後継者

跡継ぎ・後継者が意識したい「手数」

ふとある本を読んでいて、なるほど、と思ったことがありました。
たとえば、緑の葉っぱの上で暮らすカエル。
仮にカエルがもともと黒色で、葉っぱの上で暮らすからといって自動的に緑になったとしたら、かなり不自然です。
ダーウィンという進化論は、突然変異と自然淘汰。
実際のところは、緑のカエルや、オレンジのカエル、赤や黄色といったいろんな色のカエルが突然変異でできたのち、もっとも見つかりにくい緑のカエルが生き残った。
そう考えるのが自然。

そんな話を山口周氏の著書、『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』で見つけてなるほど、と膝を打ちました。
このお話と、跡継ぎ・後継者がもちたい行動指針は、実はかなり関連性が高いと私は思っています。

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企業における様々な行動というのは、まあたいてい成功を目指して計画されます。
人として、誰も失敗はしたくはないし、
会社にとっても失敗という損失(金銭的にも時間的にも)はできれば避けたいことです。

だから世の中においては、失敗しないように行動すべく綿密な計画が立てられます。
正しい答えがわかっていれば、それもアリでしょう。

 

たとえば、ある広告戦略を進めてきたとき、失敗を避けるべく様々なデータやノウハウを集めてスタートしたとしましょう。
ある日本でのトップクラスのマーケターはこうおっしゃいます。
「私はたいていのマーケティングプランを成功に導く自信はあります。
しかし、絶対という言葉はありません。
時として思いもがけない失敗を経験することもあります」

どんなベテランでも100%という事はあり得ない。
これがビジネスにおける前提だと思います。
それが、中小企業の一リーダーとなると、むしろ失敗する確率の方が高いかもしれません。

 

しかし、注意深く見てみてください。
どんな成功を収めた人も、必ずたくさんの失敗を経験しています。
時にはかなり的外れな失敗もあります。
これはもしかしたら、葉っぱの上に暮らす、オレンジのカエルや、赤いカエルと言えるかもしれません。
こういった場違いな突然変異は、淘汰されます。
そして仕事におけるチャレンジも、良いとは言えないもの、面白みのないものは、やはり自然淘汰されていきます。
100個の手を打って、2~3こ上手くいけばいいほう。
よくそんな言葉を成功した社長から伺います。

ビジネスの成功確率というのはそんなものかもしれません。
また、立ち上げたプロジェクトがそもそも正しいかどうかもまた、オレンジのカエルが自分がオレンジであることに意味があるのかどうかがわからないのと同様、やってる本人は意外とわからないものなのかもしれません。
そこで大事なのは、手数になってきます。
いろんな手を実際に実践してみる事で、
「ああ、これはうまくいかないな」とか、
「お客さんは見向きもしてくれない」とか、
「思ったほどの効果はない」とか、
そういうことがわかるんだと思います。

 

私は、跡継ぎ・後継者が担うたった一つの役割は、会社の次の30年のビジネスを創造することだと思っています。
もしそれが正しいとすると、いろんなことをやってみないことには未来は見えないことが多いと思います。
もちろん、会社に決定的な打撃を与えるようなリスクがあるものには相当慎重になるべきですが、軽いテストはいろんな形でやってみるのがいいのではないかと思います。
オレンジのカエルや、赤いカエルが生み出される過程で、緑のカエルも生み出されたのです。
いきなり緑のカエルに到達するのは、難しい、と知っておくと、随分と行動へのハードルが下がるのではないでしょうか。

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