後継者

後継者がこのブログを読んで涙する理由

人は悲しい時や、うれしい時に涙を流します。
しかしたまに、このブログを読んで、
「涙が止まりませんでした」
というメッセージを頂くことがあります。

別に、感動物語を書いているわけでもなければ、
読者を悲しみのどん底に突き落とすようなことを書いた記憶もありません。
しかし、なぜそんなことが起こるのでしょうか。

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後継者という立場の持つ難しさは、なかなか周囲には理解されにくいものです。
少なくとも、多くの人に映る後継者像は、
「親が作った資産を引き継ぎ、下駄をはいた状態でのスタート」
「お金に困ることはなく、好き勝手出来て、社長の地位が約束された人」
といった感じでしょうか。

 

少し話はそれますが、昔の知人に、美男・美女のカップルがいました。
どちらも、ルックスがよくて目立つから、遊び人とか、お高く止まってるとか、陰でいろいろ言われてきて人間不信になった二人。
それぞれそんな悩みを初めて打ち明けることができたのが、今のパートナーだと言います。
まあ、彼らが美男・美女の悩みを、普通の人に打ち明けてもイヤミにしか聞こえません(苦笑)
当然彼らは、そんな悩みを相談する人もいなかったのでしょう。
同じ境遇だからこそ分かり合えることがある、ということなのでしょう。

これがルックスによる一般の人との断絶とするなら、
後継者は社会的地位による断絶と言えるかもしれません。

 

そういった悩み(もしくは秘密)を一人で心に持っていると、人は周囲とのつながりを見失います。
自分が受け入れられていない、という感覚です。

お客さんとは、ビジネスの関係ですから、そんな話はなかなかできない。
会社の人間には、やっぱりリーダーとしてふるまわなければならないので、そんな話できません。
友人達でも、なかなか理解できないだろうな、と感じます。
配偶者や子供にも心配はかけたくないので話すことはできません。
親にはなおさら本心など語ることはできません。

こういった周囲との断絶が、後継者を孤独にしていきます。

 

そんな時、誰にも言えなかった自分の本心をこのブログで見つけた。
ああ、ここには、自分のことを理解できる人がいるんだ。
そんな安どというか、つながりを見出すことで、やっと社会の絆から断絶された自分を固定するきっかけを得られるのです。
もし私のブログを見て涙する人がいたとしたら、その人の居場所はとりあえずは、ここにあるのかもしれません。

この「受け入れられている」「わかってくれる人がいる」という感覚は結構大事だと思います。
逆に言えば、それさえあれば、たいていのことは乗り越えられるんだと思います。
しかしその一番大事なものを見失いがちなのが、後継者という立場であり、後継者の持つ思い込みです。

リーダーなんだから、弱音を吐けないとか、
一人で解決しなきゃいけないとか、
誰も自分を理解していないとか、
そんな思い込みが邪魔をするんですね。

 

実は、人に受け入れられる方法はそんなに難しくありません。
逆に自分が人を受け入れることができれば、驚くほど簡単に自分も相手から受け入れられるようになります。
しかし実際は、強がってしまうもののようで、「どうせわかってもらえない」と先に相手を拒絶しているんです。
そして自分ファーストで、まずは自分のことを分かって!と相手に突き付けるからうまくいかない。
そのシンプルな回答にたどり着くケースは意外に少ないようです。
順番を間違えているケースがけっこう多いのです。

そこさえ腹落ちすれば、たぶんほとんどの問題は解決します。

あふれる涙という、心の奥底から出てくるシグナルに気付いたとき、そんなことを思い出していただければと思います。
すると少なくとも、マイナス状態の感情が、せめてフラットの状態になるのは決して難しくはありません。

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