非常識な後継者50の心得

非常識な後継者50の心得(2)後継者自身の目標が本当にお客様本位かを疑おう!

親の会社を継ぐ後継者がもっておきたい心得の2つ目。

顧客を見て仕事をするって当たり前やん、という方がけっこう多いと思います。
けど、私含めて多くの人がちょっとそこからずれていたりすることがあります。
それは、お客様を見て仕事をしているつもりなのに、本当に見ている場所は上司だったり、メーカーだったり、世間体だったり。
純粋にお客様を見続けて働くというのは、意外と難しいものだと思います。

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「お客様のために」と言いながらお客様が喜ばないことをする企業

その目標は何のため?

例えば、仕事において、何かしらの目標があるとしたらそれは何でしょう?
売上〇億円突破とか、社員数〇名以上にするとか、支店をいくつ作るとか、いろいろあると思います。
どんな目標であったとして、その目標の意義について2つ質問させてください。
一つは、「その目標を自分がまったくかかわらず達成できたとしたら、素直に喜ぶことができるでしょうか?」
二つ目は、「その目標を達成した結果、お客様は本当にうれしいのか?」
という質問です。特に一つ目の質問に対しては、慎重に、偽りのない答えを出してください。

種明かしをします。
一つ目の質問に対して、自分がかかわらずとも目標が達成した時、寂しい気持ちを持ったりする人は多いのではないでしょうか。
私だったらこう答えます。
「自分がかかわらずできたところで、何の意味もない」と。

私ほど極端な答えをする方は多くはないかもしれませんが、もしそんな気持ちがわずかでもあったとしたら、それはお客様のためというより自分のためでしょう。
結局、自分が認められたいがために、世間が認めてくれそうな目標を設定し、そこに向かって動くわけです。
結果として会社が成長すればいいじゃないか、というお考えもごもっともですが、言葉で言うお客様本位と本音(というか潜在意識レベル)の思いのズレは、周囲の人はけっこう敏感に察知したりします。
そういった背景から、お客様が経営んしたり、社員がその思いにコミットできなかったり。
周囲からの強力がなかなか得られない場合、そんなずれが生じている可能性があります。

目標の先にお客様のメリットはあるのか?

ここからは二つ目の質問について考えてみます。
自分のかかげる目標を達成したら、お客様は嬉しいのか?という話です。
もちろん、会社の発展をともに喜んでくれるような濃い関係のお客様は一定数いるかと思います。
しかしほとんどのお客様は、特別な利便性の向上がなければ、あなたの会社が大きくなろうが、支店が増えようがあまり関心がない、というのが現実です。
確かに、組織がしっかりしてくれば、顧客対応のきめ細かさも上がる可能性はありますが、私の見る限り一定規模を超えると「内部管理」にご執心になって顧客対応は画一的になりがち。
つまり、大きくなることでの安心感は多少はお客様にはあるものの、その程度のことでしかないことが多いと思います。

では、なぜ会社を大きくしようとするのでしょうか?
一部の経営者は、社員の雇用を増やし、より多くの仲間と人生を共にすることを本気で喜んでやっている人が一定数います。
こういった人はきっと人間的にも成熟した人で、自分だけじゃなく、社員やお客様の幸せを本気で願える度量の大きな人だと思います。
けど、私のような心の狭い人間は(特に若いころは非常に心が狭かった)、やっぱり「お客様のため」と言いながら本音は自分が楽をしたいとか、自分の名誉とかメンツ、あるいは先代に認められたいがため、という側面があったように思います。

多くの企業のミスリード

実は大手企業と言われる会社も、「お客様のため」と言いながらおかしなことをやっているケースがたくさんあります。
特に「コンプライアンス(法令順守)」という言葉が言われ始めてからは、これまでは必要とされなかった確認書みたいな書類が増え、規約の確認などで多大な時間が奪われ、問い合わせなどをしても全く要領を得ないケースが出てきます。また、金融の世界では、やれデジタル化やペーパレス化という旗振りのもと、70歳代、80歳代のお客様にオンライン手続きを強要すると言った顧客本位とは思えない方向に舵が切られているケースも少なからずあります。これらは、自分達がやりたいことが先にあって、お客様に「あわせなさい」という姿勢ではないかと思います。なんともそんな会社がお客様本位と平気で言えるのですから不思議な世の中です。

大事なのは本当の意図を知り意識すること

ズレに気付く

さて、ここで私が言いたいのは、ここまで書いたズレを絶対的に「お客様本位に変えよ」と言いたいわけではありません。
それはとても大事なことですから、はじめからできればいいのですが、実際はかなり難しいと思います。
どうしても私利私欲は出てくるし、後継者の場合はやはり先代に認められたいという欲求や、世間に目にもの見せてやりたいという欲求はどうしても出てきます。
これを抑えてもまたどこかで爆発するだけです。
だからせめて、自分の本心は「顧客のためと言いながら別の目的がある」という事にまずは気づいてほしいと思っています。

気付いていれば、その気になれば治すことが可能です。
また、何か問題が起こった時の原因に、この、自分の思いと行動のずれがあるかもしれない、と気づくことも可能になります。
しかし、多くの人が無意識なまま、「自分はお客様のために動いているのに」と思いながら、そうではない行動を行っているので、何か問題が起こった時に、その自分のズレに気付くことができないのです。

逆に言えば、このずれが完全になくなって、顧客・社内・その他取引先・社会に対する自分の思いと行動が完全一致すれば、それは立派な経営者として独り立ちできる状態ではないかと思います。
ただそこに至るにはいろんな経験をしていく過程が必要になることが多いと思います。
その経験の中で、何かうまく活かい時に思い出してみてください。
きっと口では「お客様のために」と言っていると思うのですが、それは果たして本当だろうか?という事を。

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非常識な後継者50の心得(0) はじめに 目次

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