非常識な後継者50の心得

非常識な後継者50の心得(46)期待は手放そう!

一般的な言説だと、未来に希望を持つことをすすめています。
一方、私の感覚で行くと、希望は持っていただけ得ればいいのですが、期待は手放すべきだと思っています。
これは事業承継に限った話ではないのですが、期待と現実のギャップがあるから私たちはガッカリします。
この辺りの言葉の定義を確認しながら、少し深く考えてみたいと思います。

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「期待」って何だろう?

「期待」の意味

期待という言葉を辞書で調べると、こんなふうに説明されています。

あてにして、心の中で待ちもうけること。予期して待っていること。

期待という言葉がもつニュアンスの中に、「一定の結果をイメージしている」ことが見受けられます。
この「期待」が親子の事業承継で出てくるシーンを考えてみますと……

  • 親である先代が、「〇〇歳には代を譲る」と言った(代を譲ってもらえるという期待が生まれる)
  • 社員が頑張ると言った(社員が自分の思い通り頑張ってくれるという期待が生まれる)
  • 先代が後継者である自分に「好きにやっていい」と言った(自由に経営させてもらえるという期待が生まれる)

数えればきりがないのでこの辺でやめておきますが、いろんなシーンで「期待」が生まれる事と思います。

しかし人間、一度持った「期待」は、結果がそこに達しないと「不満」にかわります。
たとえば、購入したスマホにカメラ機能がついていなかったとします。
カメラ機能がない前提で買ったならば、決してそのことに不満は感じません。
しかし、カメラ機能はついているはず、という期待を持って買った結果、カメラ機能が使えなかったならこれはもうクレームものです。
この「期待値」と「現実」のギャップが曲者なのです。

事業承継で後継者が感じる期待と現実のギャップ

事業承継では様々な期待と現実のギャップが起こり得ます。
そもそも後継者は自分のために親の会社を継ぐというより、家や会社や親のために会社を継ぐという人が多い。
すると、その行為自体は感謝されるべき行為だと思う(期待)のですが、実際は感謝されることは少ない(現実)。
また、会社のためにいろいろ改革をしていて評価されるべきだと思う(期待)のですが、先代や社員からは反対ばかりをうけます(現実)。
そして自分はけっこう頑張ってるから先代から信頼されるべきだと思う(期待)のですが、先代は代を渡してくれません(現実)。

このギャップが、後継者が感じるイライラや焦燥感、苦しさの原因です。

事業承継で後継者がかえようとしている物

ギャップを埋めるために何をコントロールするのか?

期待値が高くて、現実がそこに伴わないと、私たちは精神的なストレスを抱えます。
それを解消するために私たちが何をするのかというと、期待値に現実を合わせようとします。
これは、目標設定するとやる気が起きるというモチベーションのメカニズムではあります。
だから、理想の未来を描き、そこに現実を合わせていく(行動する)というのは、私たちがよく使う行動原理です。

これらは特に、自分一人の努力でなんとかなる問題の対処には非常に効果を発揮すると思います。
しかし、他人との絡みが出てきたとき、時に様々なハレーションを生み出します。
たとえば、「社員は自分が思った通りに動くべき」という理想を掲げると、現実をそこに合わせようと焦れば焦るほど、社員との軋轢はどんどん深まり、会社が崩壊することも多々あります。

勿論その場合は、やり方を変えればうまく行く場合も多々あります。
ですからそういう工夫をすることで、期待値に合わせて人を育成することは可能な場合も多い。
しかし、それが難しいのが事業承継における親子の関係ではないでしょうか。

期待値をコントロールする

どうしようもないことを変えようとするのは、かなり精神力を削ってしまいます。
どうしようもないことというのは、先代に認めてほしい、先代に大人しくしていてほしい、先代から早くバトンを受け取りたいなどという物です。
私たちは、それが実現するという期待値を持つから、それが実現しなかったとき、ガッカリしたり腹立たしかったりします。
しかし、「そんなもの」と思っていたとしたら、案外、やり過ごすことってできるんじゃないでしょうか。

認められて当然と思うから認められないとイラっとする。
認められなくて当然と思うなら、認められないもんだし、認められたらそれはそれでラッキーだよね、となる。
そうすると、心の安定が確保できます。
冷静な判断ができる可能性が高まるのではないでしょうか。

まとめ的なお話をすると、ある特定の結果を当てにしない、という事。
結果は何をどうやっても出たとこ勝負。
だから結果を期待するのではなく、自分の行動にフォーカスしてみる。
そんな考え方が必要なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

  

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