後継者が親の会社に来ると、学ぶことはいっぱいです。
会社の実務、商品について、経営について、マネジメントについて。
それぞれに奥が深く、永遠に学び続ける必要があるものばかり。
完ぺきになる日はたぶん、ありません。
その途方のない道のりを見ていくと、
はぁ、とため息をつきたくなる。
できない自分を実感してしまう。
そんな時には、「学び終わり」を設定するといいかもしれません。
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人生、生涯学びだ。
そういわれると、確かに正論です。
しかし、終わりのない旅というのはつらいもの。
たとえば、持久走。
「あとトラック10周!」
と言われるのと、
「いいというまで走り続けろ!」
と言われるの、どっちが楽ですか?
普通は、「終わりがわかっている」ことが、
モチベーションにもつながると言われています。
さて、事業承継のエンディングってどこに設定しますか?
考えようによっては、先代の会社への影響力がゼロとなるときかもしれない。
いやいや、そのあとしばらくはガタガタするかもしれないから、
その後5年くらいは見たほうがいいかもしれない。
そんな風に考えるかもしれません。
しかし、問題は、いつ、先代の会社への影響力がゼロになるのでしょう?
先代は、結構いろんなことを言います。
「65歳になったら完全引退する」
なんていうことを言うわけです。
きっとそうなのだろう、と思って準備してると65歳になったら、
「まだまだお前には任せられない。70歳まではがんばる」
とか言い出すのがお決まりです。
いらんっちゅーねん、と突っ込んだところで、
たいていの創業社長は、退職年齢がどんどん後ろに下がります。
65歳を過ぎたあたりで、身体を壊したりなんかすると
「もうあと1、2年くらいかな」
なんて言い出しますけど、元気になったら
「生涯現役だ!」
と言い出したりもします。
これって、
「あと10周でゴール!」
と言われてゴールが近づいたら、
「さらに5周!」
とか言われる感じに似てます。
どこでラストスパートをしていいかわからない。
イライラしちゃいますよね。
そこで提案です。
周囲の環境に影響されるゴール設定は、
とりあえずやめませんか。
とはいえ、漫然と仕事するわけにもいかない。
そんな人にお勧めするのは、自分としての学び終わりの区切りを作っていこと。
テーマをとことん細分化します。
例えば経営に関する知識。
今の状態を、「全くの素人」としたとしましょう。
学び終わりの状態を、「少なくともマーケティングの考え方を理解し、実務の中に取り込める状態」
と決めたとします。
ざっくりと、その状態にいつまでになろう、と期限を決める。
期限は適当でいいです。
3か月後、半年後、3年後、5年後とか。
できれば、そこそこイメージしやすい1~3か月を一区切りにするのがいいかな、と思います。
でその期間は集中して学び、実践する。
すると、もっと学びたいとか、思った以上に奥が深いとか、そんな感情が出てきます。
そんな時には、学び終わりの期間を延長してやればいい。
逆に、これはいらないなとか、あとでいいかとか、タイミングが違うな、と感じる場合もあるでしょう。
そう感じたなら、とりあえず途中でも放置して次のテーマに移る。
はじめから子細な計画は作らなくてもOK
とにかくとっかかりやすいものからでいいと思います。
大事なのは、何ができるようになったかをつどつど確認すること。
私たちは、たいてい、できないことに着目しがちです。
学び始めの状態と、現在地を比較して、
「ああ、ここまでわかるように(できるように)なったか。これは進歩だな」
と確認するタイミングを設けてください。
できることをひとつずつ増やし、増やせた能力はちゃんと認めてあげる。
きっと、先代は「まだそこまでか」という話しかしません。
「もうこんなにできる」と認めてあげるのは自分しかいません。
ということで、そんな小さな「学び終わり」を積み重ねていく。
そうすると、「俺って(私って)けっこうデキるヤツかも?」と、
自信が持てる要因になります。
もしかしたら勘違いかもしれませんが、根拠のない自信ほど強いものはない。
そして、一定の学び終わりを経たら、その科目の卒業試験。
実践投入です。
ここでたいてい失敗しますが、その失敗はさらなる学びをもたらしてくれます。
その繰り返しの中で、本当の自信が培われていきます。
ということで、学び終わりを設定してみる。
そんなことを試してみてはいかがでしょうか。
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