後継者

後継者・跡継ぎ・二代目社長の心は、現実以上に揺れている

何かをやっているとき、うまく行きそうなときには、現実が動き出す前に心がウキウキするのではないでしょうか。
逆に、うまく行かなくなりそうだったり、何かの障害が目の前に現れたとき、私たちは物事がまだつまずいていなくても気分が沈んだりします。

私たちの気分・気持ち・心というのは、現実を受けて変化するというより、先に気持ちや心の変化があるという事がけっこうあるんじゃないでしょうか。

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事実より先にあるのが気持ちや心

現実の先を行く気持ちの動き

右肩上がりのグラフを見ていると、多くの人はその後も右肩上がりのグラフが続くことを期待します。
そんな予想で頭がいっぱいだと、売上が上がるとか、投資元本が増えるとか、なんだかうれしくなってくると思います。
嬉しくなるとイメージはどんどん膨らみ、もっと先の良い未来が頭の中に広がってくるのではないでしょうか。

しかし、そのグラフの伸びがある日突然止まったとします。
下がらなかったとしても、今までのような角度では伸びなくなったとしましょう。
すると、私たちはまだ落ちているわけでもないのに気持ちはどんよりしがちです。
そうなると不安や恐怖が頭の中に湧きあがってきて、あたかも現状がサイアクだというような思いに引っ張られていくかもしれません。

現実以上に揺れる心

もしそんな状況にあるとしたら、現実の振れ幅はたいしたことがないのに、感情だけがやたらと大きく波のように揺れているという事になりそうです。
現実の振れ幅は例えばプラスマイナス5%くらいの動きなのに、気持ちはプラスマイナス30%くらい揺れていたりするかもしれません。
一喜一憂なんて言葉がありますが、私たちは小さな動きに対して、けっこう派手な感情の変化を経験しているかもしれません。

これがいいほうへの振れ幅が大きいのはいいと思うのですが、マイナス方向への触れ幅の大きさはかなり良からぬ影響を及ぼしそうです。
マイナスの時に強く不安を感じるからより頑張るという事はあると思いますが、恐怖心からのうろたえた努力というのは短期的には効果が出ても中長期的にはあまりいい影響を及ぼさないこともしばしば。
その場しのぎになりがちなので、結局根本的な対策が打てない、という事もあるのではないかと思います。

恐れ・不安からの行動

恐れや不安からの行動が作るゆがみ

このような恐れや不安からの行動で、とにかく今の状況を切り抜けるという思考は、私の経験上あまりいい結果を生まないことが多いように思います。
なぜかというと、バランスがよくない事が多いからです。
自分が恐れや不安から逃れるために必死に行動するのですが、周囲の人間は自分の心境を十分理解している状態とは言えません。なにしろ、自分は事実以上に反応しているわけですから。
すると、自分一人が頑張っていて、他の社員はまったく協力的じゃないとか、先代はまったく自分の事を理解してくれないとか、そんな風に孤独感を強くするばかりでどんどん周囲から浮きがちです。
すると結果「後継者は孤独」というストーリーの中にはまり込んでしまい、一人あがくようなシチュエーションに陥りがちではないでしょうか。

恐れや不安が作り出すストーリー

グラフの角度が緩くなった。
そして、そのことに対して異常に不安を感じるようになった。
その結果、かなりエキセントリックな行動で最悪の事態を回避しようとしたり、穴を埋めようとしたりし始める。
そしてだいたいそういった施策ははじめはうまく行かないことが多かったり、従業員から見ればそんな後継者・跡継ぎ・二代目社長はまさに「殿のご乱心状態」にうつるかもしれません。
すると、従業員は後継者・跡継ぎ・二代目社長から心離れていき、後継者・跡継ぎ・二代目社長はその状況を、「先代が私の考えにコミットしないからだ」という事にし、結果親子の確執が深まる。
具体的な内容は人それぞれかとは思いますが、こうやってストーリーの中に入り込んでしまうことが多いように思います。

恐れや不安から抜け出そう!

恐れや不安に陥った自分を見つめてみる

こういった恐れや不安にさいなまれ、そのストーリーに巻き込まれているとき、そこから抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。
そのためにはまずは、「今、自分は不安や恐怖のストーリーに巻き込まれている」と気づくことがはじめのステップです。
そもそも気分が落ち込むときというのはだいたい不安や恐怖のストーリーに巻き込まれています。
だから落ち込んだら、「ああ、自分は恐れや不安のストーリーに巻き込まれてるな」とつぶやいてみてください。そうやって、恐れや不安と少し距離をとります。感情にどっぷりつかるのではなく、感情との隙間をとります。

実はこれだけで随分と冷静になれますから、今まで以上に冷静な決断ができるようになるはずです。

さらに精度を上げたいなら、その恐れや不安はどこからやってくるかを見ていくといいかもしれません。
今回例に挙げているグラフの数字が下がったから不安なんだ、というのは表面的な話です。グラフが今一つだと私は何が起こるから不安なのでしょうか。私にとってどんな不都合があるのでしょうか。
もしかしたら自分の報酬を下げなくてはならないかもしれません。その結果、配偶者や子供に我慢を強いることがツラいとか、配偶者に文句を言われるのが怖いのかもしれません。
後継者として会社に勤めているのに、自分の責務が果たせていないようで不安なのかもしれません。また、そのことで誰かに責められるような気がしているという一面もあるかもしれません。
もしかしたら、世間体を気にしてという事もあるかもしれません。

最終的には自分の問題に落ち着くのが一般的です。
なぜなら、事実を誇張してとらえるという癖は自分の頭の中にあるからです。
そういった部分を掘り下げていき、自分の大事なことに気付いていくことは、人間形成の一助となります。
そして人間を大きくすることが、経営者としての器を広げることにつながります。

ぜひ試してみてください。

  

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