理不尽を、理不尽で返していないか?~後継者と創業者の対立

何か象徴的な出来事が起こると、TwitterなどのSNSで拡散されます。
そしてそこには思い思いのコメントが付く。
そのコメントを見ていると、誰もが自分が正しいという信念のもと主張されています。
しかし、対立するどちらの立場も、相手を打ち負かそうとしています。

これでは、永遠に解決される事はありません。
敵と味方に分かれて、意見をぶつけ合っているだけですからね。
事業承継で起こる状態は、そんな状態と似ているのかもしれません。

議論というのは、Aという主張とBという主張のぶつかり合いです。
何とか相手をねじ伏せ、自分の配下に置こう、という意志のぶつかり合い。
相手を説得し、”改心”させるために、様々な角度から自分の意見を主張していきます。

こういった交渉が、見事に一つの意見にまとまるという事は非常にまれです。
twitterやfacebookでは、様々な主義主張が書き込まれるシーンをよく見かけますが、
最後に一つにまとまった状態を見たことがありません。

 

さて、これを事業承継の真っただ中にある親子の関係に当てはめてみましょう。
一目瞭然ですよね(笑)
対立の構造が出来上がった関係の中において、相手を打ち負かそうとしているうちは、状況を改善させるのは難しい、と考えられます。
だから、上手く統合していくことを考えていく必要がありそうです。

確かに、後継者の立場からすると、

  • これまで先代はさんざん、理不尽な要求を自分にしてきた
  • 引退したというんだから、素直に経営権を渡せよ
  • ややこしい事をやろうとしないで、いいとこどりしようとするのはウンザリだ

なんていう主張もあるかもしれません。

 

けど、自説をそのまんま先代にも強要するという事は、理不尽に自分の下に与しろ、という自分がやられれば腹が立つ行為ではないでしょうか。
同じことを繰り返しても、結局登場人物が入れ替わっただけの堂々巡りになりがちです。

では、どうすればいいのでしょうか。

 

 

私の頭で考えられる選択肢は二つ。

一つは、完全なファイアーウォールを作る事。
分離・分断されちゃったんだから、お互いに壁を作って見えない場所でそれぞれの仕事をしましょう、ってことです。
職人的な仕事の場合、決してできないわけではありません。
とはいえ、会社全体の事を考えると、あまりお勧めできる状態ではありませんが、どうしようもない場合はやむを得ない選択かもしれません。
キレイ事だけでは上手く行かないことがあるとすれば、もはや別の道を歩みましょう、という選択肢も捨てる必要はないと思います。

そしてもう一つは、二つの違った考え方を融合していくこと。
例えば、お互い譲れない価値観はあると思いますが、そこを大事につつ譲れる部分については譲歩する。
可能であれば、先代の価値観を含み入れた形で、あなたの価値観を大きく広げていく考え方が取れると理想的でしょう。
言葉で言うほど簡単なことでないのは承知しています。
が、あきらめず考え続ける事で、光が見えることも少なからずあるようです。

そのためには、先代がどうしても譲れないものが何なのか、
逆にさほどこだわらないものが何なのかを見極める必要があります。

もし、先代を理解しようというスタンスで見ていない場合は、全く分かっていないこともあるようですから、少し観察してみることをお勧めします。

 

分断か、融合か。
リラックスした状態の時に、そんなことを考えてみてはいかがでしょうか。

関連記事

  1. 事業承継の失敗は後継者の責任か?創業者の責任か?

  2. 女性後継者が孤独を感じる時

  3. 社内に浸透させる共通言語~同族経営の二代目経営者による会社改革

  4. 過去の選択が今を作る。では未来を作るものは?

  5. 事業承継は後継者にとって終わりのない苦行なのか?

  6. 会社の仕組化が進まない理由

  7. お客様の困りごとをどれだけ知っていますか?

  8. 組織はピラミッド型か?ボトムアップ型か?後継者が考えたい組織の在り方

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ツールバーへスキップ