シリーズ記事、4つ目のポイントは、「プレイヤー個人の評価が明確である」
という事です。
これはシンプルに言えば、何をすれば評価されるのか?という事です。
では、具体的に見ていきましょう。
シリーズ記事4回目は、個人評価について考えていきます。
Contents
目的に立ち返ってみる
個人プレイ推奨の評価制度
一般的な企業において、もっとも大きな評価の指標は個人の業績です。
自分の仕事を、しっかりとできているかできていないかで評価されます。
逆に言えば、チームの輪を乱そうと、隣人の足を引っ張ろうと、自分の仕事がきちんとできさえすれば評価されるわけです。
ある大手の不動産会社では、まさに個人プレイオンリーの評価制度。
実際に、社内での協力体制は皆無。
自分の留守中、別の営業社員に自分のお客さんの相手を頼むことが不安でしょうがない、と言います。
「隣に座る同僚は、もっとも注意すべき敵なんです。」
そういっていました。
個人のスタンドプレイではチームは成り立たない
たとえば、野球チームで、バントで走者を送るタイミングで大振りする打者がいれば、避難ごうごうです。
チームの中で、彼は信頼を得られるわけがありません。
しかし、ビジネスにおいては、チームメンバーを犠牲にしても、結果さえ出せば評価されます。
その結果、彼をサポートするメンバーのモチベーションは下がっていきます。
隠れた功労者をねぎらう仕組みもないのです。
結果として、自分さえ評価されればいい、というスタンドプレーが横行します。
本来、スポーツチームは「勝つ」ことが最大の目的です。
誰かのホームランを達成する事や、誰かのシュート記録を更新することがチームのミッションではありません。
それは、チームとしての勝利があって初めて成り立つ前提です。
社員の評価は会社の目的と連動しているか?
アシストポイント
会社のチームの成果を、勝つか、負けるか、という結果に限定したとします。
その時に、大抵は助け合いがあるはずです。
たとえば、10件の成約をした営業社員の裏では、15件の見積もりを作ったスタッフがいるかもしれない。
成約率の低い営業社員なら、10件の成約に30件の見積もりを作っているかもしれません。
こういったサポートメンバーの貢献を評価する仕組みが必要になってきます。
勝つために、事務の人間は30件の見積もりと、10件の契約処理をしましたよ、と。
スポーツにおいては、役割によって様々な指標を持っています。
野球で言えば、本塁打の本数、打率、盗塁の数など、選手の特性に応じた評価があります。
最終的には、これらを総合的に見た内容が、彼らの年俸を決めていくわけです。
金銭報酬だけが報酬ではない
これらの評価を、収入に反映できればよいのでしょうが、そうなるとなかなか大ごとです。
しかし、一気にそういった事を検討しなくてもよいと思います。
まずは、地味ではあるものの、なくてはならない仕事を黙々とこなすメンバーをきちんとねぎらう仕組みが必要です。
アシスト数を表彰するとか、ちょっとした商品を出すとか、そんな事からで十分だと思います。
チームの勝利に貢献したか否か。
それが、彼らをスターにする最大の評価基準とすることが必要となります。
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