後継者

跡継ぎが行き詰まった時には主語を「自分」にかえてみよう

「詰んだな」

人間生きてりゃ、そんな風に感じることもあります。
親の会社を継ぐ跡継ぎにとっては、だいたいどこかのタイミングでそんな思いにさいなまれてしまう。
これまで自分なりにいろいろもがいてきたつもりだけど、あるところで、何もできなくなることがあったりします。

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たとえ状況があまり良くなくても、打つ手がある(ような気がする)というのは少しホッとするものです。
上手くいくかどうかはわからなくても、じたばた動いてみる。
動くという事は、その先に希望が見えるから動くわけですから。
しかし、そんなあがきも、ふっと止まってしまうことがあります。
次に何をしていいかわからなくなるのです。

この状況って、結構きついんじゃないでしょうか。
なにしろ、前に進んでる感覚がゼロなのですから。
上手くいくかわからないことでも、試すことがあるうちは幸せなのです。

 

まさに詰んだ状態。

 

こういう時に、ある事をチェックしてみてほしいと思います。
それは、自分の語る思考や言葉の主語が「自分以外の誰か」になっていないか、という事です。
たとえば、「親が〇〇するから、自分の考えが実現できない」
「社員が〇〇だから、前に勧めない」
「取引先が〇〇だから、おかしなことばかり起こる」
といった感じでしょうか。

こう感じているときは、誰がなんといおうと、「親や社員や取引先の問題だ!」と思っていることが多いと思います。

SNSでもよく見かけるのが、「友達申請は、メッセージを添えてください!」という書き込み。
そういう、自分の考えを表明することはすごく大事だと思います。
一方で、このメッセージの主語は、「これから友達申請をしてくるであろう人」です。
つまり自分以外の他人です。
その他人が自分の思った通りに動いてくれないと、プンプン怒りたくなってしまいます。
「ったく、どれだけ言ってもわからない」と起こるんですが、これを自分の思いどおりにする方法はないわけです。
これも、詰んじゃうパターンですね。

もう少し掘り下げてみると、「友達申請するなら、あいさつや自己紹介のメッセージをするのは当たり前」と思っている自分がいます。
そして、頻繁にあるのが、そんなメッセージもせずいきなり友達申請してくるというパターン。
自分からしてみれば失礼なふるまいかもしれませんが、相手はそんな風には思っていないかもしれません。
この礼儀とか、マナーというやつは厄介で、人それぞれに自分のルールがある。
そして多くの人は自分のルールの正しさを主張し、他人を自分のルールに合わせるよう期待しがちです。
期待すると、裏切られた時点で感情を害しますから、自分がストレスをためてしまいます。

そうなんです。
相手を自分ルールに従わせようとすると、ストレスがたまるんです。

 

さて、主語と自分以外にするから詰むんだ、という話をしました。
たとえば、「親が自分の言う通り動いてくれないからうまくいかないんだ」という言葉。
ここには完全に親を自分のコントロール下に置きたい願望がありありと見えます。

「社員がまったく自分で考えないから会社がうまくいかない」という言葉。
これまた、「社員は自分で考えて動くべき」という自分の要望を社員が聞いてくれることを期待しています。

「取引先はもっと商品の品質を重視すべき」といったところで、意味がないことは一目瞭然。

つまり、自分を主語にしない言葉のなかには、周囲の人間は、自分の価値観に合わせて当然、という考えがベースにあります。

周囲の人たちが自分の考えた通り動くという期待があり、その期待が裏切られるたび、ストレスをため込んでいるのではないでしょうか。
そして他人の行動なので、コントロールできないのですから、「何も手を打てなくなる」のです。

 

ここから抜け出すのはある意味シンプルで、他人主語を、自分主語に変えるだけです。
たとえば、「親が自分の言う通り動いてくれないからうまくいかない」というなら、「自分が至らないからうまくいかない」です。
「社員は自分で考えてないから会社がうまくいかない」というなら、「自分は社員が考える状況を作っていないから会社がうまくいかない」と言い換えられるかもしれません。
「取引先はもっと商品の品質を重視すべき」というなら、「自分は取引先に商品の品質の重要性を伝えきれたない」と言えるでしょう。
主語を自分にかえると、やることが見えてくるのです。

誰かがうまくやることを期待するよりも、
自分がしっかりやり切ることのほうがよっぽど確実です。
そして、「自分を主語」にしたときにはじめて、自分の成長が始まるのではないでしょうか。

 

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Jake HeckeyによるPixabayからの画像

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