後継者

後継者が八方塞がりになった時、そこから抜け出すヒントとしての「他人からのお誘い」

あれをやっても、これをやってもうまくいきそうにない。
どっちに進んでも、自分にとってあまりいい結果をもたらしそうにない。
あっちを立てればこっちもたたず、どうしていいかわからない。

後継者・二代目社長が会社の中での活動において、そんなシーンに触れる機会はけっこうあると思います。今すぐ判断しなければならない事ならあるていどエイヤ!で決めてしまう必要もありそうですが、そうでない、どちらかと言えば長期的な課題について考えるとき、自分で答えが出しにくいとすれば、こんなことを試してみてはいかがでしょうか。

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新しい知見を得るシンプルな方法

人は自分の「思考パターン」を超えられない!?

最新のAIは、人の行動をかなりの確率で予測できるそうです。一定程度のその人の行動の癖を学習すると、その人があるシチュエーションにおいてどんな決定をするかがわかるといいます。AIの専門家によると、人間の決定にはほとんど意外性がないのだそうです。というと、私たちは、よほどのことがない限り同じ思考パターンで物事を考え、とらえている可能性が高いと考えられます。自分なりにいろんな工夫をしているつもりでも、結果としてはいつもと変わらない決定をしている、ということです。本人はいつもと違う選択をし、行動をしているというのに常に予測の範囲。ということはつまり、同じことを繰り返し、その結果としての「あまり好ましくない状況」を体験しているわけです。かのアインシュタインは、問題が起こったその次元ではその問題の解決策は出てこない、的なことを言ったそうですが、つまりは問題と同じ次元でグルグル回っているのが、「八方塞がり」な状況なのかもしれません。

「八方塞がり」はブレイクスルーのキッカケ

八方塞がりという状況は、今までの感性や知識、行動パターンで考えても解決策が出てこない状況です。とするならば、その感性や知識、行動パターンを組み替える必要があるわけです。言い換えると、人として進化する必要があるわけです。今まで使っていた思考回路を少しバージョンアップする、ということです。ではその思考回路をどうやればバージョンアップできるかというと、今まではインプットしなかった種類の刺激をインプットすることではないかと思います。いつもと違うインプット、つまり意外性のある体験をする方法を考えればいいわけです。その最もシンプルな方法が、「今までは断ってきたお誘いを受ける」ということではないかと思います。いわば「自分らしくない」行動をはじめてみるということです。自分では生み出すことのない行動パターンで、今までの自分では体験しなかったであろう体験をし、脳のプログラムをバージョンアップしていくことで、物の味方が変わる可能性があります。この時に、今までどうしてもやりたくない、と思ったものほど効果が高いと思われます。なぜかというと、「どうしてもやりたくない」という拒否反応が出るということは、少なからずそのことに関心があるということです。どうでもいい事なら、拒絶反応などおこしません。拒絶するということは、そこに自分の葛藤がある可能性が高く、それを乗り越えることで物の味方が変わる可能性があるのです。

経営や人生は「複雑系」

なぜ感謝をするといい事が起こるのか?

世の中にはいろんな道徳なのか、迷信なのか、よくわからない話がいっぱいあります。たとえば、感謝を忘れなければいい事が起こる、幸せになれる、という話があります。これは一見、感謝の心を持つことで自分が浄化される的なスピリチュアルっぽいとか、道徳っぽい話に聞こえますが、また違った見方をすることもできます。いろんなことに感謝をするということは、起こったものごとへの意味付けを「ありがたいこと」という前提で見る、という心理学でいうところのリフレーミング効果があると考えることも可能です。ただ、実際にはそれ以上のことが起こるような気もするので、引き寄せとか、波動が上がるとかいう表現をされますが、真相はよくわかりません。行動と結果の因果関係が直接的に見えにくい物事の仕組みを「複雑系」と呼ぶそうです。あるベテラン経営者が、「経営は複雑系だ」とおっしゃったのが私の中ではとても印象的なのですが、たとえばトイレ掃除をするとか医者が良くなる的な話も、会社経営が複雑系であるという前提で見ると、実際にあるのかもしれません。

私たちの現実社会も多くの場合が複雑系で成り立っているような気がします。たとえば、先の「今までなら断っていたお誘いに乗ってみる」という行動も、お誘いに乗ったという行動から得られるものもあるかもしれませんし、また、断っていたお誘いに乗るという自分の内面的変化によって、認識している世界観が変わっていくということもあるでしょう。なんだかわからないけど、ちょっと行動を変えると結果にレバレッジがかかることがよくあります。だから、何かの誘いを受けてやってみたけど、何かが変わるかもしれないし何も起こらないかもしれません。ただそれでも、やってみるという姿勢が結構大事なような気もするのです。だからぜひ、八方塞がりを感じておられるなら、ぜひ何かお誘いに乗ってみてください。(できればたくさん・・・)

スキルで乗り越えられないのが八方塞がり

私たちは多くの場合、自分の本質的な部分を変えるような大変なことをしないように、効率的に生きようとする性質があるようです。だから、小手先のスキルでこの場を乗り越えようと考えるのです。私自身、何十年にわたって、スキルやノウハウで乗り切ろうと思ったのですが、それで乗り越えられるのはさほど大きくない段差。人生においてそこそこ大きな問題は、スキルやノウハウだけでは乗り越えられないような気がします。もちろん、問題に立ち向かう起爆剤としてスキルやノウハウを持つことは大事だと思うのですが、それを使っている自分の変化がとても大事なように思います。ここ、結構大事だと思います。反面教師としてお伝えするならば、30年近く私が自分の思うような変化ができなかったのは、スキルやノウハウに頼りすぎたからなのだと感じています。ぜひ、自己改革に取り組んでみてください。

 

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Dimitris VetsikasによるPixabayからの画像

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