後継者

「なんとなく」は危険なサイン

全てとは言いませんが、後継者の多くはある特徴を持っています。
例えば、強い思いを持つわけでもなく、
「なんとなく親の会社に就職した。」という後継者は結構多いものです。

「自分は、与えられた環境の中で、最善を尽くします。」
こういえば聞こえはいいのですが、それは本心でしょうか?

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人は、無意識に苦痛から自分を遠ざける性質があります。
仲の良い友達に飲みに誘われたとき、体調がすぐれないから本当は早く帰りたいのに、ついつい「じゃあ行こうか」なんて同調してしまう事があります。仮に、断ったときの気まずさや、今後の付き合いへの影響を心配して、誘いに乗ってしまうのです。

「なんとなく親の会社に就職した」場合も、同じ心理が働いていたのではないでしょうか?これを断ると、親子関係がぎくしゃくするとか、周囲の人からの目が気になるとか、そんな心配が一瞬頭をよぎったかもしれません。そんなこともあって、「なんとなく」親の会社に就職するわけですが、その時には「子供のころからそうすることが当たり前と信じていた。」なんていう言い訳を自分にするわけです。

 

さて、周囲の圧力が予想される選択肢から逃げ始めると、どんどんと自分の活動領域は狭くなってきます。周囲の目を気にして、後継者として家業に就いた。社内では、社員や先代の目を気にして、同調を得やすい方向でへ経営のかじを切る。お客様からの強い申し出にあらがう事ができず、無難な方向へ流される。
つまり、自分の活動領域は、どんどん狭まってしまうばかりです。

後継者が、社内で自由を感じられないのは、あるいは自分で作りだしている状況なのかもしれません。

仕事にかかわらない部分を含めて、一度人生を振り返ってみてください。例えば進学の進路、大学の学部、部活動や、アルバイト先など、様々な決断の必要なシーンでは、本当はやりたいことを抑えて親が喜びそうな洗濯をしてきませんでしたか?

 

実は、私自身思い当たる節があります。
象徴的なのは、大学の学部選択です。私は大学受験に際して、本当は、心理学に関心があったのですが、親の主張は「経済学部か法学部が就職に有利だから」という事でそういった学部を勧められました。別に強制されたわけではないのですが、心理学科を受験せず、経済学部・経営学部・法学部といった親が喜びそうな学部を受験しました。当時は、特段疑問にも感じていませんでしたが、今から考えると親に「心理学を学びたい」と言った場合の親の反応を見るのが嫌だったからなのだとわかります。
嫌な顔をされるかもしれないから、批判されるかもしれないから、衝突するかもしれないから、なんとなく望まれるであろう選択肢を選ぶ。
「なんとなく後を継いだ」という言葉の背景に、そんな事情があったとすれば、それは非常に危険なサインととらえたほうが良いかもしれません。
なぜなら、あなたは自分の意志で物事を決めることを避けるクセを持っている可能性があるからです。
ギリギリまで回答を保留し、誰かが決めてくれるのを待っていたりはしませんか?

正直に吐露すれば、私は今もそのクセを引きずっています。
だから、そのクセをなくそう、と意識する日々です。
そうすると、少しずつではあるものの、自由を取り戻すことができると知りました。
あなたは、大丈夫ですか?

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