本業比率が七割以上を占め、社員の平均年齢が三十歳を超えた会社の後継者はご注意を

先代の教えは正しいのだろうか?
場合によっては、そんな疑問を持つこともなく、先代の言葉に従う後継者は少なくない。
もちろん、先代の言葉は一度は受け止める必要はあるでしょう。
しかし、そこにただやみくもに従っても大丈夫なのでしょうか?

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法人化は永続性の切り札という幻想

思惑は実現していない

企業には寿命がある、とよく言われます。
やれ30年だ、近年は10年にも満たないなどいろんな話はあります。
ただ一方で、「永続させる目的で法人化した」方が多い割には、100年続く企業は少ない。
身もふたもない話ではありますが、かっこよく、
「永続性を担保するために法人化しました」
というご挨拶は、多くの場合幻想で終わってしまうようです。

なんともむなしい話ではありますが、それが現実。
かつて流布された企業の寿命30年説は、奇しくも創業社長が動ける年数。
言葉を選ばず言えば、個人事業とさして変わらないという現実があります。

法人が永続性を保てない理由

さまざまな論文で引用されている、会社の寿命―盛者必衰の理』『続・会社の寿命―衰亡招く「第2の法則」』(ともに日経ビジネス編) によると、会社の寿命の要因を次の4つとしています。

第一の要因 従業員の安定、または安定志向
第二の要因 変身の失敗
第三の要因 経営者の資質
第四の要因 社員三十歳、本業七割の法則

第一の要因は、従業員が新しい事へのチャレンジを行わない傾向を言っています。
そして第二の要因は、現在の事業が順調なうちに、次の手を打つべきところをそのタイミングを逸してしまっていること。
第三の要因については、未来へのビジョンを経営者が示すことができているか否か。
最後の第四の要因は衝撃的かもしれません。

どんな優良企業でも、本業比率が七割以上を占め、社員の平均年齢が三十歳を超えた時、明確に衰退の道をたどり始める。

これは大企業に限ったことなのでしょうか?

ところで、企業の老齢化による活性度が落ちてきた場合に、このような兆候が表れるといいます。

成長過程では、前向きな奨励事項が多かったが、老年期に入ると、組織内に禁止事項が急に増え始める。そして、減点主義的な原価システムが強化される。成長過程や円熟期には、リスクをとって少しでも前進しようという空気が満ちており、理屈ではなく、行動を重視していたのが、老年期に入ると、管理が先行し、上からの特別の指示がない限り、行動をとらなくなる。

『続・会社の寿命―衰亡招く「第2の法則」』

「なにもないこと」を歓迎し、突発的な経験を嫌う傾向が生まれるということになるのでしょう。
これは、非常に象徴的な兆候で、実は上記の4つの要因のすべてがこの事象に関わっていると考えられそうです。

私の知る企業の中でも、大きい会社から小さい会社まで、この傾向に陥っているところは少なからずあります。

会社の寿命を延ばす唯一の方法

守りに入ってはいけない?

かつて企業の寿命が30年と言われていた時代がありました。
前章の結果を見ると、どうやらその30年は創業社長の現役時期とリンクしそうです。

会社を飛行機に例えるとすると、最もエネルギーを使う離陸のタイミングがまずはあります。
エンジンをフルスロットルにして、上空へ飛び立ちます。
気流や重力と闘いながら、一定程度の高度に到達する。
きっと創業社長は、高高度での安定巡行を夢見て頑張ってきたのでしょう。
ひとたび安定姿勢に入れば、そこから抜けようにもすでに年齢は60歳代。

だんだんと燃料も尽きてきて、できる限り小さい力で飛び続けたい。
だから無理に急ごうとしないし、無理な航路も取らない。
もはやその時は、安全に着陸することだけが頭の中にあるのかもしれません。

創業社長と行動を共にした社員も、きっと同じ思いでしょう。
この高度を何とか退職まで保ちたい。
そのためには、余計なことはせず、余計な事件が起こらないために、平和を乱さないルールを作り、それを順守する。

しかし、いつまでも風に乗って高度を保つことはできません。
徐々に高度は下がり、気が付いたときには地面との衝突は避けられない状態になっていた。
企業の寿命は、そんな風に訪れるのかもしれません。

会社は常に変身しなければならない

会社の寿命を延ばす唯一の方法は、「変身」である。

繰り返し語られるのは、この言葉です。
燃料がわずかとなった創業経営者から、飛行技術は稚拙であったとしても、燃料だけは満タンの後継者の登場です。
しかし、ここで気を付けなければならないことがあります。

後継者が会社に入り、経験をある程度積んだころ、社風は「突発的な事態をよしとしない」空気が流れています。
なぜか、後継者はそれに共鳴して、管理主体の会社を目指してしまいがちです。
本当は、エンジンをともして次の成長カーブを描かなければならない時に、惰性運転に加担する傾向はないでしょうか?

ここで後継者が打ち出すべきは、皆がワクワクするような未来。
ああ、行ってみたいなぁと思える場所を指し示す必要があるのに、管理ばかりに一生懸命で、失敗を毛嫌いする。
これは第三の要因である、経営者の資質に関わってくる問題なのかもしれません。

ここでいう経営者の資質というのは、スキルとか知識という意味ではないと信じています。
自身が持ち得る能力の範囲で、大胆なチャレンジを踏み出す覚悟といえるのではないかと思います。
ハッキリ言って怖いですよ。
上手くいくかどうかもわかりません。
それでも一歩踏み出す背中を、社員さんは見ているのではないでしょうか。

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