戦後の起業家と平成・令和の後継者

戦後の日本の焼け野原を見て、日本に人が輝ける人生を送るための法則を広めようとした人がいます。
その人の基本的な考え方は、日本を良くするにはまず最も身近な組織といえる家族関係を良くしようというものです。
それが明日の日本の活力を作ると信じ、活動しておられました。

明治維新のころの日本しかり、戦後の日本しかり、どうも日本という国はマイナスの状況に立たされた時、その底力を発揮するような気もします。

さて、令和2年も終わりに近づく現在、コロナ禍の影響もあり、日本は厳しい状態にあると言えそうです。
なんだか出遅れ感があるような気がするのは私だけでしょうか。
実は、今、家業を継ぐ後継者・二代目社長は、これからの日本を背負って立つというミッションを持っているような気もするのですがいかがでしょうか。

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時代のヒーローは移り変わっていく

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

経済界のヒーロー

戦後の復興期の日本において、様々な経済界のヒーローの名前が思い浮かびます。
パナソニックの松下幸之助さん、ホンダの本田宗一郎さん、ソニーの井深大さんに盛田昭夫さんなど、いろんな名前が出てきます。
名前の残っている人のみならず、戦後の日本を想像してみると、とにかくより良い暮らしを、という思いで仕事にまい進してきた人たちがその後の高度経済成長を支えたのだと思います。
実は、今のコロナ禍の環境というのは、なんとなくその戦後の風景に似ているように私は感じています。
戦時中のように建物や経済が物理的に破壊されたわけではないのですが、世界規模で経済の質が一変したように思います。
今まで強く意識してきた物質的な価値観を手放して、精神的な充足を得るという時代へ移り変わっていっているように思います。

かつては、まさに松下幸之助さんの水道哲学ではありませんが、大量に作り、流通させるというミッションを多くの企業が果たそうと頑張ってきました。
しかし、そろそろそこから抜ける必要があるんじゃない?という新しい価値観が広がり始めているような気がします。
これはコロナだからというより、むしろその前から動きは出始めていて、世の中の最先端企業がマインドフルネスなんていうことを推奨したり、ワーケーションなんていう言葉が出てきたりしていたことを考えると、既定路線といえるのかもしれません。

量の価値観で生きてきた先代

一方で、私たちの父母である先代社長は恐らく、戦後からの流れに乗った物量を重視する価値観の中で仕事をしてきた人だと思います。
より高く、より多く、より大きく。
業績は、対前年比100%越え必達。
もちろん成長を止めないように私たちは頑張るわけですが、それがこれまでのように直線的な成長で果たしていいのか?ということを考える必要がありそうです。

この一年で、飲食店だったお店が、テイクアウトの売上が激増したところもあります。
となると、テイクアウトの売上を上げるためにメニュー、梱包、予約システムの改変を行ったり、宅配のスキームを作った飲食店は多いと思います。
状況にあわせているうちに、すっかりビジネスモデルが変わっていた、という飲食店は少なくないと思います。
飲食店のように、同じ仕事の中であるルートのお客様が途絶え、別のニーズのお客様が多数出てきた場合にはわかりやすいのですが、この変化が見えにくい業種も結構あります。
この場合はけっこう厄介で、事業主は気づかない間に顧客のニーズがどんどん変わっていることもあるので気づいたときには時すでに遅し、なんてこともあるかもしれません。

どんな業界にせよ、今までの商品を今までと同じように顧客に提供し、なおかつ売上を上げる、利益を上げるというのが難しい状況が目の前にあるんじゃないかと思います。
このビジネスの質の変化にたいして、ベテランほど受け入れにくいという性質があると思います。
多くのベテランは、「今までの延長で行けるとこまで行きたい」という無意識の引力があって、そこにとどまろうとします。

しかしいつまでも同じ業種業態が経済の中心でいられないのと同様、中小企業もまた、今までの仕事をしていては状況は厳しくなるばかり。
明確に言えることは、いまや日本の人口は減ってきていますから、少なくとも国内市場は小さくなっています。
そこに今までと同じ方法で売り上げを上向かせるというのは、かなり無理のある話なのです。

価値観の転換

そんな私たちの親が起業した時代は、とにかく人一倍働くことが美徳でした。
世の中はシンプルで、ものは不足していたので、作り、売り、流通させればさせるほどよかったわけです。
ビジネスモデルは今のように複雑ではなく、作って売って届けるという時代でしたから、あとはそれをたくさんやればよかったのです。
渇いたスポンジに水を与えるようなもので、作り、売れば、どんどん消費された時代。
だから大筋でいけば、たくさん働けば、たくさん売れたし、たくさん売れれば、収入も上がった。
労働の量と収入や業績がほぼリンクした時代だと言えるのではないかと思います。

逆に今の時代は、努力をしても少し方向が違えばまったく効果のない時代に入っています。
むしろ、無駄な努力を美徳とせず、仕事は時間内に終わらせることが重要視され、仕事とは別の家族との時間が大事だと言われるようになってきました。
生活に追われていた過去と決別し、生活を確保する労働は一定時間内で終わらせ、労働以外に生きる価値観を見出そうというのが現代でしょう。
とくにコロナ禍のテレワークなどでそのことを実感した人も少なからずいるのではないかと思います。

時代が変わったわけですから、私たちは親の仕事を引き継ぐと言っても、すこし時代に即した翻訳が必要となってくるように思います。
一つ言えるのは、親が仕事に対して一生懸命だったのは、よりよい生活、より良い未来を求めてのことだったと思います。
だとすると、後継者・二代目社長が目指すべきは、そこにあるのではないでしょうか。

後継者・二代目社長にとってのよりよい生活・より良い未来とは?

まずは自分で考えてみる

親の時代には、日本国民全体が「不足感」を感じていたのではないかと思います。
物を中心として、いろんなものが不足している。
そしてその不足を補うことを考えて、それが可能となるビジネスを営んできたんじゃないかと思います。
そのキーワードは社会における効率化だったんじゃないかと思います。

作れる人がたくさん作ることで価格が下がり、必要な人がたくさん買える。
そういう社会を戦後75年のあいだ作り上げてきたわけですが、そろそろいきわたった感もあるので、転換していく必要があるわけです。
私たち後継者・二代目社長は、そういったところから自分や自分の周囲の人々、そして少し広く見ていくと日本であったり世界の人たちが、「よりよい生活、より良い未来」をどうすれば手に入れることができるかを考え、目指すというのが役割なのではないかと思います。

75年前はマイナスのスタートでしたから、それをゼロにし、プラスに変えるという比較的わかりやすい目標があったと思います。
しかし、複雑な現代に生きる私たちは、どこに向かうかをまず考える必要があるように思います。

物質的な充足から内面的な充足へ

その際の一つのキーワードは、物から心へ、といったところではないかと思います。
1994年から一貫して、心の豊かさを求める人が圧倒的に増えています。

国民生活に関する世論調査『これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか』令和元年度
https://survey.gov-online.go.jp/r01/r01-life/zh/z21-2.html

車を欲しがらなかったり、あまりお金に頓着しない若者を見るとこのグラフもそれなりに納得感があるように思います。

もちろん、相変わらず物欲を刺激するというビジネスもアリだとは思うのですが、傾向としては心を満たすビジネスが今後当面のトレンドとも言えそうです。
足りない社会を物で満たすのではなく、心を満たす。
これが今のキーワードなのかもしれません。

その結果が例えば、会社においては働き甲斐を重視したり、生きがいを重視するという傾向が出てきているように思います。

私たちが目指すのは、傾向としては「心を満たす」ことを目指していくということ。
それは直接的に、瞑想を教えるとかいうことでなくとも、心を満たす消費をビジネスとして成立させるにはどうすればいいか、
あるいは職場を通じて人の心を満たしていくにはどうすればいいか、
そんな事を考えるフェーズに入っているような気がしますがいかがでしょうか。

物で満たすから、心を満たすという転換

私たち後継者・二代目社長が担うのは、大きな視点で見れば「物で満たすという幸せから心を満たすという幸せへの転換」を社会レベルで行うという役割なのかもしれません。
そもそも企業というのは、世の中をより良くするのがその基本機能ではないかと思います。
私たちは会社経営を通じて、物から心へという転換を作っていく必要があるように思うのです。

大企業はなかなか価値観の転換を図るのは難しい。
一個人が転換を測ったところで社会を変えるのは難しい。
その中間にいる中小企業からそういったムーブメントをおこすことこそが、親から会社を受け継いだ私たちの役割なのではないかと思います。
皆さんはどうお考えですか?

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