親の会社を継ごうとする後継者が感じる無力感はどこから来るのか?

「もうこれ以上何をやっても駄目だ・・・」
ため息とともに肩を落とす。
そんな後継者の方を、たくさん見てきました。

彼らは一様に言います。
「何をやってもうまくいかない。いや、何かをやる事そのものが阻止されてしまう」
そして解決策がまったく見えない状況に陥ります。

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無力感、無益感。
この言葉に、ハッとする後継者の方は多いのではないでしょうか。

物事が何一つうまくいかず、
そもそも何かをやろうとすると邪魔が入る。
その障害と闘っているうちに疲弊し、
気が付けばぼんやりと力尽きている自分がいる。

もはや何もやっても無駄。
そうなると、この場を立ち去るしかない、と考えます。
しかし親の会社を辞めるのは、なかなか大変です。
辞める、辞めない、で逡巡する。

いつも心は常に揺り動き、結局気が付けば、10年単位の歳月がたっていた。
ああ、なんだか人生を棒に振ってるみたい。

・・・書いててどんより暗くなってしまいました(苦笑)

 

こういったメンタルに陥るには、いくつかの理由があります。
一つは、つながりが切れているということ。
親とのつながり、社員とのつながり、友人とのつながり。
そういったつながりがないと、人はなかなか前向きになる事は難しい。

そしてもう一つの理由が、今回のメインテーマです。
それは、「学習性無力感」に陥っている、という可能性です。

たとえば、長期間拉致されていた人が、助かったあとこんな風に言っていること、聞いたことがありませんか?
「犯人が隙を見せても、怖くて逃げることができなかった・・・」
他にも、DV被害があっている人が、なかなかその相手から逃げ出せない。
子供のころから親に虐待を受けていると、自分が大人になって体力的には勝てる年齢になったも、親に逆らうことができない。
また、冒頭にあげたようなブラック企業の例。

具体的には、生命保険会社はかつて、女性営業職員に結構ないじめをやっていたケースがあります。
所定のノルマを達成できない者へは容赦のない攻撃を行い、多くの人が見る前でボロカスに言われたりします。
すると、彼女たちは、そんな状況に追い込まれたくないから、結局ノルマを達成するために、自分で保険を契約します。
会社からもらう給料と同じくらいの保険料(掛金)を払う職員も結構いたとかいないとか。
単純に考えれば、収入を得てもすべて保険に消えるなら、そんな会社辞めればいい、と思うのですがなかなかやめられない。

これは人間(というか多くの動物)の特性で、継続してストレスを受けると、そこから逃れようという気力がわいてこないということになるようです。
これを学習性無力感といいます。

繰り返し虐待や監禁を受けているうちに、「何をやっても無駄」という思い込みに支配されてしまう状況です。

 

ここまでひどい話でなくても、営業でスランプに陥ったらやっぱりそんな状態になります。
どんな仕事でも、行き詰まりを感じ、それを周囲に責められているような気配を感じると、無力感にさいなまれます。

これは、何度かそこから脱しようとした努力がたまたまうまくいかなかったせいで、他のことをやってもどうせ無理、という感覚を学んでしまうということです。
脳は常に効率化を考える臓器ですから、無駄な努力はしないよう仕向ける仕組みなのかもしれません。

そして、後継者はそういう状況に陥ってる可能性は多分にあると思います。

しかし現実はそうとも言えません。
もう少し視野を広げて、常識的なところから少し飛び出すと、あるいは一条の光が見えるかもしれません。
なのに学習性無力感に陥ると、そんな考えさえできなくなってしまうのですね。
つまり、今の無力感は、脳の仕業なのかもしれません。

そもそも長期的なストレスにさらされると、視野は狭まります。(生物の生存本能がそうさせます)
すると、普通だと思いつくはずの解決策が思いつかなくなるのです。

そういう状況に陥ってしまったとき、まずは、自分が
「ああ、この状態は学習性無力感におちいってるな」
と認識してみてください。
無力に感じること、八方塞がりに感じることは、脳がそう見せてるんだ、と。

そのうえで、何か方法があるはずだ、と脳を学習させてください。

 

朗報が一つあります。
脳は繰り返しの刺激を1時間受け続けると、シナプスの結合が2倍になります。
つまり、「何か方法があるはず、あるはず、あるはず・・・」と自分に言い聞かせていると、方法を見つけ出す能力が強化されます。
逆に言えば、今までは「何をやっても無理」という神経を強化していたわけです。

そうすると、今まで無駄に見えた方法も、「ちょっとだけでも試してみようか?」という思いになる事はけっこうあります。

私がその経験者です。
まあ、サンプル数は1ですから、信じるか信じないかはあなた次第・・・ということになってしまいますが、決して悪い提案ではないと思いますよ。

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