもかんでも自分の手柄にしようとするリーダーと、そっとしたから支えてくれるリーダー、どちらを信用するでしょうか。
自分の手柄でなければならない、という思いは捨てられると人としての評価がぐんと上がる可能性は高いと思います。
いやいや、そうはいってもそれができないんじゃないか、という思いはあろうかと思います。
それはなぜかというと、自分で自分を認められていないからです。
今の自分で足りないものは何もない、ということを知ると、いろんなことを含めて受容できるようになってきます。
ここのお話をすると長くなりますが、リーダーとしての成長というのはそういった自分の成長という事になるのではないかと思っています。
そんな視点で見てみると、いつもとは違う状況が見えるのではないでしょうか。
—————————————-
後継者としての生き方に迷ったら、同じ境遇の仲間と意見交換しませんか。
まずは自分にとっての安全な場所を確保しましょう。
もしかしたら、未来の仲間やメンターとであえるかも・・・?
個別のご相談なども受けております。
よかったら、後継者専用オンラインコミュニティにお越しくださいませ。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
後継者ONLINE倶楽部
本が出版されました!
関心を持っていただいた方は、画像をクリック。
——————————————