2020年3月10日現在。
コロナウィルスは猛威を振るっています。
先日たまたまある内科の開業医の先生にお尋ねしたら、
「情報が十分じゃないので、何が起こっているのかよくわからない」
とおっしゃってました。
よく耳にするのは、「いつになったら正常化するのだろう?」という話。
ただ、個人的にはちょっと考え方を転換したほうがいいのかも、と思うのです。
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私が、一営業マンとして、中小企業の比較的ベテランの社長とお話しする機会が多くあったとき、よく耳にした言葉があります。
「いつになったら、景気は元に戻るのだろう?」
彼らが起業して、ビジネスが軌道に乗っていた30年くらい前であれば、同じ仕事量で粗利益は倍近くあった事業も少なくないようです。
嵐が過ぎ去るのを待てば、いつかは、かつてのようないい時代が戻ってくる、と考えているベテラン経営者が圧倒的多数でした。
たぶん彼らが言うような、時代は未だやってきていないように思います。
彼らは「一時的に」世の中が変わったかのように思っていたのだと思いますが、現実はそうではなくって恒久的な変化がその時訪れていた、という事なのでしょう。
今のコロナウィルス騒動。
これがきっかけで、普通なら反対勢力との押し問答でなかなか進まなかったであろうテレワークが一気に進みました。
平時にこういった変化を推進すると、失敗した時の責任を誰かがとらなければなりません。
しかし今は、「コロナのせい」にできるので、負担感は少ないのでしょう。
じゃあ、コロナ騒動が収束したら、元の働き方に戻るでしょうか?
たぶん、NOでしょう。
このように、外出、移動、リアルな会合ができない状況で、仕事を進めてみて
「お、意外といけるやん」
と感じている人は多いと思います。
逆に、
「本当は、仕事ってこんなにゆとりがあったのか?」
と実感していっる人もいるかもしれません。
なんだかんだ言って、恩恵にあずかっている人は意外と多いと思います。
コロナと大企業が手を結ぶ形になって、世論を形成しています。
それは、「今、社会は変わるべき時かもしれない」ということ。
特に経済分野において、それは顕著じゃないかと思います。
この「世論」はうまく活用すれば、後継者が会社の改革を進めていく追い風になることはあるかもしれません。
なにかと、コロナのせいにしてしまえばいいのですから(笑)
ここからは、長い余談になります。
コロナを起点とした働き方や、社会における変化の多くは一過性のものではなく、恒久的なものとなる可能性が高いと思っています。
そうすると、やっぱり多くの企業では、ビジネスのやり方を大なり小なり調整していく必要があるでしょう。
それは売り方かもしれないし、作り方かもしれないし、商品そのものや、提供する価値の変化かもしれません。
ベテラン経営者が、古き良き時代への憧憬をすてきれず「いつかあの時が戻ってくる日」を待ち焦がれている様子を、後継者が演じてしまうとけっこう困った結果が待っていそうな気もします。
テレワークなどで会社と従業員の物理的距離が離れると、あるいは会社への帰属意識が低くなるかもしれません。
そういったことへの対処が多くの企業で必要となるかもしれませんし、飲食店では少ない人で店を回せるオペレーションへの転換は避けられないでしょう。
また、仕事の量や性質によって会社の組織を大きくしたり、小さくしたりという事が必要になるでしょうから、雇用という形態がだんだんとすたれてくるかもしれません。
とはいえ、中小企業というのは、印象としては「大企業より遅れている」印象が強いかもしれません。
それはなぜかというと、新しいことを試すにはコストがかかるし、そこにかけるコストも、人的ゆとりもなかったからだと思います。
しかし今は、非常に手軽に使えるサービスがたくさん出てきています。
しかも中小企業は、圧倒的に人手が足りません。
だから、新しいやり方を試さずにはいられない環境と言えるのではないかと思います。
そもそも私は個人的に、大企業が大企業であり続けることはこれから難しいんじゃないかと考えています。
その先にあるのは、小さな企業(というかチーム)が「自分達にできること」を明確にして、そういったチーム同士がプロジェクトに応じて手を組む、という状態じゃないかと思います。
もしそうだとすると、自分たちの会社に何ができるかを明確にし、発信していくことが重要じゃないかと思うのです。
ということで、話はあちこちに飛びましたが、
コロナ騒動の中で、中小企業の後継者はこんなことに集中してみてはいかがでしょうか。
①コロナのせいにして社内改革を進めよう!
②コロナ後の世界は元の世界とは違う世界。それを予測し、そこに対処しよう!
③自分たちにできることを、リストアップして、対外的に明確にしよう!
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