後継者

二代目社長・後継者が感じる「怒り」は事業承継に吉と出るか?凶と出るか?

二代目社長・後継者の方が親の会社で頑張っていると、抑えきれない怒りが身に降りかかることはないでしょうか。
思う通りに動かない従業員、
理不尽な要求を突き付けてくる取引先、
そして自分をサポートするというより自分とは全く違った方向へ歩もうとする先代。

毎日そんな小さな事件を経験する中で、だんだんと怒りの沸点は下がり、どんなことにでも腹を立てがちになるときはないでしょうか。
私自身、若いころは妻や子供から、「いつも怒っていた」といわれます。
当時は言えないくらいピリピリした感じがあったそうです。
皆さんは大丈夫ですか?

 

 

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怒りという感情をひも解くと、多くの怒りはこんな感じで湧き上がるんじゃないでしょうか。
世の中や自分の周囲の人間に、今のような状態ではなく、自分の望むような状態になってもらいたいと願う結果、生じるものだといいます。そういう自分の理想があって、現実とのギャップを感じるとき怒りは湧き上がってきます。

これをすごくシンプルに表現すると、
「世の中も周囲の人々も、俺の思った通りに動きやがれ、ボケ!」(暴言失礼!!)
という思いが私たちの中にある、ということです。

ここには、前提として、「自分が正しいのだから、自分に従うべき」という裏の思い込みがあります。
自分が正しいかどうかわからないなら、彼らが自分の思いと違う動きをするとき、自分の考えを普通見直すはずです。しかし、それをせず相手を変えようとしたり、世の中が自分に都合よく変わってくれることを望んでいるわけです。

ところで、世の中が自分の思い通りにいかないとき、怒り狂って何かお得なことがあるでしょうか。
たぶん、あんまりないと思います。
それでも人は起こりだすと怒り続けます。これは結局、「好きで怒っているんだ」ということになります。この話はすぐにはピンと来ないかもしれませんが、心理カウンセラーの人たちの間では常識レベルで認識されていると思います。

怒っているのは、その人が怒りたいから怒っているんです。

電車の遅延で駅員にかみつく人、渋滞で誰かに当たる人、マスクをしてない人に怒りをぶつける人、みんな怒りたくて怒っています。しかし残念ながら、いくら怒ったところで電車は来ないし、渋滞は解消しないし、マスクだってしらみつぶしに怒るわけにはいきません。現実世界を変える効果はあまりないけど、なんだかんだ言って自分がかまってもらえるとか、自分の存在を意識してもらえるから怒るっていうパターンが多いと思います。言ってみればかまってちゃんなんです。

事業承継という中長期的なプロジェクトの中で、二代目社長・後継者が怒り飛ばすと、しばらくの間はもしかしたら二代目社長・後継者の思い通りに事が運ぶこともあるかもしれません。しかし、そうすることでみんな二代目社長・後継者の前からどんどん距離を置こうとします。結果として、自分一人取り残されたかのようなぼっち感を味わうことになるんじゃないかと思います。

そうするとこっちだって投げやりになります。

怒って、人が引いて、自分も投げやりになる。
なんともシュールな結末です。

じゃあどうすればいいかというと、怒りの根源を見ていきましょう。
怒りの根本的な部分には多くの場合、「世の中や自分の周囲の人間に、今のような状態ではなく、自分の望むような状態になってもらいたいと願」っている現実があります。自分にとって正しい理想と、現実のギャップがそこにはあるわけです。

その理想部分に柔軟性を持たせることで、人は怒りを発しなくて済む(とまではいかないまでもだいぶ静かに)とおもっています。
理想をイメージすることは確かに素晴らしいことだと思うのですが、その理想っていうのがそもそも不自然なんじゃないかと思うんです。誰もが自分にイエスマンである組織って、ちょっと不自然で不健全。そこを疑うことができたら、人は一つ成長の階段を登れるんじゃないかと思うのです。だって、すべてがいいなりって、気持ち悪いじゃないですか。

私の経験をお話しすると、ずっとイエスマンを望んでいたけど、ある時ちょっと違うな、とおもって、自分の望みをかなえることよりも社員の持ち味を引き出すことを考えたほうが逆に理想像に近づきやすいんじゃないか、と思い始めました。そもそも何でも自分の言う通りを求めると、自分が何かを指示しなければならなくて、これは結構しんどい作業です。そして自分の苦手分野は一向に進まない、ということがよくあります。けど、苦手なところを任せると、サクサクと進んだりするんですね。

つまり、自分が描く理想像は自分が全部考えなきゃいけないんだけど、大枠だけにしておけば中身は人が考えてくれたりするし、彼らは生き生きしてくれる。それは親との関係も同じで、一生懸命覇権争いをすると、ケンカになるし、ケンカになると相手も引かない。結局硬直化してしまうんですね。だから二代目社長・後継者は、北風と太陽の太陽戦略をとるのがいいんじゃないかと思うのです。

好きで怒り続けたいのなら止はしませんが…

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