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子に会社を継がせたいなら先代社長は未来を示そう

今の日本って、夢がないな、と思われている方、けっこう多いのではないでしょうか。
ニュースでは政治批判、SNSでは人のおかしなふるまいが拡散され、なんとなく未来には暗雲が垂れ込めているような風潮があります。
こんな社会で、子どもたちに未来に夢を持て、と言ってもなかなか難しい状態があろうかと思います。
会社の経営も同じじゃないでしょうか。
この会社を、今の仕事を、自分達の商品を、どんな未来に役立てていこうという議論は果たしてあるのでしょうか。
恒例になった社長は、現状への問題ばかりを口にしていないでしょうか。

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人は希望のないところに進んでいこうとはしません。
単純に、なぜ子が親の会社を継ごうとしないかと言えば、そこに明るい未来が見えないからです。
かつては、親が商売をしていた家庭に生まれた子供は、逃げようがないくらい稼業に縛らるという風潮があったように思います。
しかし近年はどもそも「家」という制度が緩くなってきて、家業も一時ほど大事なものとは捉えられなくなってきたように思います。

さらに言うなら、かつては家業がなくなれば困る人がたくさんいることが想像できましたが、今では変わりはいくらでもある、というのが大方の現状でしょう。
つまり、もはや家業を持つ家に生まれても、それを継ぐということは単なる選択肢の一つであって、必須ではなくなったということです。
数ある働き方の中で、どれが自分にとって魅力的だろうか?
どこが自分の能力を活かすことができるだろうか?
そんな事を考えたうえで、就職先の一つとして考える、考えない、というのが現在の家業の立ち位置ではないかと思います。

もし、子に家業を継いでほしいとするならば、子に明るい未来を見せる必要があるのではないかと思います。
きっと多くの中小企業は、時代の中で取扱商品やサービスが時代の中で取り残されつつある状況であることがほとんどだと思います。
だからそこから新しい世界へ飛び出す必要がある。
そのチャレンジをやっていくような「雰囲気」というのがとても大事なのではないかと思います。

たとえば、20歳代、30歳代の若者が、自分の生涯を左右するであろう仕事の場所に夢が描けない場所を選ぶか?という話なのではないでしょうか。

これは高齢社長に限らず言えることなのですが、会社って「今」のことを考えるというのはとても大事です。
しかし、会社というチーム全体を見回したとき、「未来」の姿もとても大事なように感じます。
それを創り出すには、市場や業界の未来を読まねばなりませんし、けっこう頭を使っていろんなことを考えなければなりません。
社長も40歳代後半から50歳代になるとそんなことをしっかりとイメージすることが大事なのではないかと思います。

常に先々を見据えた思いを持つ。
継ぐ人ももちろん必要ですが、継がせる立場の人はより一層大事なことなのではないでしょうか。

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