組織はピラミッド型か?ボトムアップ型か?後継者が考えたい組織の在り方

今はどちらかといえば、組織はボトムアップ型がいい。
そんな風に言われることが多いようです。
私も基本的に賛成なのですが、なぜボトムアップ型がいいのでしょうか。
何となく社内の雰囲気が良くなるから?
それとも社員が考えるようになるから?

今日は、そんな組織の在り方について考えてみたいと思います。






こんにちは。
中小企業二代目サポーター田村薫です。

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 ピラミッド型組織は悪なのか?

ピラミッド型組織とボトムアップ型組織

よく言われる組織の形態に、ピラミッド型の組織とボトムアップ型の組織があります。
ピラミッド型の組織は、ざっくり言うと決定権や権限がリーダーに集中しているパターン。
一方で、ボトムアップ型の組織というのは、決定権や権限が一般のメンバーに分散されているものです。

さて、近年の世論としては、ボトムアップの方がいい、という考え方が主流のようです。
ただ私は、それに盲目的に従うのもいかがかとも思います。
というのも、会社の事を最も考えている人が、強いリーダーシップをとるというのも一つの回答だと思うからです。

そういう意味では、一概にどちらがいい、という判断をするのは早計ではないかと思っています。

進む道が明確ならピラミッド型

今まで、多くの企業がピラミッド型の組織を取っていたかと思います。
情報をリーダーに集中させ、リーダーの判断で全員が一斉に動き出す。
軍隊などでも取られるスタイルといえるでしょう。
この組織の特徴は、決断が速いという事です。
一人の頭で考えたことで、その場で答えが出ます。
そのために、リーダーのビジネス上の知識やスキルが重要といえるでしょう。

こういった形態の組織は、進む道が明確で、その手段もある程度明らかな場合は迅速な行動が可能となります。
そういう意味では、あまり変化のない時代に、単に今まで通りの努力で売り上げをあげよう、プロジェクトを推進しよう、といった時には最適です。
変化を作るというよりも、直線的な推進力を持つマネジメント手法といえるのではないでしょうか。

ピラミッド型組織の難点

ピラミッド型の組織においては、リーダーが高圧的になりがちです。
リーダー自身がそれを意図していなかったとしても、組織の成り立ちからして末端のメンバーは意見を挟むことができにくい。
その結果、情報がリーダーに集まりにくくなる、というジレンマが発生します。
指示された仕事に対する報告はあっても、そこから外れた情報はリーダーに上がりにくくなります。

また、指示する人と、指示される人の色分けが明確になります。
こういったヒエラルキーの中で、不満がたまりやすくなったり、情報が共有されにくい状況ができがちです。

ボトムアップ型組織が推奨される背景

ある外科チームの調査

チームが機能するとはどういうことか』という書籍の中で、いくつかの外科チームの調査が掲載されています。
今までは、胸を切り開いていた手術を、カテーテル手術に切り替えるという事例です。
想像の通り、開胸手術とカテーテル手術では同じ目的を持った手術とはいえ、やり方は全く異なります。
片やメスで胸を開くのに対し、片方は大腿部の血管から細いカテーテルを通して手術をする。

これにチャレンジしたいくつかの病院での結果を見ると、上手くいったチームと上手くいかなかったチームの差が明確に出たといいます。
上手くいったチームは、末端のスタッフが気づいたことを気軽に意見できる状況であり、そうでなかったチームは口をさしはさむ余地がなかったそうです。

この事が象徴するのは、未知の問題や困難が予想されるプロジェクトにおいては、末端とのコミュニケーションが重要と言えそうです。
残念ながら、ピラミッド型の組織では、この双方向のコミュニケーションが弱くなりがちなのです。

ちなみにこの調査結果で、典型的なピラミッド型組織の事例では、新しい術式を断念したそうです。
何か新しい事を行うときに、組織の形態で「可能」「不可能」の判断が分かれてしまうという意味でも、興味深い事例だと思います。

ボトムアップ型組織が歓迎される環境

経済が上を向いて動いているとき、ライバルより先を越すため迅速な判断が必要だったわけです。
そのためには、決定権者を明確にしたピラミッド型組織は大きな成果を上げたことでしょう。
しかし、現在は、先の読めない時代と言われています。
その時には、未知の問題や困難のみならず、そもそも到達すべき場所さえ見えにくくなっているといえるでしょう。

そんな時に、情報不足の状態で一人の人間が決断を下すピラミッド型組織は危険だと考えるのはもっともな話です。
逆に、ボトムアップ組織を形成することで、たくさんのセンサーと脳を持つ。
このセンサーと脳をフルで活用するために、ミーティングを行い、情報交換を行う。
これが今のゴールが見えにくい今だからこそ求められているマネジメント手法なのでしょう。

ところで、こんな言われ方をすることもあります。
「危ない会社は、会議が増える。」
これの意味するところは、恐らくピラミッド型の組織における考え方です。
逆にボトムアップ型の組織の場合は、会議こそがそれぞれ人員の情報・意見交換の場として重要なものとなってくるのでしょう。

ボトムアップ組織に逃げてはいけない

後継者特有の問題として

ここで、一つ、後継者固有の問題提起を行いたいと思います。
ボトムアップ組織は、今の時代には適合している可能性が高い。
じゃあ、当社もボトムアップ組織を作ろう。
私もそう考えたことがあります。

その時に気を付けたいのは、自身が決断することを避けるためにボトムアップ組織を作るのではないですよね?
という事です。

責任から逃れたいばかりに、ボトムアップ組織としてメンバーに決断させる。
こういった腰が引けた感覚を、社員は敏感に感じ取ります。

ボトムアップ組織を作ろう!
そう思ったときに、自分がわからないことを社員に丸投げする感覚がないか。
自問自答をする必要はあるかと思います。

極論に振れる必要はない

ボトムアップか、ピラミッドか。
これを二元論的に考える必要は全くないのではないかと思っています。
ピラミッド型の組織であったとしても、情報のやり取りがやりやすい雰囲気が保たれればそれはそれで問題はないわけです。
考え方としては、これまではピラミッド型(というか軍隊式)のマネジメントであったとすれば、まずは、意見を言いやすい空気を作る。
これは、メンバーの「安全を確保する」という事です。
何を言っても叱られないムード作り。
ここから始めるのが良いのではないでしょうか。

その芽を摘まないためには、先代の発言のコントロールは必要にはなってきます。
ですから、小規模のミーティングなどから始めていく事が流れとしては作りやすいのではないかと思います。

二つに一つを選択する必要はありません。
上手くグラデーションを創っていく事を考えると、ソフトランディングが行いやすいのではないでしょうか。

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