非常識な後継者50の心得

非常識な後継者50の心得(17)人心掌握術は社外の組織で学べ!?

後継者・跡継ぎ・二代目社長は、会社の業績アップ(営業やマーケティング)や、自身の成功、社員をコントロールすることには強い関心を持つ傾向があるように思います。
しかし案外、自分が人から求められる人間であることや、自分とともに何かを成し遂げたいという、ベタな表現で言うと「仲間」をつくるという事に関心を払っていないような気がします。
世の中では、仲間意識を礼賛するようなドラマやアニメが多い割には、仲間を作る方法を語る人はあまり多くないような気がします。
その仲間意識の作り方を学ぶ方法を考えてみましょう。

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仲間意識の作り方と仲間意識の作り方の学び方

意外とシンプルな仲間意識の作り方

実は仲間意識というのは、その存在そのものが微妙なものなのです。
一般的な仲間意識は、組織の内と外を分けることで醸成される、と私は考えています。
それはすなわち、仲間か、仲間じゃないか、というコントラストが大事だという事です。
これの難しい点は、仲間じゃない、つまり仲間外れとの境界をハッキリ引けば引くほど仲間意識は強まるという点。
よく言われる話で、最もシンプルにチームをまとめたければ、共通の敵を設定せよ、と言います。
だから政治家は、たとえばお金持ちを敵に仕立てたりしますし、多くの物語は善と悪が対立するような作りになっています。

良し悪しはともかくとして、仲間意識を育てるには敵をつくれ、というのが定石。

他の方法としては、仲間だけが使う言葉を使うという事。
これは例えば、ジャレド・ダイヤモンド『昨日までの世界 文明の源流と人類の未来』がジャングルの奥地で暮らす原住民がそれぞれ違う言語を使う理由を「敵と味方を分ける唯一の方法」だと説いていました。
違う言葉を使う人種はすなわち敵。解りやすい話です。

だから例えば、医者と話をするときに医者しか知らないような言葉を使うと、彼らは親近感を感じてくれます。
その世界の専門用語って、そんな打ち解け効果があるわけです。

じゃあ、社内で仲間意識を作るにはどうすればいいかというと、その会社独特との表現をつくればいいわけです。
たとえば、目標達成を「コンプリート」というとかでもいいし、部長や課長の呼び方を変えてもいいし、何でもいいから自分達だけにわかる言葉を社内に導入すればいいのです。
すると、外で使えない言葉をここだけで使える、という気持ちが仲間意識を生み出します。

GIVEを受ければGIVEを返す

もう一つは、返報性の原理を活かすという事。
返報性というのは、受けたことを相手にも返そうという、人の行動の傾向を言います。
たとえば、試食で食べたら、何も買わずに立ち去るのはちょっと気まずく感じてしまうとか、親切にされれば親切を返したくなるとか、プレゼントをもらうとプレゼントを返したくなるとか。
これはビジネス上でも働くけっこう強い衝動です。
だから、後継者・跡継ぎ・二代目社長は、上司としてというか人として部下に何を与えたかを考えてみます。
金銭的な報酬は与えていても、それ以外ではもしかしたら何も与えていないかもしれない。
これは私が若いころの感想です。

だから逆に何かを与えればいいのです。
それは気配りや目配りかも知れないし、成長への期待かもしれないし、彼らの才能を引き出すきっかけづくりかもしれません。
このところずっと言われ続けている組織の心理的安全性もまた、上司の場づくりが作るフィールドですから、GIVEと言えるかもしれません。
なぜなら、心理的安全性を作るには、上司はいろいろと精神的に大変だからです。

これを、お金という報酬だけをGIVEしていると、労働というGIVEが返ってくるわけで、ここに自主性とか創意工夫を求めてるのが不自然だったりします。

組織は生き物だから体験で学ぶ必要がある

基本動作だけではうまく行かないことも…

先に、仲間意識を創り出す基本動作を取り上げました。
しかし組織は生き物。人は一人一人が個性を持っていて、違う価値観を持っていますから、画一的にそれを動かせると考えるのが間違いだと思います。
そこで実地でのトレーニングが必要になります。

勿論自社内での試行錯誤は必要ですが、できれば予行演習の場があると良いですね。
その選択は、どこでもいいので実際の組織の長をやるという事。
たとえば、PTAでもいいし、経営者団体でも異業種交流会でもいい。
とにかく任意で集まる人たちの団体のそこそこ上の地位を目指してほしいと思います。

方法は簡単で、まずはそういった会に入会し、毎回真面目に参加する。
そして、機会があれば立候補すればだいたい受け入れられますが、そうでなくとも、真面目に参加している人はだいたい放っておいても出世します。
そのフェーズごとを一生懸命やりきれば、すぐにそこそこ偉い地位になるでしょう。
そこで、いろんなことを組織を作ってやり遂げるという事がとても大きな学びになります。

社外の団体組織の特徴

実は、会社の組織以上に、社外の団体というのは人間の素が出やすくなります。
なぜならば、会社という組織の中では、「雇用契約」という物が根底にあるため、しっかりと働くという責任と、報酬を受け取るという権利が前提としてあります。
しかし、ほとんどの経営者団体のようなところは、給与を受け取れるわけでもなく、むしろ会費を支払っていながら参加しているケースがほとんど。
つまり、雇用契約で言う、責任と権利が淡い色合いになっています。
役を受けたと言っても、さほど働かなかったと言っても、人として嫌われることはあっても経済的な打撃を受けることもありません。
という事は人によってはけっこういい加減にしかやらない人もいれば、サボりがちな人もたくさんいます。
彼らにしてみれば、「そうはいっても、仕事が忙しいんだから」というのが真っ当な言い訳になったりします。

さらに、一応会の中での役職はあれど、基本的には会員同士はフラットと考えるのが基本でしょう。
となると、上司でもない相手の命令など従えない、という気持ちもきっとあるでしょう。
つまり、会社での組織マネジメント以上に厳しいのがこういった団体の運営です。

こういったところで、人の気持ちに火をつけるのは至難の業だし、冷めるのも以上に早いのがこういう組織。
非常に敏感に反応するので、ぜひここで、組織とのかかわり方を肌感覚として経験しておくのはとても大事なことだと思います。
これを単なる一会員として過ごしてもまったく意味がないので、ぜひ、出世してくださいね。

検討を祈ります。

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