親の会社を子供である後継者が継ぐ一つの形態として、
・父:創業社長
・母:経理
・子供:跡継ぎ
といった形のものも少なからずあると思います。
この場合、少し注意しておきたいことがあります。
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創業社長というのは、基本、前に進むことしか考えていません。守りは弱いし、前に進むための投資を惜しまない傾向があります。また、創業社長の性格的な傾向として、社外に対して「いい顔」を振りまくことが多いと思います。少し嫌な言葉を使うと、見栄と表現してもいいかと思うのですが、強い必要性がないのに自社ビルを建てようとしたり、会社の状況に見合わない車に乗ったり、あるいは業界の優等生的に、使いこなせないシステムを入れてみたり、といったことが頻発します。
普通の人の感覚とは少し違ったお金の使い方をされる方も多いのですが、こういった方は「自分で何とかする」という強い覚悟があるからできることなのでしょう。
一方、それを横から支える妻(後継者から見ると母親)が経理などの立場にいる場合、常にその方は、創業社長である夫のお金の使い方に否定的であることが多いと思います。じゃぶじゃぶ使う夫をしり目に、収支のつじつまを合わせるのは妻の役割ですから、なんとかその無駄遣い(もちろん創業社長である夫は無駄遣いとは思っていない)を辞めさせたいと常に、支出をセーブするよう夫に小言を言ったりします。
意思決定における優先順位からすると、経理担当がいくら困っていようと決済するのは社長です。お金を遣おうとする上の立場にいる社長と、お金を残そうとする社長の下で働く経理の意見が衝突したとき、結局は社長の強い意志があれば経理としてはお金を出さざるを得なくなってきます。おそらく、創業当初からこういったやり取りを繰り返して、現在に至る、という状態ではないかと思います。
さて、事業承継を行うと個々のパワーバランスが少し変わってきます。創業社長が退いて、跡継ぎが自分のやり方で経営を推し進めようとしたとき、経理は今まで通り母親がやっていたとしたらどうなるでしょうか。母親はやはり今まで通り、支出の抑制のプレッシャーをかけてきます。これまでは強い社長だったわけですが、今は子供である跡継ぎの代です。何が起こるかというと、かつてはやりあって社長の意思が尊重されてきましたが、代が変わると跡継ぎの力は先代ほどには及ばない可能性が高いと思います。結果として何が起こるかというと、母親である経理の言葉が強くなります。結果として、将来への投資判断が渋い方向に傾きます。
何かお金を支出する話があるたびに、経理から嫌味を言われるとかいうこともあるかもしれません。先代社長はそんなこともどこ吹く風、という様子でしたが跡継ぎ的にはそういうわけにもいきません。そして次第に跡継ぎは自主規制を始めます。経理に話を通す前に、会社のお金を使うのが嫌になってきます。結果として会社は未来への投資をできずに、どんどん取り残されていく。そんなストーリーにはまるリスクもあるんじゃないかと思います。
お金を使うということにはたいていリスクを伴います。だから、跡継ぎとしても判断は非常に迷います。迷ったうえで出した結論でも、誰かから「やめたほうがいい」といわれれば一瞬で揺らぐことだってあるでしょう。実は会社の中ではそんなシステムが出来上がってしまい、跡継ぎの手数を減らす傾向があったりはしないでしょうか。
もしこれを読んで、「ハッ」とされた方がいたとすれば、「自分の意志・信念」を強く持つということを意識されるといいかもしれません。経理に反対される程度で折れる意志ならばおそらく、やりかけてうまくいかなければ投げ出してしまう程度のことでしょう。そうでない強い意志を持って行える行動を増やす、ということを意識することで、今の環境の中で自分を最大限に成長させることができるように思うのですが、いかがでしょうか。
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