後継者が”正しいこと”を追求し始めると親子の確執が生まれるというジレンマ

「俺は(私は)正しい」
こういう考えのもとに争いは始まります。
人間関係においても、国家間においても同様です。
争いの当事者はお互い「正しい」と思っているのです。

親子の確執が起こる背景には、自分なりの
「正しい」という芽生えがあるのではないでしょうか。
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最近、SNSでは、意見が真っ二つに分かれるのをよく見かけます。
政治的な問題、働き方の問題、
生き方の問題、あり方の問題などなど。

その議論を眺めていると、対立する双方が
「自分は正しい。だから相手は間違っている」
と考えていることが見て取れます。

断定的な意見があると、その反対にもまた意見がある。
双方自分が正しいと考えているから、争いになる。

ボー・ロットは、著書『脳は「ものの見方」で進化する』の中で、
正しさの中から戦争が生まれるというようなことを言っています。
ある国にとっての正義
―――それは例えば、宗教的だったり、道義的だったり、権利主張だったりするもの―――
があり、応戦する国にも正義―――自国を守るため―――がある。
そりゃあ「間違ってるかもしれないけど・・・」と戦争を始める国はさすがにないでしょう。

落合陽一さんは、著書『日本再興戦略』の中で、
健常者という概念があるから、障碍者という概念が生まれる、
というようなことを言っています。
これも正常な状態を定義することで、正常でない状態を生み出している例でしょう。

 

ある事実が断定的に語られると、その光に照らされた影響で影ができる。

親子経営において、後継者が、自分が正しいと考えることがあるとします。
たとえば、会社を未来永劫発展させるなら、はやく自分に代を譲るべきだ。
長期的に考えれば、それこそが「正しい」あり方である、と。

正しい考えがあるとすると、その反対の考え方も当然出てきます。
創業者の立場に立てば、自分の会社だから自分好みの状態でバトンタッチしたいとか、
そもそも自分は死ぬまで会社にかかわりたいとか、
今更会社を変化させたくないとか・・・。
後継者から見れば、都合のいい話です。
会社を譲るために自分を会社に招き入れたくせに、
いつまでたっても自分に経営の手綱を譲らない。

それでも創業者の視点に立てば、それはきっと「正しい」こと。
お互いが「自分の正当性」を主張し始めると、それは争いとなります。
この時の会話はどうなるかといえば、「相手を説き伏せる」会話になります。
説得しようとするわけですね。
相手の考えを変えようという行為なわけです。

お互いが相手を変えよう、変えようとするから最後は力比べ。
どちらかが「ひれ伏す」まで戦いは続きます。
よくあるのは、先代が身体を壊して戦意喪失、というパターンです。
すると面白いことに、弱った親を見ると、子はしおらしくなる。
親の意見も聞いてやらなきゃ、と思うようになる。
今まではあれだけ押し合っていたのに、相手が押す力が弱まると、こちらも譲歩を始めるのです。

ところで、今日の記事は、お互いが正しさを主張しても泥沼だから「譲歩しよう」といいたいわけではありません。

昨日はこんな動画をアップしました。

今日のコトバvol.140『「衝突」は実はチャンスである』親子経営のヒント

ここで考えたいことはシンプル。
衝突が起きるということは、お互いが自分の正しさを信じてやまないということ。
じゃあ、その正しさを疑ってみよう。
そうすることで、自分の思い込みを一つ解消できる可能性があるということです。

前出の、ボー・ロットはこういいます。
聞き方を変えよう、と。
自分の意見を守るための会話ではなく、相手の意見を素直に受け入れてみる。
そうすることで思い込みの枠が外れ、さらに大きな視点で物事をとらえられるようになる。
衝突は、世界や相手をより深く理解するチャンスだ、と。

親子で衝突が発生するとき、一旦無防備になって広い視野でとらえてみる。
そこにはこれまで見えなかった世界がある。
はじめは、どこか落ち着かない印象を受けるかもしれませんが、すぐに慣れます。
そうすると次からのコミュニケーションはグッと楽になります。

もちろん、衝突が起きるのはとても大事なステップです。
なぜなら、自分の中に確固たる考えが芽生えている証拠です。
何の考えもなければ、衝突は起こりえません。
だから、衝突が始まったということを、まずは祝いましょう。
そして、一段落ついたら、聞き方を変えてみる。
物事は、私たちが成長するように仕組まれているようにさえ見えます。
衝突という通過儀礼を通して、私たちは経営者として、人間としての成長を実感することになるはずです。

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