後継者

先代のムカつく振舞いは後継者・二代目社長にとっての反面教師

親子で会社を継承する際、程度の差こそあれ、ほとんどのケースで親子の確執っぽいものが怒っているようです。
だいたいは、親はマイペースで仕事をし、それに後継者が翻弄されるというパターンのようです。
そのなかでも、親のふるまいのうち、どうしても我慢ならないものがいくつかあるのではないでしょうか。
たとえば、何度説明してもその主張を変えない頑固さでしょうか。
しかし、相手に対して強い嫌悪感を持つ性質を見つけたら、実はそれは自分の中にある受け入れられない自分であることが多いのではないでしょうか。

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なぜ先代(親)はわかってくれないのか?

jason lawrenceによるPixabayからの画像

後継者が自説を説明しても理解されない事へのいら立ち

親子で会社を経営していく中で、親である先代に対して会社の将来像について話す機会を持ちたいと考えた後継者は多いのではないでしょうか。
それは、数字としての会社の将来というよりも、そこへ行くための道筋というか、手段についてです。
たとえば、ある町の布団屋さんはとても困っていました。
かつては、婚礼布団などがバンバン売れていたけど今や、街の布団屋さんで布団を買う人はほとんどいません。
そこには娘さんがいて、彼女がそのお店を継ぐとか継がないとかいう話をしていたようです。

娘さんは、街の布団屋さんというビジネスには限界を感じており、何か新しいことをやっていかないと・・・と焦っていました。
焦ってはいたけど何から手を付けていいかわからないのです。
そこで経験豊かな父である先代に相談しました。
「このままでは商売は先細りだから、何か新しいことを始めないと。けど、具体的に何をやっていいのかわからない」
しかし返ってきた父親の反応は冷たいものでした。
「代々引き継いだ布団屋だ。それをやり切らなくて何をしろというのだ」と。

ああ、父にはこういう話は相談できないんだな。
彼女はそんな風に感じたそうです。
けど普通に考えて、今の現役世代は街の布団屋さんで布団を買うことには、リスクさえ感じていると思われます。
だから何か始めなければ、と思うのだけど先代はそれはいけないというニュアンスで反対される。
娘さんは、親は何てガンコなんだと思ったと言います。

ある伝統芸能親子の問題

これは企業ではないのですが、伝統芸能を伝承する親子がいました。
親は伝統的な芸能の歴史を重んじ、伝統を守ることに強い責任感を感じていました。
後継者は伝統を尊ぶだけでなく、広く聴衆に受け入れられる変化を取り入れる必要性を感じていました。
両者気持ちはわかるし、どっちも正しい、と私なんかは思ってしまいます。

で、その親子はどうなったかというと、完全に勘当状態になってしまいました。
親の側から助けを求められましたが、そうなるとなかなか修復は難しいと思います。

なぜそこまで確執が深まったかと言えば、お互いが譲らなかったからです。
違う角度で言うなら、お互いが相手の話を聞かなかったからです。
さらに言うなら、お互いが自分のことしか考えていなかったからです。
自分を中心に据えて、周囲をコントロールしようとした結果、周囲から総すかんを食らうという結果を導き出してしまったのです。

あからさまな間違いなんてない?

René SchuéによるPixabayからの画像

親も子も一生懸命

案外、社内に親子がいてもどちらかが中途半端だと、あんまり衝突も起きないような気がします。
逆に双方が一生懸命だからこそ衝突が起きてしまうのではないでしょうか。
それはなぜかというと、「絶対にこうしたほうがいい!」と双方が自分ではそう思い込んでいるからです。
そしてその考えを明け渡してしまったら、未来は真っ暗だと思い込んでいるのです。

だから譲ることができない。
諦めることができないのです。

これはある意味、お互いがガンコ、ということになりはしないでしょうか。
たいてい、後継者や二代目社長は、自分の親は頑固だというのですが、後継者や二代目社長も十分ガンコです。
だから、親子の確執が起こるのです。

まずはそのことに気付くことが大事です。

現実をどう動かすか

とはいえ、後継者の目に映る世界は、「親の言う通りやっていたら会社は長くは続かない」というものではないかと思います。
逆に、親の目に映る世界はその逆なわけです。
ガチンコの正面衝突をしていて、多くの場合、対抗する相手を説き伏せて幸福の白旗をあげさせようとしている状態と言えるのではないでしょうか。
これがどんどんエスカレートすることで、親子の確執は深まります。
じゃあどうすればいいのかというと、まずは部分的にでも親の意見を受け入れてみる、ということです。
たとえば、相撲の試合をして、思いっきりぶつかってるときにフッと力を抜くと、相手はバランスを崩します。
テクニック的に言うと、そうやって相手を油断させて、自説を挟み込む余白を作るわけです。

あなたの言うことは正しい。
よくわかるんだけど、そのうえで私の話も聞いてほしい。
こういうやりとりを行うだけで随分雰囲気は変わってきます。

ガンコさが憎いとき、自分の中にあるガンコさにも気付こう

色々と書いてきましたがここでまとめ的な話をさせていただきたいと思います。
相手が頑固だと思い、そこに嫌悪感を感じるとき、実は自分にもあるガンコさが発動している可能性があります。
目の前の人は自分の鑑です。
不都合な現実を見たとしたら、その不都合な現実は自分の内面にも存在しているものである、ということです。

その時に大事なのは、目の前にうつる不都合な現実を変えようとすると代替物事は悪化するということ。
そうではなく、自分の内面が生み出す不都合さに気付くことが大事です。
そしてそれを包み込むように受け入れると、自然と表の世界の現実も変わっていきます。

だから何かで歩みが止まってしまいそうなことが起こったとしたら、こう自問自答してみてください。
「この不都合を起こしている原因が、自分の内面にあるとしたらそれは何だろう?」

きっと新たな自分を発見することができるのではないでしょうか。

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