後継者

後継者の学びになる他人とのコミュニケーションの取り方のコツ

後継者・跡継ぎ・二代目社長が、仕事などで行き詰まった時、それを打開する方法はいくつかあります。
一つは、たくさんの情報収集を行うこと。本を読んだり、セミナーに行きまくります。
もう一つは、人とのコミュニケーションで気づきを得るというスタイルが考えられます。
詳しく見てまいりたいと思います。

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後継者・跡継ぎ・二代目社長がセミナーなどから学ぶ際の3つのコツ

問題を細分化する

後継者・跡継ぎ・二代目社長が会社のことや人間関係、自分の進路や会社の方向性などで悩んだとき、どうすればいいのでしょうか。
まず一つ目は、本やセミナーによる「インプット」が大事かと思います。
そういった学びのコツはまずは、問題を細分化するということです。比較的やらかしがちなのが、「売上を上げたいんだけどどうすればいいんだろうか」という漠然とした質問のまま情報を探し続けるということ。単に売上を上げると言っても、方法はたくさんあります。広告やPR、営業チームの強化、商品の選択や会社の方向性、はたまたチームを盛り上げると言った話まで、売上を上げる方法はたくさんありますし、きっとどれを試しても多少は効果があるかもしれません。しかし、単に売上をあげたいと考えているとしたら、きっと売上をあげたい何かしらの理由がその根底にはあるんじゃないかと思います。会社全体が緩んでいるからそのねじを締め直したいんだとか、会社の将来を考えたときには、今の体制はダメなんだとか、単純に売上そのものが足りないという以前に、なにかしらその原因となるものがあるんじゃないかと思います。

もちろん、今すぐ売上を上げる方法を学んで、試して、成果が出たとか出なかったとかを繰り返すことも間違いなく前進しているので価値ある経験だとは思いますが、たとえば、「会社の商品ラインナップがイマドキではない」といったところが原因だとすれば、一時的な対処法に過ぎなくなります。だから、できることなら、問題の本質は何かを追求してみる心づもりが必要ではないでしょうか。

学びは実践して初めて価値が出る

これは非常に陥りがちなパターンなのですが、たくさん学んだのでそれでおなか一杯になる場合がけっこうあります。あれもこれもと学び、実際にやってみようとおもっても「けど、ここがちょっと難しいかも」なんて言う風に「次の理想的な方法論を探す」というふうに、あまりよくない意味で「学び続けてしまう」ことが起りがちです。学び始めると、世の中にはいろんな理論やノウハウがある事に気付き、いつかは自分に最適な理論やノウハウに出会えると言った思いに陥って、なかなか実践できなくなってしまうことが割とあります。何を書くそう私がこのパターンに陥ってしまっていました。外から見ればバカバカしい話なのですが、自分自身の脳内では「なぜこれだけ学んでいるのに上手くいかないのか?」とやきもきしたことがありました。

学びというのはやり始めて初めて価値があるのではないかと思います。一方、本やセミナーでは、それなりに一冊であったり、一回の価値を満足度を高めるべくいろんなものを詰め込みがちです。ですから本やセミナーで学んだことをすべて実践しようと思っても、はじめの一歩でつまづきがちです。ですから、本やセミナーを参考にするときは「この本(セミナー)から、1つ~最大でも3つ、実践できることを探す」というぐらい絞り込んだ方がいいと思います。一冊の本の中からたった一つの実践を始めることができればそれでいい、と考えると、実践はかなり軽やかにスタートできるのではないでしょうか。

はじめから上手くいくことなどない

本についてもセミナーについても、わりと煽り系のタイトルがついていたりします。「〇〇するだけで、××な効果が!」なんて言うのが常とう句です。これらは嘘とは言いませんが、「かなりうまくハマった最高の事例」をピックアップしていることを忘れないでください。インスタントに実績の出るものなどない、という前提を持ってこういった情報を見てください。

そもそも、本やセミナーで紹介される事例やノウハウは、情報としてはあくまで「コツ」です。この通りにやれば上手くいく、という話も多いと思いますが、たいていは何かしらの失敗を経験したり、自分なりの工夫や軌道修正をするということはほぼ100%必要であったりします。自転車の乗り方の説明を見て、それを分かった気になるのは簡単ですが、実際に自転車に乗らずしてその乗り方をマスターできるかと言えばかなり難しいと思います。それと同じで、やり方が分かったとしても、絶対うまくいくとは限らないのはビジネスの常です。はじめはうまくいかない前提で始めないと、始めた途端「うまくいかない」といって投げ出しがちです。

だから、一定期間の試行錯誤は必ずある、という前提でとらえることが大事ではないかと思います。

他人とのコミュニケーションから気付きを得るコツ

他人は鏡

他人とのコミュニケーションに関して言えば、質問することで、知識を得ることが可能です。ただその知識は、事実をそのまま話しているとは限りません。本人が意図することなく、無意識に話を膨らませたり、あえて一部分を隠したりしている可能性があります。もちろんその相手自身は悪意はないのですが、自分をどんな風に他人に見せたいかで話の内容や話し方が変わる事があるので注意が必要です。

一方、私が個人的に面白いと思うのが、他人とのコミュニケーションにおいて「他人は自分の鏡である」という前提でコミュニケーションをすすめる方法です。
たとえば、話し相手のあるふるまいや言動に違和感を感じたというか、引っ掛かりを感じたとします。それはたいてい自分の内面における引っ掛かりであることが多いと心理学では考えられています。相手のムカつく部分を見つけたとしたら、それは相手が悪いというより、相手はなんの気にもしていないことを自分が意識してみている、ということになります。自慢話に聞こえることを言っているというのは、聴き手である私たちが、それを勝手に「自慢話」と感じ取っているところに問題があります。

そういう時は、そういった状態に自分があこがれているとか、本当はそうしたいのに自分を抑えつけているとか、そんな心理的背景がある可能性があります。良く、やりたいことが分からない、という人がいますが、それはもしかしたらそういった「他人が自慢話をしていることに対して、自分もそうなりたい」という思いを押さえつけている事が原因かもしれません。やりたいことを、自分で見ないようにしているわけです。

ある経営者が従業員との関係に困っていて、そのことに関して必要以上に自分の気持ちが引き込まれている場合、可能性としては自分も従業員と向き合えていないのかもしれません。いつも忙しそうにしている経営者を見て、なんだか無理してるなー、と見えるなら、彼らの行動に「忙しさを演出して、自分と向き合わない人」を感じているとしたら、逆に私たちは自分と向き合いすぎている傾向があるのかもしれません。

自分のふるまいや考え方で外の世界は変わります。自分の外で起こっていること、自分以外の誰かが発した言葉に強く反応する場合は、ネガティブな反応であっても、ポジティブな反応であっても、何かしら自分のなかにはそのことに関するわだかまりがある事を意識してみるといいかもしれません。

上手くいっていない人の行動パターン

「あの人、また同じ失敗するな」と思う人、けっこういませんか?
私がよく見かける人は、やたらと忙しく、スケージュールをいつもパンパンに詰め込む経営者。こういった人は、自分と向き合うことを避けている傾向があるので、何かしらの問題が起こってもその問題に表面的に対処はしますし、原因も表面的にはわかってはいると思うのですが、深く内省することは少ないように思います。だいたいこういう経営者は、会社から離れよう、離れよう、という思いが強く、結果として従業員が大量にやめたりする結果になりやすいようです。じゃあ、そんな経営者をクールに見ている私はなんなんだ?というと、別にすごく有能なマネージャーという訳でもなく、こういう経営者を冷静に分析する私は、会社という場からは逃げないように気をつけているものの、決して従業員と深く心を通わせているか?と言えばそうでもないかもしれません。どこか表面的で、強い結束があるかというとそれも十分でもないわけです。

表現方法は違いますが、従業員との絆が十分築くことができていないのは、どちらも同じということになります。しかし、私みたいなタイプの人間は激しく動き回る人を見て、ちょっと冷ややかな視線を投げかけて、「自分は違うから大丈夫」といった安心感を得がちです。その結果、自分の問題には気づかないことがけっこうあります。

私の潜在意識は、従業員との上辺だけの関係であることに対する問題意識があることにすでに気付いています。きっとこれを改善すれば、会社はずっと良くなるはずです。しかし、それは自分の葛藤を乗り越えるという恐怖を伴うものなので、潜在意識はもう一つヤヤコシイ仕掛けを施すわけです。従業員と上手くいっていない「違う行動パターンの人」をみつけて、「自分は大丈夫」なんて言う風に安心させて、変化を起こさないようにさせるようです。だから、これを逆手にとるなら、「あいつ、へたくそだなぁ」「あいつ、あのままじゃぁダメになるかも」なんて言う風に心配したくなるような人がいるとしたら、彼らと自分は同じ問題を抱えている、ということを気づくシグナルと感じてみるのがいいかもしれません。そしてその相手は、案外、先代である親ということはけっこうあるものです。

「なにを?」より「なぜ?」

少しメンタル的な話が続きましたので、最後には少し軽めな行動レベルのお話を。
同業者の経営者などと話をするときに、具体的に「何が起こっているか」「何をやっているのか」「どのようにやっているのか」ということを気にされる方がとても多いと思います。例えばですが、朝礼が終わって全従業員で社内の掃除をけっこう長時間する会社があると思います。この会社について、何を?という話で言えば「朝礼後の全員での掃除」です。解りやすい話なので、「じゃあ、ウチの会社も先輩のように掃除をすればいいのか」という実践は可能です。しかしじゃあ、同じようにすれば上手くいくかというと、実際のところはどうでしょうか。たとえば、それは精神鍛錬としてやるのかもしれませんし、チームの一体化を意図してやっているのかもしれませんし、それ以外の理由かもしれません。しかし、「なぜ?」を知らずに表面だけなぞったところで、狙った効果は得られません。いえ、むしろ効果を狙っていないのですから、当然でしょう。

こうやって文字で書くと「そんなバカバカしいことやるわけないじゃないですかー」という人は多いのですが、そんな事をやってる方が結構いらっしゃいます。たとえば、数年前私たちの同業者の中で、来店客に対して「ウェルカム・ボード」に名前を書いてもてなすということが流行りました。まあお客様に気持ちよくなって頂こうというものなんですが、そのボードにお客様が気づかなくても改善しようとしないとか、お客様の反応がイマイチだとか、そういった経験をしてもなお行動に変化が起こらないのは、「なぜ?」が明確ではないからだと思います。次第にすたれていったようですが、「なぜ?」を明確にして実践した会社では、いろんな効果を生んでいるようです。

視点を揺さぶる

違った視点を生む他者とのコミュニケーション

全体を通して考えてみたとき、他人とのコミュニケ―ションというのは、比較的単一視野に陥りがちな一人での勉強とは違った、多面的なものの味方を助けてくれることがあります。また、自分が良そうもしないような方向からの刺激で、今までの思い込みが大きく揺さぶられると言った効果が見込めます。私の場合は「ひとりでの学び」に没頭しがちな傾向があるのですが、程よく他社とのコミュニケーションを挟むことで、固まりがちな思考を揺り動かす効果はあるように思います。私はどちらかというとひきこもり傾向が強いので、あるタイミングから「好き嫌いを無視して、お誘いにはほぼすべて乗る」という方向性を打ち出して、いろんな展開が見えてきた側面がありました。これは人によってさまざま(他人と会いすぎる人は合えて一人の時間を持つなど)ですが、自分なりに調整してみてください。

 

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