事業承継における親子の確執というのは良くある話です。
一般的には、父が会社の創業者である場合、後継者である子との父子の確執が起こるのが一般的です。
ただ、そんなケースでも、実は表面的に放っていなくとも、母親との隠れ確執というか、母の呪文が後継者の動きを止めてしまう場合もあります。
私の著書です。
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後継者は、先代である父とは表面的なバトルを繰り返します。
会社の経営方針から、
営業戦略、
人事や、組織マネジメント、
様々なところで、親子の確執は起こります。
これはこれで結構大変ですから、後継者としては父との関係にとても悩むことになります。
オヤジを何とかしなきゃ、オヤジを辞めさせたい、オヤジを黙らせたい、なんていう風に思うこともあるでしょう。
けど一方で、実は意外と後継者に強い影響を与えているのが、母親の言葉や振舞いであることもあります。
多くの場合、零細中小企業であれば、父が起業すれば、母親は経理などで会社に強いかかわりを持ちます。
金庫番なわけです。
普通は、とにかく前に前に、と進もうとする父を、母が制止してお金を少しでもプールしようと頑張ってきたはずです。
前に進む父、そのブレーキを担う母、という構図があるのではないでしょうか。
そうやって、行き過ぎない経営を何十年もやってきた可能性があります。
さて、猪突猛進の父は年齢とともにその勢いが落ちていきます。
そして、表面的な衝突を続けていくうちに、親であれ後継者であれ、それぞれがどこまで折れるべきか、という妥協点を探すようになったりします。
しかし、母親とは直接的に仕事の話をするのはまれなのではないでしょうか?
基本的に母親は父の言うことを聞きます。
ただ、一定程度の頑固さというが、自分の信念みたいなものを持っていることも多い。
そこに関しては、父であっても説得できないくらいの強固な意志を持っている場合があります。
後継者は実は、この母の考え方というノーマークなものを敵としていることもあります。
たとえば、父はお金を使うことに対して大胆なことが多いですが、母は倹約化です。
なにか新しい投資をしようと後継者が考えたとき、表面的には父が反対しているように見える構図も、実は母の反対に忖度して父が反対していることも結構あります。
実は攻略すべきは、母親だという事、けっこうあるんじゃないでしょうか。
また、私たちは親子という意味において、父という絶対的権力者とは別に、日常の生活における作法をコントロールしてきた母という存在を軽く考えがちです。
実は私たちの心に根付いた金銭感覚や対人関係は母親の影響を圧倒的に強く受けています。
そこに気付かねば、親子の経営の本質を見誤ることがあるかもしれません。
父を攻略することも大事ですが、母を攻略することも検討して見られてはいかがでしょうか。
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