世の中にはいろんな親子関係があります。極端なケースでは、いわゆる育児放棄的なはなしもあるのでしょうし、逆に毒親的過干渉な関係性もあるでしょう。
ところで、先日、日本全国「父の日」だったわけですが、SNSを見ていると「息子にこんなことをしてもらった」「娘にこんな風に祝ってもらった」なんていうお話がたくさん投稿されています。
あるいは、家業を継ぐ跡継ぎの方も、お子さんがいらっしゃる場合、そんな事をされたのかもしれませんね。
どうしても家業を継ぎ、親と一緒に働いていると、親子関係が上手くいかないことも多いと思います。それは、仕事上の付き合いに親子という支配的な関係が持ち込まれるということも一因ではないかと思います。仕事上は、対等になっても親が強くて、子が従うという関係が維持されがちだということです。跡継ぎとしてはこの辺りをどう考えればよいのでしょうか。
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家業における親子関係というのは、その関係が始まった時点では問題なく運営されます。
すごくシンプルに表現するならば、以下のような感じでしょうか。
跡継ぎが仕事を覚えるまで | 跡継ぎがリーダーシップを取り始めたのち | |
仕事上のリーダーシップ | 親が上、跡継ぎが下 | 跡継ぎが上、親は自分が上と思い込んでることも多い |
心理的な上下関係 | 親が上、跡継ぎが下 | 親が上であることが多い |
跡継ぎが仕事を覚え、会社のことについて何かを考えたり、行動したり、社員を率いようとしない間は比較的親子関係は問題がないように思えます。
しかし、だんだんと跡継ぎが自分の役割を考え始めたとき、親子の確執は起こりがちではないかと思います。具体的に言えば、跡継ぎとしては「未来の会社を預かる自分」こそが会社のリーダーとして君臨すべきだと考える傾向があると思います。一方親である先代は、まだそのことが受け入れられません。自分のほうがまだまだ……というように、むしろ対抗心を燃やし始めることさえあるんじゃないかと思います。そして無意識に後継者と戦います。戦いたくて戦うわけではないのですが、自分の面子というか、存在意義を守るために、もはや防御反応として跡継ぎと戦うのです。
ここには跡継ぎに対する恨みとか、悪感情があるわけではない事がほとんどです。むしろ、親が子に接する態度はその時点においての親にとってのベストなものなのだと思います。厄介なのは、親が考えるベストが跡継ぎにとってのベストであることとはズレることもありますし、親だって人間ですからついつい自分の立場というか、人生を守りたいと、とっさに冷静さを欠いた動きをすることもあるかと思います。
さて、冒頭の父の日の話に戻りましょう。
父は子どもから受けた愛情をSNSで多くの人に聞いてもらい、見てもらいたいと感じている表れでしょう。すこし嫌な表現かもしれませんが、「幸せ自慢」をSNSで行います。日頃は積極的にSNS投稿を行わない人でさえいろんな画像をアップしたりしているのだから興味深い。
親は子どもから認められ、愛され、承認されることがこんなにもうれしいのではないかと思います。
私たちだってそうですよね。
そのまんま立場を変えてみましょう。
恐らく私たち跡継ぎの親は、認められ、愛され、承認されることを求めているのかもしれません。
跡継ぎがリーダーシップを取り始めたとき、先代である親がついつい口を出すのは自分では「経験者からのアドバイス」という意図だと思います。けっして、跡継ぎを苦しめようとか、困らせようとしているものではない、ということは改めて認識することが大事ではないかと思います。もちろん、跡継ぎにとっては「そうはいっても」というほどに大きな影響を受けることもあろうかとは思いますが、もしかしたら、そういった状況を克服することが、跡継ぎが成長するための一つの試練なのかもしれません。
私たちが子どもに接するとき、時に「どうすればいいのだろう?」「これでいいのだろうか?」と迷うこともあるんじゃないかと思います。子供がいじめられた、登校拒否になったり、ひきこもったりと、いろんな問題が発生することでしょう。そんな時に私たちは自分なりに正しいと思う子どもとのかかわり方をしますが、子どもにとってそれが最善かどうかはその時点ではわからないことも多いものです。私たちの親もまた、親の人としての成熟度をもとにした、最善と思われる対応を私たちにしてきたのではないでしょうか。それでも合わない部分や、自分をコントロールできない部分はあれど、一生懸命やってきたというのが現在なのではないかと思います。
どう対処するかは別問題として考えるべきではあろうかとは思いますが、まずは気持ちの部分で、親は親の感じる中で一生懸命私たちを育ててくれて、少なくとも私たちが大人の年齢になるまで成長できたことは親(もしくはそれに準ずる人)の愛があったからなのは間違いありません。感情的に物事を考える前に、感謝の気持ちを感じることも必要なのかもしれません。親が若かりし頃、もしSNSが普通にあったなら、親は私たちの父の日のふるまいをSNSにあげていたかもしれません。
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