後継者

親子での経営がうまくいく方法

まあ、たいてい親子で会社を経営するというとうまくいかないものです。
私の知る限り、みんなぶつかるんですね。
場合によっては、後継者である子がとんでもない暴言を受けたりします。
それが、父子でやりある場合もあるし、父はあまり会社や家に寄り付かず、母子でバトルをする場合もあります。

たいがいいろんなパターンの相談を受けてきましたが、その詳細は、以下の本にまとめました。
とはいえ、とりあえずざっくりした情報が欲しい人のために、このブログで大雑把なあらましをお伝えします。

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親子経営がうまくいかない原因を、かなりかいつまんで言うと「尊重してほしい!」というメッセージが錯綜しているといえます。
その「尊重してほしい」病は、登場人物のすべてにおいて、ある程度関わりがあると思われます。

たとえば、親は「尊重してほしい」という思いで会社を立ち上げました。
そうすれば、「社長」という立場と、「お金」を手にできるからです。
さらに言うと、お客さんへのグリップ力は、お客さんを自分に依存させる力です。
これもまさに、「自分の立場が尊重できるように」仕組んだ罠です。

もちろんお客さんはそれで利便性や幸せを感じてくれるし、
社会にとっても何かしらの問題解決をしているから会社はここまでやってこれたわけです。
それ自体はすごく価値がある事です。

 

しかし、その自分がやってきたことを他人に引き継ぐという時に、この「尊重してほしい」病が発作を起こします。
会社を退き、お客さんや仕事を手放すということは、親が「尊重される根源」を手放すことになります。
基本的にこの「尊重してほしい」病は、自分で治そうとしなければ治りません。
なのに残念なことに本人は、その病の自覚がないのです。

 

さて、自分が尊重される根源を手放すために、子どもを会社に招き入れます。
なぜ子供かというと、支配しやすいことを親は無意識に感じ取っています。
子どもならある程度いいなりになるだろうし、自分のことを尊重してくれるだろう。
これが他人だと、そうはいかないこともある。
そうやって親族を会社に入れるのですが、困ったことに子どもはこう考えます。

「一日も早く自分が親の代わりを務めなければ」

これは、別の言葉に直すとこうなるのです。

「一日も早く親が尊重される根源を、後継者である自分がもたなければ」

つまり、親にとっては子どもは自分の立場を脅かす存在になります。
逆に子供にとっては、自分が政権を握る最大の抵抗勢力になります。

 

しかも、多くの場合、子どもは会社を継ぐにあたって、気の進まないことがあります。
それはお金のことで両親が言い争いをしていたのを子どもの自分が見ていたり(記憶にないことも多い)、
土日や昼夜を問わず働いている親を見ていたり、
あたかも難しいことを見えないところでやってる風な親の仕事の見えなさに不安を感じていたり、
なかなか自分を認めてくれない親との関係にもどかしさを感じたりします。
よくあるのは、「後継者だ」と祭り上げられたはずなのに、他の社員のいる前で「未熟だ」と言わんばかりの対応をされてします。
なんとも、尊重とは程遠い状態の自分に嫌気がさします。

親が「尊重されたい」病で起業したのと同様、子どもは「尊重されたい」病で会社を辞めたくなります。
尊重を得られない場所からは立ち去りたいと考えるからです。
自信を失い、会社を去りたい思いでいっぱいなのに立場上やめられない後継者は、八方塞がり。

 

この状態から抜け出すためにまずやることは、「尊重される環境」を作ることです。
それを作るのは、決して難しいことではありません。
まずは、相手を尊重すればいいのです。
そしてそれはいきなり「親を尊重する」というのは難しいと思いますから、周囲の社員たちから始めればいいのです。
そうするとだんだんと立場は改善します。
立場が改善すると、その中で流通する「常識」をコントロールできるようになります。

そうすれば、連鎖して様々なことが変わります。
きっと3か月もしない間に、劇的に環境と、自分の心理状態が変わっていると思います。

そんなコツをお伝えしている本書、この週末には書店でも見かけるようになると思います。
よろしければ、手にとっていただければ幸いです。

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