よく「社長がトイレ掃除をすると会社が良くなる」という話を聞きます。
私が知る限り、良くなる会社もあれば、そうでない会社もあります。
そりゃあ、トイレがきれいな方が誰もが気持ちいいし、
それを社長がやるとなると、なんと心の広い社長だな、と多くの人が感じます。
けど、それだけで会社が良くなるかと言えばそうとも言えない。
親の事業を継ぐ後継者は、そのエピソードの中にある本質を見てほしいのです。
私の著書です。
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トイレ掃除と言えば、普通「いやだなー」と思う作業の一つ。
それを、会社の中で一番地位の高い社長がやるというのは何となく意外性があります。
そんなこともあって、世の中では、
会社を良くしたい社長は、毎朝一番に会社に来て、トイレ掃除をすべし
なんていうことを言われることがあります。
冒頭でも書いたとおり、そのこと自体はスバラシイと思います。
けどそれが、
・もっと会社が儲かればいい
・こんな自分を見て、社員が見習ってほしい
・自分がいい人と見られたい
なんていう下心からやっても、たぶん何の変化も起こりません。
私の周囲でも、こういったことをされている人がいますが、良くなる人もいればそうでない人もいる。
けど、社長が一般で言われる社長っぽくないインパクトもあって、まことしやかに伝えられ、広がっていきます。
後継者も素直にそれを受入れるのも、一つの在り方。
否定はしませんし、やって悪いものではないので、ぜひ試して見られたらいいと思います。
ただ、この教えの本質は、トイレ掃除をする行動そのものに意味があるわけではない、と私は思っています。
このメッセージの中にあるのは、
・社長だからと言ってふんぞり返っていてはいけない
・人が嫌がることも進んでやる
・どんなことでも自主的にやる
・見返りを求めず行動する
と言ったことにあるのでは荷化と思うのです。
トイレ掃除をする、というのはあくまで結果。
そういったことを、自然にするという行動習慣を身に着けることが一番大事な事なのではないでしょうか。
だから、掃除でなくとも、ボランティアでもいいし、寄付でもいい。
やるのにちょっとした葛藤を持ちそうなことを、葛藤を起こさずやれるような人間になりなさい、という事なのではないかと思うのです。
こういった社長の行動習慣の変化は、経営判断の変化として現れます。
そのために今できることが何なのか。
後継者の私たちは常に考え、人としての在り方を磨いていくことが大事なのではないでしょうか。
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