製造業である親の会社を引き継いだ。
そんな後継者が頭を抱えるのが、今後の戦略でしょう。
下請け、孫請けで、指定された条件で作る。
この仕事のパターンはどうしても、値段競争になる。
海外に仕事を奪われがちです。
じゃあどうすればいいのでしょう。
私は製造業のことに詳しくはないのですが、
ちょっとヒントになりそうな情報を見つけたので、
共有したいと思います。
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情報といっても何のことはない、この本です。
中身は何かというと、主に製造業で
100年以上続く老舗企業の数々を紹介しています。
次から次へと紹介される老舗企業。
びっくりしたのですが、古い技術が最新のテクノロジーの中で生きている。
そんな事例があまりに多いことです。
そこに至るには当然紆余曲折はあるわけですが、
私が感じたのは、それらの企業にはある共通点があるのではないか?
ということです。
それは、徹底的に深めるということ。
技術、機能、用途、軽さ、小ささ、種類・・・
切り口はいろいろあると思います。
しかし、ここで紹介する企業は、どこもある素材や技術を
徹底的に深く追及している、ということです。
恐らく、多くの中小企業は、極めるというより、
ただ今の仕事をするので精一杯なことも多いと思います。
それをどんどん独自に深めていく、というところまでは
頭も手も回らないかもしれません。
しかし、老舗企業で今も元気な会社はほぼ例外なく、
未来につながる研究を相当やってます。
今の仕事の流れの連続とは違う次元で、その技術の発展形を追求しているんですね。
そういうと難しいことに見えるかもしれません。
しかし、あまり難しく考えても仕方がないと思います。
ある歯科技工士さんは、金歯を作ったクズの金を集めて溶かし固め、
高さ3mmくらいの小さなペガサスの置物を作ってらっしゃいました。
時間があるときの技術の訓練半分、遊び半分だったと思います。
ネットで販売したらずいぶん人気があったとか。
その程度のところからのスタートでいいのではないかと思います。
難しく考えず、無駄になるかもしれないことでも、追求し深めていく。
たぶん、日本人が得意な分野じゃないかな、と思います。
サービス業においては、深さが必ずしも顧客に理解されない部分があります。
(実は、サービス業においては深さのポイントが手元の技術ではなく、
サービスそのものが商品なので顧客のニーズの理解の深さになるのではないかと思います)
製造の分野では深さが強みになる可能性は強いと思います。
緩まないねじ、ロックナットはまさにそんな立ち位置ですね。
製造業の強みは、一つあたると一気に仕事が増える可能性が高いこと。
やはり研究・開発は相当重要な位置づけなのでしょう。
そこで独自の深さを手にすることができるなら、かなりの強みになるのではないでしょうか。
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