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後継者・二代目社長が親の会社を守るために必要なこと

親の会社を引き継ぐ後継者・二代目社長にありがちなパターンとして、親の事業をそのまま継ごうと考えていることではないでしょうか。基本ラインを崩さず、必要に迫られた部分だけを必要に応じて変更していけばいい。そんな感覚をお持ちの方も結構いらっしゃると思います。それは多くの場合、平穏を狙ってのことだと思うのですが、今のように時代の変化が激しい中では、案外最もリスキーな選択になってしまうかもしれません。そもそも経営なんて言うものは常にいろんな問題が発生するもの。問題がなくなることは永遠にないのです。もし、引き継いだ親の会社が赤字体質だったとしたら、そもそもその事業は続けることが難しい状況に追い込まれているのかもしれません。そんな前提で考えてみたとき、会社の健全な警鐘を行うことができるのかもしれません。

 

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親の会社を引き継いで、決算書をみてみたらとんでもない状況だった、というのは良くある話です。継ぐか継がないかを決める際に、そのことを知っておくことができるといいとは思いますが、借金があるから継げません、ということもなかなか難しいのが親子の縁。ここに親子の継承の難しさがあるのかもしれません。

さて、そんな赤字体質の会社を引き継ぐとして、後継者・二代目社長が考えるべきことはその会社の経営改革だと思います。まずは出ていく支出を止め、資金繰りのめどをつけ、じゃあこれからどうやっていこう?というときに参考になる考え方があります。これは経済産業省が出している資料(https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2013/pdf/honbun01_04_01.pdf)の一部です。

経済産業省作成

この図を、スマイルカーブといいます。簡単に説明すると、グラフの縦軸は付加価値の高さを示しています。そして横軸は、右に行くほど商品の流通の末端に進んでいきます。すごくシンプルに言うと、単純に製品の加工・製造をするというのは付加価値の高くない仕事である、ということです。日本の中小企業の多くは下請け体質のところが多く、基本的な企画や設計は大企業から降りてきて、自分たち中小企業はそれに合わせて日々製造する、という流れが一般的ではないかと思います。昭和の時代は国内の市場が大きく育っていってたのでそれでも利益は出せましたが、今やそれは難しくなる一方です。途上国などの安い土地や人件費でより安い製品がどんどん海外から入る中、高い技術を持った日本の中小企業はその力を発揮できずにいるのかもしれません。

親の会社の赤字体質というのはこんなところに原因があるのかもしれません。(もちろんほかにも理由はあるでしょうが)

確かに昭和時代は、注文があって作る形は、失敗するリスクが少なくて済みました。自社開発商品を売り込むよりも仕事は効率的に進みますから、そこに注力したのはその時点では正解だったと思います。しかしもはやそういう時代ではなくなったということです。ある友人が、非常に古い体質の製造業を買い取って現在経営しています。彼の業界も、大きなメーカーの発注をこなす厚情ばかりで、そういった発注の取り合いをしていたわけですが、彼はその輪に入ることができず、仕方がなくどんどん新しい商品を開発し、売り込みに出かけました。結果彼の会社は一人勝ち。コロナの影響を受けて少し苦戦していますが、きっとそれも乗り越えてくれることでしょう。

新しい商品を開発するのは決して楽なことではないのですが、私たちは比較的顧客に近いところにいるのではないでしょうか。顧客の本当の声を商品開発に活かすことで事業の新しい展開の道が開ける可能性は少なからずあるように思います。今までは元受けの顔色を窺って仕事をしていたところから、顧客の顔を見ながら仕事をする。精神衛生的にもよさそうな気がするのですがいかがでしょうか。コロナで少し仕事が減っている企業も少なからずあると思います。この間にできた時間を、次の新商品開発のために使ってみてはいかがでしょうか。

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