後継者ってホント辛いですよね。
事業承継という期待されている一方で、
けっこうないがしろにされる。
古参社員は「お手並み拝見」といった感じで遠巻きに見てます。
先代は、「後継者が一人前じゃないから引退できない」、つまり「後継者のせいで事業承継が進まない」といいます。
一方で、後継者としてやりたい事をすすめようと思えば、次々と邪魔が入る。
こんな状況で、私たちはどうすれば良いのでしょうか?
私の著書です。
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私は、親の会社を継ぎました。
保険代理店という仕事です。
いわゆる、火災保険や自動車保険を売っている会社です。
さて、実際に事故が起こった時、お客様はパンフレットを拡大解釈されることが多い。
たとえば、屋根からの雨漏りです。
雨がたくさんふって雨漏りが起こった時、多くの方は「火災保険出るんですよね?」なんておっしゃいます。
パンフレットは、「給排水設備の事故による水濡れ」は保険の対象と書いてありますが、雨漏りなんてひと言も書いてないです。
けどお客さんは、雨漏りも保険使えるだろう、と電話をしてこられる方が多いです。
けどよく考えてみると、雨漏りって基本は老朽化なわけです。
老朽化したものを保険で修理できるなら、もっと火災保険っていい感じで売れてるんじゃないでしょうか。
自動車に当てはめると、タイヤが摩耗したから、自動車保険で交換できるんじゃないの?っていう考え方に至りそうです。
さすがにほとんどの方は、タイヤの摩耗を保険で変えるとは言いません。
けど雨漏りも同じことなんですね。
そこをしっかりと区別されている方は、「雨漏りは老朽化だから保険でないよね」という前提で連絡してこられます。
だから「そりゃあ、当然だよね」という結論になります。
けど、雨漏りでも保険は出る、と思っている方にしてみれば、「え?なんで!?」となる。
修理代は保険で出るから安心、と思っていたことが一気にどん底に突き落とされる。
覚悟している出費と、そうでない出費。
この差は大きいです。
私たちが経営においてぶつかるトラブルも同じような性質があります。
先代は事業承継において、引退できない理由を後継者のせいにしがち、という事がわかっていればそんなにショックもありません。
古参社員はそもそも、後継者には一度は批判的な目で見る傾向がある、という前提で臨めば、何とか切り抜ける方法を考えます。
私たちは、前提を期待しすぎるんですね。
後継者だから、親の意向で来てやってるんだから、もっと大事にされるべきだ、という風に思うから現実とのギャップに苦痛を感じるのです。
初めからそんなもの、と考えていれば、意外と乗り越えられるものです。
問題は、誰もそのことを伝えてくれない事なんです。
世間的には、後継者ってらくとか、ボンボンとか、お金をたくさん与えられるとか、そんな印象が先行するから良くないんですね。
後継者はそんな王子様みたいな扱いは受けられません。
そういう前提で入れば、大抵の事は乗り越えられると思いますよ。
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