会社を継ぐ後継者が読むべき本

後継者が、後継者の立場として何かを学びたい、と感じたとき、どんな本があるでしょうか。
私が読んだ中でお勧めしたいものをご紹介します。

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後継者の生き方全般

後継者の役割を考える一冊

後継者の役割を語る本は、意外と少ないのです。
そしてたまに見つけたとしても「理念の継承をせよ」といったあまりにも抽象的な話しかありません。
それは逆に言うと、誰でも言えることです。
それは、泣きじゃくる子どもに「泣くな」と怒鳴りつけるとか、
勉強ができない生徒に「100点を採れ」と言っているようなものです。

こういった本にずいぶんがっかりさせられた中で、これは参考になった、という本をいくつかご紹介します。

二代目が潰す会社、伸ばす会社(久保田 章市)
当初、頭でっかちの人が書いた本・・・というイメージが強かったのですが、とてもよく実態を把握しておられると感じました。
本書の中では、会社を倒産させず、まとめ、変化させていくという後継者の役割を明確に論じた一冊です。
ざっくりとした、後継者としての役割を確認するには、とても参考になる一冊です。

星野佳路と考えるファミリービジネスマネジメント 1 継ぐべきか、継がざるべきか (中沢 康彦 )
あの星野リゾートの星野佳路氏をはじめとして、二代目として会社を発展させてきた方々へのインタビューを中心とした内容。
実際の経験者の話ばかりなので生々しく、共感する部分もあるのではないかと思います。
また、それぞれがそういった苦労を乗り越えた成功者だけに、参考となるべき部分は多いと思います。
「1」となっていて、シリーズ化を期待していたのですが、その後続いていないのが残念なところです。

会社の寿命続・会社の寿命 (日経ビジネス)
主に大企業の事例研究となりますが、恐らくこの内容は中小企業にも当てはまります。
後継者の役目として、「会社を変えていく」ということがとても大事になると思いますが、そのことを如実に知るデータが満載です。

親の会社を継ぐ技術~後継者のゆく手をはばむ5つの竜とのつきあい方~(田村薫)


手前味噌でスミマセン。私の本です。
この本が他の本と違うのは、他の本の多くが「事例研究」であることに対して、本書はわたしの「仮説」と「検証」がベースです。
そういう意味では、普遍性は低いと言えるかもしれませんし、再現性も高くないと言われても仕方がありません。
ただ、実際に、親子の会社の継承で起こりがちなことに対する対処法をある程度明らかにしている部分は、あまり類書には見かけない特徴ではないかと思っています。

後継者としての自分の人生を考える

後継者というのは、ある意味生き様です。
単なる就職であれば、思い切れば会社を辞めることはできます。
しかし、後継者という立場は、それもなかなかしにくい立場。
少なくともそう思い込んでしまうわけです。
しかし、実際のところ、優先順位を考えてみたとき、自分以外のことを優先するって、ちょっと偽善っぽくないですか?
会社のために人生を投げ出すって、なんだか変だと思います。

そういったジレンマにどう対処していくかを考える際、こんな本が参考になるんじゃないでしょうか。

ザ・ワーク 人生を変える4つの質問(バイロン・ケイティ)
非常にシンプルな4つの質問をもとに、人の本質を抉り出すワーク。
これを実際に行っている風景を再現しながら、ヴァーチャル体験できるような作りになっています。
自分一人で自分の内面の本質にアクセスするのは難しいかもしれませんが、一度試していただくことをお勧めします。
物事の見方が一気に変化する可能性を秘めていると思います。

シンクロちゃん――一瞬で人生を変える「10秒スイッチ」の法則 (佐藤由美子)
「シンクロニシティ」というと、オカルトチックな印象が強いでしょうか?
本書はそれを起こすための指南書です。
とはいっても、オカルトチックな結果を求めるためだけではなくて、実は心理学的に「自分を認める」という過程が経られるように設計されています。
後継者の方は、自己肯定感(今の自分を認められること)が低いことが多いため、ここに紹介される「10秒スイッチ」というワークはかなり効くと思います。
自己肯定感の低い方は、習慣にされるといいと思います。

親の会社を継ぐ技術~後継者のゆく手をはばむ5つの竜とのつきあい方~(田村薫)
またまた手前味噌ですみません。
後継者が自分の道を見つけるワークをご紹介しています。
紙面の関係上、ダイジェスト的な取り上げ方になっていますが、そこはご容赦ください。

後継者が経営について学びたい時

経営と言ってもジャンルは広い

「経営を学びたい」という後継者はけっこう多いです。
しかし、「じゃあ、経営って具体的になんですか?」と聞くと、何がわからないかもわからない状態の人はけっこういます。
そもそも、会社によっては親も「経営とは何ぞや?」なんて言うことを考えてもいないことは、結構あります。
ただ毎日、目の前の実務を繰り返すこと、お金の流れを絶やさないこと、それこそが「経営」を考えている中小企業経営者はけっこう多いものです。

となると、後継者の学ぶべきことは「経営の事」ではなく、日々の実務。
これを教える参考書は基本的にありません。
現場で学んでください。
では、現場で学べないこととなると、戦略やマネジメント、マーケティングや理念共有など、範囲は果てしなく広がります。
その中でも、比較的短期間でポイントを理解するとすれば・・・という観点で選んでみます。

「成功の型」を知る 起業の技術(浜口隆則)
起業の技術というタイトルになってはいますが、起業だけではありません。
実際の経営においても非常に重要な、要素を12分野にまとめて解説しています。
もともと、この「経営の12分野」というのは、著者の浜口氏が経営するビジネスバンクグループの中核をなすセミナー事業のコンセプトです。
経営をある程度、実践的な視点で体系化したものとしては、非常に参考になる内容だと思います。
もちろん、12分野すべてをしっかりと検討するのは至難の業ですが、それぞれの内容を知り、ぼんやり意識する程度でも全然アウトプットが変わってくると思います。

60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法(神田昌典)
本書が発売された当時、神田氏の書籍と言えば「簡単にできて、成果は大きい」的なノウハウ書が多かったと思います。
本書はそういったものとは少し趣を変えて、そこそこまじめに(?)戦略を考えていく教科書です。
商品であったり、タイミングであったりといった要素を一つ一つ検討し、戦略構築していくための一冊。
その後、神田氏は「フューチャー・マッピング」というフレームワークを開発して、本書について触れることは亡くなりましたが、割と「売れる仕組みづくり」を考えたい人には参考になる一冊だと思います。

組織マネジメントには名著が多い

私自身、親子の確執を研究する中で、「人と人との関わり」ということについて随分勉強しました。
それが組織という枠組みの中で見ると、組織マネジメントという話になります。
そもそも後継者として、「社員をまとめる」というのは一つの役割だと思います。
また、後継者としては、社員としっかりつながることがとても重要です。
そんなことについて学ぶことは、とても価値がある事だと思います。

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ(エイミー・C・エドモンドソン)
「チーミング」という言葉があるそうです。
それはチームが、チームとして機能し、一定の目的へ向かって動き出すこと。
そのコツが本書には詰め込まれています。
分厚い本ですし、内容も結構難しい部分がありますが、要点は意外とシンプルです。
詳しくは本書をご参照いただきたいのですが、リーダーとしての大事なふるまいなども紹介されています。

THE CULTURE CODE ―カルチャーコード― 最強チームをつくる方法(ダニエル・コイル)
組織マネジメントに関する名著のいいとこどりをしたようなのが本書。比較的読みやすい文章です。
一番の入門書としては、お勧めできる本かもしれません。

こうすれば組織は変えられる!―「学習する組織」をつくる10ステップ・トレーニング (ピーター・クライン)
組織の発達に合わせて、10のステップで組織を活性化させるマニュアル。
はじめの組織のアセスメント(現状把握)に関するシートまでついているのでかなり実践的です。

おわりに

いろんな本をお勧めしましたが、まずはいろんな考え方を、ダーッと頭に入れていくことから始めてはいかがかと思います。
はじめのうちは、なんとなくわかったような、わかってないような感じでもOKです。
その中で、一冊の内に1行だけでもいいので、印象に残る言葉をメモするなりして、活かしてみるように努力してみます。
たくさんやろうとすればだいたいうまくいきませんので、一つでOKです。

StockSnapによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

 

もちろん本全体のコンセプトが気に入ったなら、それを教科書に、ずっと参照し続けるのもアリだと思います。
そういう本に巡り合えなければ、とにかくたくさん知識を取り入れ、1冊のうち位1行だけを実践する、というのを続けていってみてください。
そうすることで、だんだんと「センス」が身についてくると思います。
そうなれば占めたものです。
自分流が発揮しやすくなり始めますよ。

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