経営者である親がいつもイライラしている3つ理由

中小企業の経営者はたいていせっかちです。
場合によってはいつもイライラ。

周囲の人がイライラしている様子は、見ているだけで落ち着かないものです。
そればかりではなく、たいてい、周囲がとばっちりを受ける。
親の会社を継ぐために会社に入った跡継ぎとしては、このイライラにどう対処すればいいかはわりと深い悩み。
毎日親である経営者の顔色を窺わなくてはならないのですから。

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中小企業の社長は忙しい。
それはたぶん間違いないと思います。
多くの場合、商品について、人事について、資金繰りについて、営業について、など、すべてにおいてコントロールしているのが社長です。
しかし、周囲の人間にしてみれば、「だったら一部でも人に任せてしまえばいいのに」と思ってしまいます。

跡継ぎである子どもから見たら、まさにそんな感じですよね。
せめてこの部分は任せてくれよ、と。

 

しかし、ここが厄介なところで、中小企業の社長はある性格の特徴を持っています。
それは、「自分が大事にされたい、自分を重要な人物として扱ってほしい、自分を中心に物事が回ってほしい」というもの。

これを当てはめて考えて行くと、会社の要所要所に口を出すというか、権限委譲しないのは、
自分が大事にされるための戦略
と言えるのです。(本人は気づかず無意識にやっているのですが)

 

中小企業の社長はまず、自分の仕事を他人に委譲しないので物理的に忙しい。
これが、一つ目のイライラの理由です。

Keith JohnstonによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

 

そして、社長が「自分が大事にされたい」という考え方は、かなり広いジャンルに及びます。
それを分かりやすく表現すると、
何もかもが自分の思いどおりであるべき、と考えています。

だから、他人が自分の意図と違う行動をするとか、
他人が自分が期待する行動をしないとかいう状況を察知すると、
自分の理想とのギャップを感じてイライラします。

こういったときによく、口にする言葉は
「ウチの社員は自主性が足りない」とか、
「ウチの後継者はまだまだ未熟だ」とか
「なんでこれぐらいのことができないのか」とかいうぼやきです。

正しく指示しなくとも、自分が頭で考えているイメージ周囲の人間が動き、
自分が頭で考えているイメージ通り、周囲の人間が動かざる時は動かない。
その状態に至らないと、不満なのです。

これが、二つ目のイライラの理由です。

Alexas_FotosによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

 

最後に考えたいのは、中小企業の社長は他人と自分を比較したがります。
これは、良い意味では「競争心」という事で、経営者としての強みでもあります。
しかしこれが足を引っ張るときは、他人との関係生徒の中でしか自分を評価できません。

だから例えば、経営者の集まりで、
自分のほうが目上なのに、乾杯のあいさつの依頼が別の人に依頼されていた
といった些細なことで怒りだしたりします。

自慢話が多いのも中小企業の社長の特徴でしょう。

とにかく、他人より自分が優れていることをアピールしたがるのが中小企業の経営者です。
三つ目の理由は、
他人と比較して自分が負けていると感じるからです。

 

こういった特徴から考えたとき、跡継ぎとの複雑な関係性の核心が見えてきます。
跡継ぎから見て、親が何をやっているかがわからないのは、そのジャンルの仕事を他人に渡さず独占することで「頼られる」地位を親が手放さないからです。
跡継ぎから見て、どれだけ頑張っても親に認められないのは、親の思いどおりに動かないからです。
跡継ぎから見て、新たな提案をすれば拒絶されるのは、親が跡継ぎに負けたくないからです。

ここで再度強調しておきますが、親である経営者はこういった行動を意識的にやっているわけではありません。
たとえば、顔にボールが飛んできたら、すかさず目をつぶり、手で振り払う行動をとるのと同じようにほとんど反射的に、無意識に、こういった行動をとり始めます。

 

そして気を付けたいのが、これらの特性を後継者自身も持っている可能性があります。
たとえば私は、よく妻から「いつも上から目線で物を言う」と言われてきました。
正直なところ私はそんなつもりはなかったのですが、どうやら知らず知らずのうちに、マウンティングをするような言葉遣いになっていたようです。

これはある意味由々しき問題で、親と子どもがマウントを取り合うのがたいていの事業承継における親子の確執です。
たとえば、経営方針について、親は自分のペースで会社を操ろうとします。
本人はそれが間違いなんてことは一切考えていないはずです。
しかし、「親は間違えている、オレが正しい」という後継者は、一歩引いてみたときにかなり強引な気がしないでもありません。
自分の世界の中から見ていると、自分の正しさを主張するしかないのですが、その状況を少し俯瞰してみたとき、なんだか子供のケンカのようにいがみ合う自分たちの姿が見えたりすると思うのですが、いかがでしょうか。

 

結局、「オレが正しい」論争は、決着がつくことはありません。
なぜならば、経営において必ず正しいことなど何一つないからです。

 

しかし、未来を託された跡継ぎとして、ここで譲るわけにはいかない、という思いもよーくわかります。
けど冷静に考えてみてください。
延々とバトルしながら経営するより、お互いの守備範囲をある程度確保しながら上手くやっていく方が楽じゃないでしょうか。
バトル経営は、社内の雰囲気も悪くなりますしね。

私はこう考えています。
たとえば、自分の会社の社員を見ると、要領のいいやつ悪いやつ、
自分とツーカーな感覚の人、違った意見を持った人、
従順な人、反抗的な人、
いろんな人がいるじゃないですか。

そういう人たちのいいところを伸ばして、組織に役立てていこう、と努力するのがリーダーの役割だと思います。
いいところを引き出し、そうでないところをカバーするのが組織。
その一員として、親である経営者を数えたとき、そのいい部分と悪い部分はかなり大きいというか目立つと思います。
跡継ぎとしては、この目立つ悪い部分ばかりが目に付くから悩みは尽きないのですが、いい部分に目を向けてみてほしいと思います。
そしてその良さを最大限発揮させることを考えればいいのではないでしょうか。

私達は、自分の自己顕示欲を満たすために、親の悪い部分に着目し、つぶすことを無意識に考えがちです。
そういう自分のクセを知れば、対処の方法はあるんじゃないかと思います。
他人を変えることなどできないのですから、自分の物の見方、自分の着眼点を変えればいいだけなのです。

 

rawpixelによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

 

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