後継者が学ぶべき事業のルーツとは?

私たちの事業の未来はどうなるのだろうか?そんな不安を抱いている後継者の方は多いのではないでしょうか。
このままいくと、事業はどんどん尻すぼみ。
経営環境はなかなか良くならないし、競合も多数いる。
そんな時に、事業のルーツを知ることで未来が見えてくることがあります。





こんにちは。
中小企業二代目サポーター田村薫です。

どんな事業も、今、なかなか難しい局面に来ていると思います。
今のまま仕事を続けていても、3年は何とかなるかもしれないけど、10年先が見えない。
かたや、30歳代、40歳代の後継者にとっては、会社に責任を持つべき期間はそれよりずっと長いわけです。
見えない未来を不安になる気持ちはだれしも同じなのですが、そんな方には過去を振り返ってみることを提案したいと思います。

 

未来の事を考えるのに、過去だって?といぶかしげに思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、過去に未来のヒントを見つけることも多々あるものです。
具体的な例をあげてみましょう。

このブログでは何度かお話したことがありますが、私の父は保険の代理店(販売店)として起業しました。
もともと大きな企業の総務係長という立場でサラリーマンをしていた時、社有車の保険の管理に苦労したものの、当時付き合いのあった保険会社からは何のサポートもありませんでした。
そして、そういった管理業務を担うことで、ビジネスチャンスがあるのではないか?
という思いから保険代理店を始めたわけです。

扱っている商品は保険です。
しかし、提供しているサービスは、いわば総務課の仕事の一部代行のようなものです。
当時、保険商品は全社統一されていたので、お客さんとしてはどこで契約しても同じでした。
そこに、総務の煩雑な管理業務を一部代行するという事が父の会社の特徴になりました。

今から考えるともったいない話ですが、当時、そんなウリを自覚していなかったものですから、それをアピールすることもありませんでした。
パッと見、ただの保険屋です。
当時の状況からすれば、十分な差別化要因だったはずですが、保険商品ばかりに目が行っていて自社の特徴が見えていなかったのだと思います。

 

私はさらに、ルーツを探っていきました。
すると、保険というもののルーツの根本にある概念は「群れでの生活」だったといいます。
石器時代にまでさかのぼるわけですが、この当時はコミュニティーに属することそのものが保険でした。
群れの中で助け合いをすることで、例えば親を亡くした子供を群れで育てるという文化があったようです。

すると、今の世の中でも、コミュニティが発達することで、保険という商品は不要になってしまう可能性があるわけです。
個人主義が浸透した現代ではありますが、たとえば311における人々の助け合いの様子や、クラウドファンディングなんていう資金調達手段が成立する状況を見ると、ますますコミュニティ化が進んでいく気配は感じ取れます。
この時に私は保険という商品が、遠からず大きく形を変えることを予感しました。
当時この話をしても、誰一人見向きもしないどころか、おかしな誇大妄想と思われていたのかもしれません。
しかし、現実はその方向にかじを切り始めています。
海外のベンチャーは、保険の仕組みを根底から変える動きを始めています。
少しちがった方向からではありますが、自動運転自動車の実現が見え始めた昨今、今ある形の自動車保険は消滅してしまうかもしれない、という事がささやかれ始めています。

 

今まで当たり前のように、
「自分たちの商品は〇〇である。」と思っていたものが、商品たりえなくなる状況は保険の世界だけではないと思います。
そういった変化を察知することで、いち早く新しい業界ルールを作る事も可能なのではないでしょうか。

そのためにも、少し時間を取って、あるいはあいま時間を使って、自分たちの扱う商品のルーツを学んでみてはいかがでしょうか。
なぜその商品が生まれたのか、という経緯は特に重要です。
そのときその商品でなければならなかったものが今の社会では別のものが代替できる可能性があるかもしれません。
またその商品が提供する利便性こそが、あなたの会社が顧客に提供し続けた価値であり、これからの方向性であって、商品そのものではなかったのかもしれません。

こういった方向性とともに、今あるリソースで何ができるか?という問いが掛け合わさることで、オヤジの会社から自分の会社へと転換するきっかけが見えてくるのではないでしょうか。



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