失敗をしたくない跡継ぎと、失敗がなければ成長しない会社

私の知る限り、親の会社を継ごうという跡継ぎの方は、こんな傾向があるような気がします。
「失敗して、無様な姿を人前にさらしたくない」

私なんかその典型で、たとえば小銭を道端でばらまいてしまったとします。
そこで拾うのを誰かに手伝ってもらうことを期待する以上に、誰にもみられていないことを望みます。
人が誰もいなくてホッとして、一つ一つ拾っていく感じでしょうか。
いえ、むしろ、小銭を落として困っている、という心情を悟られたくないから、人がいれば知らんぷりしてその場を立ち去るかもしれません。

ある時、これ、治したほうがいいな、と思いました。
なぜならば・・・

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たまたま何かで、「大企業は人材も潤沢で、予算もあるのになぜ歴史を揺るがすような発明ができないのか?」という記事を見かけました。
たしかに、Facebookも、Amazonも、Googleも、今のサービスが生み出されたのはほとんど個人事業の状態のときでした。
その記事は、『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』(山口周)にあったのですが、山口氏はこう結んでいます。
「大企業は、やらされているのに対して、ベンチャーは好奇心で動いているから」

なるほど、と思いました。

もう一つ、もっともらしい説明があります。
1990年代初頭、スタンフォード大学 キャスリーン・M・アイゼンハートとべナム・N・タブリージによる研究がその根拠。
彼らは、アメリカ、欧州、アジアの72のプロジェクトを調査したそうです。
そして、こんな傾向が見られたと言います。
綿密な計画を立て、計画段階に時間をかけたチームほど、成果は限定的でプロジェクトの進展は遅かった。
むしろ、計画はほどほどで、実行を優先したチームはイノベーティブな成果を達成できたと。

 

どういうことかというと、人は失敗したくないから、計画します。
特に企業規模が大きいと、失敗は多くの眼で監視されています。
上司や、他部署、株主、銀行など、ですね。
すると、失敗しない計画を立てないと、予算の承認もおりないし、GOサインは出ません。
ということは、大胆な計画や、予想外のことが起こる計画は立てることができなくなります。
また、想定される失敗をすべて網羅して、その対応を考えていくと、失敗にばかりフォーカスして「対応可能範囲」で納まってしまいます。

しかし、実際は、どんなに綿密な計画を行っても、失敗というか困難は必ずやってきます。
毎日同じことを繰り返すルーチンワークでさえ、ぽろぽろ問題が起こるものなのです。
何か新しいことをやれば、問題はいくらでも起こります。

 

少し大胆に意訳すると、綿密な計画を作るというのは失敗やトラブルを抑え込もうという意図がその背景にあるのだと思います。
するとその計画は自然と、内向きになり、小さくまとまっていく方向感は否めません。

一方、ある程度のところで見切り発車をしてしまうと、やっぱりトラブルに遭遇します。
しかし走り出した以上、逃げられないのでトラブルに対処します。
そこで培われるのは、現場力です。
こうやって組織は鍛えられていくような気がします。

silviaritaによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

さて、話を元に戻しましょう。
個人レベルでも同じことが言えます。
跡継ぎ・後継者は、失敗を人様に見せるのを異様に嫌う傾向がありませんか?と言いました。
これはすなわち、計画をしすぎるチームと同じ傾向じゃないかと思うのです。

まあ跡継ぎ・後継者と言えば、いろんな監視の目があります。
親である先代のみならず、社員や、経営者仲間、地元の人たち・・・
そういった中で失敗はしたくないですね。

 

私はその状態を完ぺきにではないですが、多少克服する方向に来てるような気がします。
そのきっかけは、
「自分が思ってるほど、人は自分のことに関心はないぞ」
という事に気付いたときです。

たとえば、自分が人前で無様な姿をさらしたとします。
その場で、「アイツ、アホやなー」と思われてるかもしれませんが、普通は10分もすればみんな違うこと考えてますよ。
人前であいさつがうまくできなかったとしても、その宴が終わるころにはそんなこと思いだしもしません。
逆に考えてみてください。
自分がたまたま変な人と知り合ったとして、その人のこといつまで意識してるかを考えてみてください。
たいていは、そんなにその人のこと考えませんよ。

逆にずっと頭にはなれないなら、きっとその人のことが好きなんです(笑)

 

という事で、結論を言わせていただくと、失敗が恥ずかしいというのは自意識過剰なんですね。
誰もが自分を見ているというちょっとした思い込みです。
人間、自分のことが一番なんで、意外とみられていないものですよ。

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