後継者として私が強行したこと

親の会社を継ぐ後継者には、いろんな問題があるように見えてしまいます。
拙著「親の会社を継ぐ技術」にも書きましたが、その問題に一つ一つ対処していると、
果てしなくもぐら叩きのように問題が噴出してきます。

手詰まりか・・・
そんな事を感じたとき、その状態を打ち破るために私がやったことをお話ししたいと思います。

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制約の中で生きる後継者

恐れからの行動

業界は縮んでいき、いろんな制約を課せられる。
社内では、どんどん自分の居場所を失いつつある。
そんな時、私が何をやったか。
実はそれは非常にシンプルなことです。

「恐れからする行動」を一つ一つ、辞めてみたのです。

なぜそう考えたかというと、こんな感じです。
そもそも、当時、私は自分の人生に限界を感じていました。
これ以上のピークはないかもしれない、と。
盲目的に仕事で成果を上げることが重要な価値観であると信じていました。

じゃあもし、その状態で自分がたとえば病気やけがで死を迎えるとしたら、その人生、「よかったな」と思えるだろうか、と考えました。
仕事も、人間関係も、親子関係も含めて、死を迎えるとき「充実した人生だった」と思えることが大事だと思ったんです。
こんなことを言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、この時にある発想の転換をしたんです。
後継者としての成功よりも、自分自身の充実感を優先しよう、と。

 

ある意味やけくそかもしれませんね(苦笑)

充実した人生を送るには?

そうした時に、じゃあどうすれば充実した人生になるかを考えてみました。
濃い言葉を使うなら、「幸せになるにはどうすればいい?」という事です。

 

それは、お金持ちになる事でしょうか?
たしかに、お金はあったほうがいいかもしれませんが、お金を持っていることそのものが幸せというわけではなさそうです。
そもそもお金を持っていても不幸な人は沢山います。
どうやら、お金が幸せを決定づけるものではなさそうです。

じゃあ、ぐるっと回って、仕事の成功が幸せの要因でしょうか?
仕事がうまくいっても、常に「もっと、もっと」と何か足りないものを探し求めるような人もいます。
そういう人が、楽しそうに目を輝かせている人ばかりなら、それは幸せなんだと思います。
しかし、時には強迫観念に駆られて働いている人も結構見かけました。
すると仕事の成功というのもちょっと違うような気がします。

「幸せ」ってなに?

で、いろんな文献を調べてみると、幸せは「脳内で起こる」という話がありました。
同じ景色を見ても、「幸せ」と感じなければ幸せホルモンは出ない。
「幸せ」と感じれば、幸せホルモンが出て、本人に見える景色はバラ色なんだそうです。

ということは、「幸せ」っていうのはごく主観的なものだと感じられます。

そこで私はある事に気付きました。
たとえば、ある後継者は先代を亡くされて、急遽まったく違う仕事から呼び戻されて親の会社を継ぎました。
仕事のことも会社のことも全く分からない中で、必死です。
夜も寝る間もないほど会社の事や、業界のことを学び、資金繰りに奔走しました。
普通に考えれば不幸のどん底にいる彼。
彼自身も「結構きつい」といいながら、なんだか目が活き活きしているんです。

そのことをずっと考えていると、こう感じました。
幸せって、たぶん無我夢中で何かをやっている状態なんじゃないか、と。
試しに彼に聞いてみました。
「もしいま、自分に何かあって人生を終えるとしたら、何か悔いが残る?」
彼は答えました。
「考えてもみなかったけど、たぶん、すごく充実した形で人生を終えられるかもしれません」
彼はまだ何も成し遂げていないんだけど、精一杯やることがあるからたぶん幸せなんだろうな、と。

私の後継者としての実験

強制された人生?

そこで、私は考えました。
一生懸命打ち込めるというのは、自分が主体的に没頭できるという事。
逆に言うと、「仕方なくやる」とか「強制されたからやる」という事は幸せから一番遠のくことじゃないかと思ったのです。
そして、これは「恐れからやること」だとまとめ、そういったことをできるだけしないようにしました。

恐れからやること、というのは例えば、
「これをやらなければ、会社がつぶれる(という不安がある)からやる」
「こう振る舞わなければ、他人に嫌われる(という恐れがある)から気を付ける」
「常識的にはこうしなければ、社会人として批判される(恐れがある)からしないようにする」
という事。

そうやって考えて行くと、自分の行動の90%以上は恐れからの行動でした。
これでは、日々悶々とするのも当然ですね。

もちろん、いきなりそんなことをやるにはけっこう勇気がいります。
けど、小さなことからでもちょっとずつ精査していき、恐れからではなく、やりたいから、楽しいから、ワクワクするからやる、という行動を増やしていきました。
たとえば、保険の販売会社にもかかわらず、私自身は保険のセールスをしない、という事も考えました。
これはけっこう大ごとなので、未だに、心が揺らぐほどビクビクさせられることが日々あります。
最終的に会社をつぶしてしまうかもしれない。
そうすると、きっとアイツも、アイツも「やっぱりな」とか思うかもしれないな、と考えると背筋が震えます(苦笑)

人生の次元を変える

しかし、やらないことを決めることで、何かしら次の展開へ行ける可能性も感じつつあります。
もちろん上手くいくかどうかはわからない賭けなんです。
ただ一つ確実なことは、恐れからやっていたことを手放すと、日々の充実感は高まっていきます。
そんな私でもまだまだ何かが足りない、という事を感じることはありますから、もっと捨てるべきものがあるのかもしれません。

 

まだ実験中のこの方法、「絶対にやるべき」とまでは言いませんが、少なくとも精神衛生上はけっこう効果がありそうです。
小さなところで試していただけると、わずかながらでも実感いただけるかもしれません。
もし、共感された方がいらっしゃれば、お試しください。

 

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Rudy and Peter SkitteriansによるPixabayからの画像

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