親子の事業承継における後継者と先代のコミュニケーションのチェックポイント

親子での事業承継の中でとかく起こりがちな親子の確執。
ここに向かうのは、たいていは意図せぬコミュニケーションの問題があるのではないかと思います。
具体的に言えば、「お互いが言いたいことが伝わっていない」ということだけでなく、「間違って意図が伝わってしまっている」ということにあります。
もっと言うなら、無駄に相手の感情を逆なでしている可能性が高いと思われます。

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コミュニケーションの問題に着目する

言葉を変えれば関係が変わった!?

ある後継者の方は、親とのコミュニケーションに頭を抱えていました。
後継者が何か言えば、先代は強い言葉で自分をなじってくるように感じられます。
そうすると自分もカッとなってついついそこに応戦してしまいます。
冷静に伝えるべきことがまったく伝わらず、感情的なわだかまりだけが残ってしまうという、なんとも残念なコミュニケーションで終わりがちでした。
しかし、その後継者も二つのことを気をつけてコミュニケーションをするだけで、「目に見えて親子の関係性が変わった」といいます。
もちろん相変わらず先代はガンコなのですが、少なくとも自分の意見を伝え、そこへの先代の意見を引き出すことができたのでこれからの足掛かりができたと言います。

では、いったい何を変えたのかというと、断った二つのコミュニケーションの問題を「知った」だけです。
一般的には「知っている」ことと「できる」ということは違うと言われますが、知っているだけで情勢が変わることもしばしばあります。
なぜなら、知っていることで、問題の本質が見えてきます。
そうすると、感情的になりがちな議論を冷静に行うことができるようになるのです。

ありがちな2つのコミュニケーションの問題

早速親子のコミュニケーションにありがちな、2つの問題について考えてみましょう。
1つ目は、議論がいつの間にか人格攻撃にかわってしまうということ。
2つ目は、やってほしいことを正しく伝えていないということ。
この2つのことに気付くだけで、コミュニケーションの質がずいぶん変わってくるので、意識することを強くお勧めします。

議論が人格否定になりがちな時に知っておきたいこと

なぜ議論は人格攻撃に!?

議論が相手の人格攻撃にかわるというは親子のコミュニケーションに限った話ではなく、日頃のコミュニケーションでも非常に多くみられるパターンです。
例えばこんな感じです。

A「もっと売上を上げるために、新しいマーケティングプランを始めたいのですが……」
B「何を言ってる。売上が上がらないのはAの努力が足りないからだ」

こうなると売り言葉に買い言葉で、AさんだってBさんの弱みを攻撃することを考えたくもなりますね。
議論というのは、本来は意見を交換することで最善の方策を見つけるためにすべきであるにもかかわらず、よくあるのは、相手を打ち負かすことこそが議論である、という誤解をされているケースがあります。
これは実は心理的な根拠がありまして、そもそもAはその意図はないと思うのですが、Bは逆に自分のやってきたことへの否定を感じたり、自分の組織が自分の手から離れていく不安のようなものを感じることがあるようです。どうしても自分の立場を守りたいBは、Aの得体のしれない提案を素直に受け入れることができない。そうなると、無意識に人格攻撃をして相手を説き伏せるといったパターンに入っていきます。

人格否定の応酬になってしまえば議論は泥沼。人格否定に落としどころが見出すことができるはずもなく、交渉は決裂です。

人格否定に突入したことに気付けば方向修正が可能

実は今までの議論は、「知らない間に人格否定に陥っている」ことが多かったのではないかと思います。しかし、そうなる事を知っていると少し対応に余裕が出てきます。
「あ、来た来た!人格否定フェーズに入ってきたぞ」ということで、その背景として自分は相手を微妙に攻撃しちゃったかな?あるいはそのつもりはなかったけど攻撃と捉えられたかな?なんていう風に広く状況が見えてくるはずです。そうすると、ゆとりを持って対処ができます。すぐに感情的になるのではなく、一定程度のゆとりをもって、構造を理解して対処できるので冷静さをたもてる確率が高まります。

嫌なことを伝えるよりやってほしいことを伝える

相手の忖度を期待しない

もう一つのコミュニケーションでのありがちなミスは、嫌なことを伝えるということ。
「そんなことやめてほしい」
「会おういういい方はイヤだ」
私たちは、何かを辞めてほしいという要求は簡単にしますが、じゃあどうしてほしいかを伝えていないことが非常に多いと思います。

たとえば…

パターン①「会議では、乱暴な発言はやめてほしい」
パターン②「会議ではしっかり従業員の意見に耳を傾け尊重してほしい。彼らの意見を頭ごなしに否定するのではなく、彼らの意見が正しいとすればどう活かせるかという視点で意見が欲しい」

パターン①は後継者が先代に求める会議でのふるまいとしてよくあるパターンだと思います。
従業員たちとの議論を分断するような、断定的な結論を先代が強い口調で言ってしまうとそこで会議はシーンとなってしまいます。
だから黙っていてほしいという思いがある後継者は多いと思います。
それをそのまま口にしたのが①。

しかし、じゃあどうふるまえばいいかが分からないのが先代です。
一方、パターン②では先代に対して、先代が行ってほしいふるまいを具体的に伝えています。もちろんこれを受け入れてくれるかどうかはわかりませんが、どういう行動をしてほしいと伝えるほうが相手には伝わりやすいのではないでしょうか。

もちろんこのように具体的に望ましい行動を伝えるためには、主張する側でひと手間考える必要があるわけですが、それを面倒がってはなかなかうまくはいかないこともあるでしょう。コミュニケーションを成功させるにはそれなりの努力も必要なのではないでしょうか。

テクニックだけの問題ではないですが…

ここにかいたようなテクニックや知識の問題だけが、後継者と先代のコミュニケーションを阻害しているわけではありません。
ただ、目の前にある一つ一つの問題をクリアしていくことが大事かと思います。
ということで、こういった小さな工夫を積み重ねていくことは不可欠。

案外と、考え方の違いというよりも、伝え方の問題ということも結構あるものです。
もしよかったら、今回の2つのポイントを意識してみてはいかがでしょうか。

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