親の会社を継ぐ後継者にとって、家業というのは結構重い。
すでに顧客との関係も、社内体制も、従業員との関係もある程度でき上ってる状態の家業。
この完成形のものを引き継いで、さらに育てていくというのは気が重いものです。
その理由は、
・失敗が許されない
・すでに決まった型があり方に合わせなければならない
・自分の能力と会社規模が不釣り合い
といったところにあるのではないでしょうか。
私たち後継者に「練習モード」は用意されていないのです。
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Contents
後継者に練習期間はない!?
後継者・跡継ぎが感じる経営への不安
練習なくしていきなり本番を迎える家業の跡継ぎ。
言ってみれば、免許を取る前にいきなりリアルな路上で車を運転するとか、
義務教育さえ受けずに大学受験会場に乗り込むとか、
研修医という経験を経ずに、手術の執刀医になるとか、
そんな危なっかしい状態かもしれません。
後継者・後継ぎの多くは不安を訴えますが、それも無理はないのかもしれません。
後継者・跡継ぎが「副業」で経験を積む
そんな後継者ですから、日々の100%を会社の経営と、会社の継続、その周辺の勉強にあてよう、という考えはもちろんありだと思います。
とにかく全身全霊で経営を学ぼうというのは、まっとうな意見です。
ただ一方で、私の場合は仕事に今一つ打ち込むことができず、それなりに責任感は持っていたつもりですが、会社にいても、うちに帰っても結構無駄な時間を過ごしていたように思います。
今から考えれば、ならば割り切って「副業」を始めればよかった、と反省しています。
この副業は、できればどこかにやとわれて働くというものではなく、何かしらの事業を興してほしいと思うのです。例えば比較的にできるのが、ライター業でしょう。ほかには、日本で仕入れたものを海外で売る小規模な輸出事業など。
これらはほとんど元手をかけず、スタートできます。
今や0円企業は決して難しいことではありません。
とはいっても初めて会社を興すというのは、なかなかにいろいろ勉強することが満載です。
これをゼロからつくり、育てていくことで様々な学びがあります。
大事なのは、いつでも辞められる状態にしておいたほうがいいとは思いますが、逆に本業よりこちらのほうが次第に伸び始めるかもしれません。
後継者・跡継ぎ
後継者・跡継ぎに副業をお勧めする3つの理由
なぜこのようなことをすすめるかというと、理由は3つあります。
一つ目は、家業を継ぐというのは、家業である事業の成長過程を知ることなく、完成形で受け継ぐことになります。すると、なぜ今こうなっているのか、という過去の経緯が想像さえできないことも多いからです。それをおそらく親は懇切丁寧には教えてくれないでしょうから、自分で紐解いていく必要があります。しかしそれを、自分が0→1を経験することで、何となく推察できるようになってきます。
二つ目は、副業の成長に応じて、自分が成長できるということです。たとえば、初めてそこから報酬を得るときの経理や税務に関する学び、初めて社員を雇用する際の社会保険の導入など、家業であればすでに用意されたものを自分で手配する過程で、その仕組みが理解できたりするようになります。
なかなか時間的な制約がある中で、従業員を雇用するほどの規模になるかどうかはわかりませんが、仮にそんな勢いが得られたら学べることはたくさんありますし、逆にそこまでいかなければいかなかったで、親がやってきたことの苦労をリアルに感じ取ることができるようになります。
三つ目としては、家業の返信の役に立つ可能性がある、ということです。おそらくですが、家業のビジネスは一時の勢いを失いかけてはいないでしょうか?販売が難しくなっている仕事であれば、もう全盛期は終えている可能性が高いです。そういったビジネスにテコ入れが必要になるのですが、副業を通じて違う世界を見ている後継者ならではの会社の新たな道筋は見えやすいのではないでしょうか。
業界全体が衰退する中で、業界の中にそれを打開するヒントはありません。
後継者が広い視野を持つためにも、副業というのは後継者の経験値を高める可能性を秘めていると思います。
ということで、後継者が副業を行うメリットについて書いてきました。
ただ、実際にやるときには、いろいろと注意点もあろうかと思います。借り入れをおこしてまで・・・ということまではお勧めしませんが、比較的軽くスタートできるものであればチャレンジしてみるのも一考かと思います。
そんな考え方の転換につかえる手軽な場として、後継者のみなさんが集える場所を作りました。
必要に応じて、直接アドバイスや相談もさせていただきます。
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